『バイ・バイ・バーディー』は、一度聴いたら忘れられない、キャッチーな楽曲に彩られ、キュートでパワフル、底抜けにハッピーなコメディ・ミュージカル。

本作が誕生した当時、アメリカ中を熱狂の渦に巻き込んでいたキング・オブ・ロックことエルヴィス・プレスリーの徴兵エピソードからヒントを得て作られたこのミュージカルは、ブロードウェイでロングランヒットの大好評を博した。
そして、1961年にミュージカル作品賞をはじめとするトニー賞を受賞するなど観客を沸かせ、その後、1963年には映画化、2009年にはブロードウェイ再上陸を果たすなど、長らく愛されている作品。

そして、この度の上演で翻訳・訳詞を手がけるのは、高橋亜子。
2021年に第14回小田島雄志・翻訳戯曲賞を受賞した折り紙付きのワードセンスで、物語の世界へと誘うだろう。

そして、演出・振付は、ダンサー、振付家として活躍、ミュージカル『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』の振付・ステージングや『イン・ザ・ハイツ』の演出などでもその手腕を発揮したTETSUHARUが務める。

本作の主人公、音楽会社でマネジメントをしているアルバートを演じるのは、V6のメンバーとして26年にわたり第一線で輝き、ソロでも舞台・映画・TVとジャンルを問わず活躍、懐の深い包容力が魅力の長野博。
アルバートの恋人兼秘書のローズは、元宝塚歌劇団トップスターでミュージカルを中心に活躍している霧矢大夢が演じる。

そして、世界中の女性を虜にしているスーパーロックスター・バーディーは、ミュージカル界からもひっぱりだこでアーティストとしてライブのステージにも立つ松下優也。
また、キレの良いダンスで舞台を中心に活躍している寺西拓人、元さくら学院のメンバーで可憐な佇まいと伸びのある歌声が魅力の日髙麻鈴、舞台を中心に確かな演技力で活動の幅を広げている内海啓貴、卓越した歌唱力でミュージカルを中心に活動する敷村珠夕。
さらに、アルバートの愛情深い母親・メイは、迫力ある歌声とステージ上の存在感は唯一無二の田中利花、元宝塚歌劇団で抜群の歌唱力を誇る樹里咲穂、魅力のバリトンボイスで舞台を染め上げる今井清隆といった、バラエティ豊かな実力派が揃った。

スタイリッシュで躍動感あふれるステージングに彩られた、新たな『バイ・バイ・バーディー』がこの秋、誕生する。

ブロードウェイ・ミュージカル『バイ・バイ・バーディー』は2022年10月18日(火)から30日(日)まで神奈川・KAAT神奈川芸術劇場<ホール>で上演され、その後大阪・森ノ宮ピロティホール、東京・パルテノン多摩 大ホールの上演が決定している。

<あらすじ>
物語の舞台は1960年代のアメリカ。若くして音楽会社を立ち上げたアルバート・ピーターソンは窮地に立たされていた。アメリカ中、いや世界中の女性の心を鷲掴みにして虜にしているスーパーロックスターでクライアントのコンラッド・バーディーが召集令状を受けたというのだ!スーパースターの徴兵とあっては、会社が立ち行かなくなってしまう…。アルバートの恋人であり秘書でもあるローズ・アルバレスは、入隊前最後の曲<ワンラストキス>を作り、発売企画としてラッキーな女の子一人にバーディーの「ラストキス」をプレゼントする、という破天荒なアイデアを思いつき、さっそくオハイオののどかな町に暮らす少女、キムがラッキーな少女として選ばれた!
キスの企画に反対するキムのボーイフレンド・ヒューゴをはじめ、父ハリー、母ドリス、弟ランドルフ、友人アーシュラ…と、小さな町に大スターがやってくることで上を下への大騒ぎ!一方、アルバートとローズは、そろそろ結婚を、という考えはあるものの、母親をなかなか説得できないアルバートに、ローズはやきもき。
 果たして、<ワンラストキス>企画は成功するのか!?そして、アルバートとローズの恋の行方はいかに!?

【長野博 コメント】
この度、主人公アルバート・ピーターソン役を演じることになりました長野博です。役柄としては、優しくて、どこか優柔不断なところもある人物ですが、仕事やプライベートでまき起こる問題を、ポップな音楽とダンスにのせながら駆け抜けるようにお届けするコメディ・ミュージカルです。“60年代のアメリカ“という印象の、華やかで派手でわかりやすいギャグなどもふんだんに使われていてどこかばかばかしく、それでいて心が豊かになるようなところもありながら、とても面白い作品です。
以前、ミュージカル『MASK』に出演した際に劇中で使用されていた「Put on a Happy Face」という歌が、一回聞いたら耳に残るとてもいい曲だなと、記憶に残っていました。この作品に使用されていた曲だと知って、あ!あの曲だ!と、とても嬉しくなりました。その曲をこうして歌えることになり、とても楽しみです。
まだまだ、大変な状況下ではありますが、この作品を観てミュージカルは楽しい、心を豊かにしてくれるものだ、と改めて感じて頂けたらと思います。劇場に足をお運びいただけたら嬉しいです。