東京ドラマアウォードは、作品の質の高さだけではなく、“市場性”、“商業性”にスポットをあて、“世界に見せたい日本のドラマ”というコンセプトのもと、世界水準で海外に売れる可能性が高い優秀なテレビドラマを表彰する。

草薙は、昨年の12月に放送された『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』(日本放送協会)で主演男優賞を受賞。本作は仕事や家族を失い人生に迷う男性が自分の唯一の技能である手話を活かして「手話通訳士」になり新たな人生のスタートを切る物語が、殺人事件をめぐるミステリーで、草薙が演じた主人公・荒井尚人はろう者の両親の間に生まれた耳が聴こえる子ども、コーダ(Children of Deaf Adultsの略)であり、自身の生き方や他者との関わり方について悩み、現在と過去の事件を追う中で自身が果たして何者なのか周囲の人から問われ自分自身にも問いかけることになる人物。ドラマの中では手話を使って演じるシーンもあり、手話で会話する草薙に注目が集まった。

「このような大変素晴らしい賞をいただきまして、心から感謝しております」と感謝を述べ、「ドラマアウォードという言葉がすごく僕の胸に響いて。僕はテレビドラマで育てられました。人間の大事な気持ちというか、そういうものがテレビドラマのセリフの中に散りばめられていて、とても感動するというか、そんな気持ちがずっと繋がって、今日この賞をいただけて……テレビドラマ、本当大好きです。舞台や映画も素敵なんですけど、テレビドラマならではの力というか、そういうものが僕の頭から離れない、そんな気持ちです。僕は何を言っているんでしょうか?」と喜びのあまりテレビドラマへの想いが溢れる。
「これからもたくさんの皆さんと良い作品の中で、自分の命を燃やして生き続けられるように努力していきたいと思います」と力強く宣言した。

受賞作品・受賞者は下記参照。

<東京ドラマアウォード2024 受賞作品・受賞者一覧>
■作品賞<連続ドラマ部門>
グランプリ 『VIVANT』(TBSテレビ)
優秀賞 『舟を編む ~私、辞書つくります~』(NHK)
優秀賞 『燕は戻ってこない』(NHK)
優秀賞 『不適切にもほどがある!』TBSテレビ
優秀賞 『アンメット ある脳外科医の日記』(関西テレビ放送)
■作品賞<単発ドラマ部門>
グランプリ 『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』(NHK)
優秀賞 『未解決事件 File.10 下山事件』(NHK)
優秀賞 『侵入者たちの晩餐』(日本テレビ放送網)
優秀賞 『ブラック・ジャック』(テレビ朝日)
優秀賞 『生きとし生けるもの』(テレビ東京)
優秀賞 『PICU 小児集中治療室 スペシャル 2024』(フジテレビジョン)
■ローカル・ドラマ賞
『京都のお引越し』(朝日放送テレビ)
『琉球歴史ドラマ 阿麻和利 THE LAST HERO』(琉球放送)
■個人賞
主演男優賞 草彅 剛 『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』NHK)
主演女優賞 石橋静河 『燕は戻ってこない』(NHK)
助演男優賞 若葉竜也 『アンメット ある脳外科医の日記』(関西テレビ放送)
助演女優賞 内田有紀 『燕は戻ってこない』(NHK)
脚本賞 宮藤官九郎 『不適切にもほどがある!』(TBSテレビ)
演出賞 金子文紀 『不適切にもほどがある!』(TBSテレビ)
■主題歌賞
Creepy Nuts『二度寝』(「不適切にもほどがある!」(TBSテレビ)主題歌)
■特別賞
山田太一(脚本家)