――『99.9-刑事専門弁護士-』がついに映画化となりました。映画化されると聞いた時の感想はいかがでしたか?
出演しているキャストではありましたけど、いち視聴者でありファンだったので、また『99.9』が見られるんだなと思って、すごく嬉しかったです。
――2016年にシーズン1の放送が開始されてから約5年、佐田かすみ役を演じる中で心境の変化はありましたか?
すごく変わったわけではなかったのですが、最初の頃は何も分からない状態で大人の方に囲まれて、ましてや普段テレビで見ていた方々と一緒にお芝居をするとなって、ずっと緊張していました。でも、今回の撮影を振り返ってみて、落ち着いて出来ていたというか、現場の雰囲気も分かった上で臨んでいたので、以前よりは少し余裕を持って撮影出来たかなと思います。
――役を演じる上で、気をつけていた点やこだわりは?
衣装合わせの時に木村ひさし監督とお話させていただいたんですけど、「ドラマの時と変わらずで良いよ」と言われたので、ツンデレでお父さんに当たりが強い、ちょっと小生意気な感じを忘れずに演じていました。普段家族に接する時の自分と近い部分もあったので、のびのびと出来ました。

――かなりアドリブが多い作品だと伺っていますが、今回の撮影でもアドリブはあったんでしょうか?
アドリブというか、香川さんが先陣を切って、「ここはこうしよう」「ここはここから撮ろう」と色々提案していらっしゃる姿を見て、こんな感じだったなってすごく懐かしい気持ちになりました。でもその場で作り上げられるセリフとか段取りとかがハマっていて、頭の中で考えて計算し尽くした上で提案されているので、すごいなって尊敬でしかなかったです。
――撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?
やっぱりシーズン1からやっているだけあって、1つのチームと言うか、家族みたいな感じでもあるし、波長が合っているからスムーズに現場が進んでいくんです。淡々と、その中でも和気あいあいとしながら、プロの人たちが集まって素晴らしい作品を作り上げていくのを目の当たりにして、自分もその一員になれたのかなって、嬉しくもあり、成長を感じることが出来た部分でもありました。
――映画の中で印象に残っているエピソードは?
蒔田彩珠ちゃん(南雲エリ役)がピアノを弾くシーンがあって、それを見る場面があったんですけど、シンプルに感動しました。エキストラさんもたくさんいらっしゃって、本当のホールでプロの楽団の方々が演奏していたので圧倒されましたし、その中で堂々とピアノを弾いている彩珠ちゃんを見て「すごい!」って感動していました。
――そのシーンは見どころでもありますね
すごく素敵なシーンなので、注目して見ていただきたいです。
――主演の松本潤さんの印象は?
映画では残念ながら同じシーンが無くて、現場ではお会い出来なかったんですけど、シーズン1とシーズン2を振り返って、現場を引っ張ってくださる、頼もしい方という印象を持っていました。
――新ヒロイン・河野穂乃果役の杉咲花さんは畑さんと同じ事務所ですが、一緒にお仕事してみていかがでしたか?
お芝居に対する姿勢とか現場での立ち振る舞いとか学ぶことばかりで、常にはつらつとしていらっしゃいますし、すごく丁寧に優しく接してくださって、現場が最後の日に1日一緒だったんですけど、事務所のトークで盛り上がったり、悩みも聞いてくださったり、色々とお話出来て温かい方だなと思いました。また改めて違う現場でもご一緒出来る機会があれば嬉しいです。

――お父さん役の香川照之さん、お母さん役の映美くららさんとはどんなお話をされたんですか?
久々にお会いするのですごく緊張していたんですけど、香川さんは「よろしくな!」って声をかけてくださって、映美さんも変わらず穏やかでエレガントで、女性として見習いたい部分がたくさんある方なので、またご一緒出来て嬉しかったですし、支えていただきました。撮影の最後の日に、映美さんが「3人で家族写真撮ろうよ!」って言ってくださって、マネージャーさんに頼んで写真を撮ってもらいました。香川さんも快く引き受けてくださって、3人で和気あいあいと写真を撮ったりもして、懐かしい気持ちもありました。
――物語の中で、佐田先生の家庭のシーンになると少し和みます
そうなんですよね!映画もシリアスな部分や緊迫した瞬間があるんですけど、家族のシーンではいじられキャラである佐田先生が見られたり、物語にとってメリハリが出るシーンになっていると思うので、そこに出演させていただけたことが嬉しいです。
――シーズン1から映画までの約5年の中で、印象に残っているエピソードはありますか?
私の犬アレルギーが悪化していたことです(笑)。物語の中でトウカイテイオーっていうワンちゃんを飼っているんですけど、シーズン1の頃は全然問題なかったんです。ワンちゃん大好き!って感じですごくワシャワシャしたり楽しく撮影していたんですけど、撮影を重ねていくたびに、年々ワンちゃんと触れ合うと痒くなってくるかもしれない?っていう気づきがあって、最後の最後にはあまり触れない方が良いってことになってしまって、ちょっと寂しい部分ではありました。
――12月30日から映画公開、そして前日の12月29日にはスペシャルドラマも放送されます。注目してほしいシーンを教えてください
ドラマの時から斑目法律事務所の方たちが事件を再現するシーンがすごく好きで、私は役者の立場から、どれくらい時間をかけて撮ったんだろうとか、どういう段取りなんだろうとか色々考えながら見てしまうんですけど、やっぱりあのシーンは手が凝っている部分だと思いますし、すごくコミカルに描かれているので、皆さんにも注目して見ていただきたいです。
映画だけ見てももちろん面白いと思うんですけど、スペシャルドラマからお話が続いている部分もあるので、是非スペシャルドラマを見た上で、映画をご覧いただけたらと思います。