
昨年末に上演された舞台「WEST. 10th Anniversary 大阪松竹座公演」の千穐楽で映画製作が発表されて以来、注目を集めていた映画『裏社員。-スパイやらせてもろてます‐』が、2025年5月2日(金)より全国公開。
2024年に行われたドームツアーでは3都市8公演で計38万人を動員し、絶大な人気を誇るWEST.のメンバー7人が揃って劇映画に主演するのは初。監督は『劇場版おっさんずラブ〜LOVE or DEAD〜』の瑠東東一郎。映画主題歌にはトータス松本がこの映画のために作詞作曲、ウルフルズがサウンドプロデュースしたWEST.の「ウェッサイソウル!」。オリジナルストーリーで贈る、クセ強キャラクターたちが織りなす笑いあり、人情ありのスラップスティックなアクション・コメディ。
WEST.全員が登壇した舞台挨拶では、映画公式Xにて「#裏社員の裏側教えて」で事前に募集していた質問に答えるコーナーが。
まず「どのように役作りしましたか?」という質問。
役作りの上でモデルにしたのが、同じ会社に所属している俳優・室龍太だと明かしたのは中間。「高い声でつっこむ感じがハマるのかなと思って、龍太の今までの映像とか見返しました。あんな感じの愛すべきツッコミ、声を張り上げる系を意識したので、僕は龍太に感謝してます」と話すと、藤井から「お金払わなな」と言われ、「龍太くんに顧問料として差し上げます」と笑いを誘う中間だった。
神山は自身の役について「一番自由度が高い」と話し、「お芝居の中でなかなか監督がカットをかけない時が多かったんですけど、そのアドリブという所得はだいぶ苦労したというか、頑張った。カットがかかるまでは宝田として生きていようという気持ちで撮影していました」と、撮影に臨んでいたよう。
藤井は「自分の中の“チャラ”を呼び起こした感じ」と一言。「自分の中のそういう部分をもとに、軽くて明るくて元気で、ジンを崇拝しているみたいな、一本芯の通ったところを大事にしようかなと思ってやりました」とコメント。
重岡は「陽一郎は商店街をすごく大事にしている、エネルギーがある人物で、そのエネルギーが向かうのは商店街ということで。自分にとっての、陽一郎にとっての商店街みたいなものはなんだろうな、どういうふうに思い浮かべればエネルギーがえてくるかなというのは1番考えました」と自身と役を重ね合わせようとしていたようだった。
小瀧は「陽一郎の存在が大きかったかもしれないです。陽一郎もシゲも組織の太陽みたいなやつじゃないですか。その太陽みたいな人を羨ましいとも思っていると思うんですよね、マコトって。でも好きだけど、そうなれない自分が嫌、みたいな。シゲが演じたことによって、僕はやりやすかったなって思います」と語る。
「めっちゃ悩みました。僕がやらせてもらった今までの役の中で1番難しかった」と話したのは濱田。「詳敷って名前からわからなくて。台本を読んで漢字に詳しいと入っているから詳しい人だと。でも裏社員であるから本名というのは誰にも明かせないし、だから本当の名前はなんなんだろうとか、そこから掘っていって、多分全員のフルネームも知らんやろうなってやっていくうちに、悲しいバックボーンがあって、性格的にそのせいでそうなっていったんじゃないか、みたいな。だから声のトーンと姿勢を研究して、監督にいっぱいアイデアをもらいました」と役作りへのアプローチを明かす。しかし「僕、宝田やりたかったんですよ!」といきなり告白する濱田。「最初、本読みの段階で宝田をやりたすぎて、宝田の台詞を言おうとして『濱田さん、詳敷ですよ』って。え、僕宝田じゃないんですか!?って」と勘違いしていたことを明かし、「だから、宝田でやろうとしているアイデアを本読みに持っていったので、急遽詳敷って言われたから…‥」と続けると、「急遽じゃないから!」「だいぶ前から決まってた!」と総ツッコミを食らっていた。
そして桐山は「プライベートではあんな感じでどちらかというと物静かなので。本当は人が好きなんですけど、あることがきっかけで人とは絡まないようになって。物静かで一匹狼のくせにツッコミをやってくれと監督からオーダーがあったので、ツッコミをするって人が好きなので、そこは難しくて、監督とどこで心を開いたとか、こう作っていこうね、みたいな打ち合わせをよくしていたイメージがあります」と、監督と作り上げていった役だと述べた。
さらに、「バディを組むならメンバーの中で誰?」という質問には、中間は「俺は濱ちゃん。自分に身体能力が無いから」、濱田は「選べないです〜」と嘆くも、「選ぶコーナーです」と一蹴され「望かな。すぐに2人ともバレちゃいそうなんですけど、速攻バレて、怒られて、『たこ焼きでも食いにいこうや』っていうのが浮かぶかな」と答える。
そんな小瀧は「流星とか顔に出なさそう。あと、気づかないうちに僕がやりたくないようなことを自然とスイッチしてても気づかなそう。めんどくさいなと思っていても、言葉巧みに良い感じに進めたら気づかないままやってくれそう」と藤井の性格を理解した上での選出だと話し、藤井が「要するにチョロいやつみたいな感じ?」と聞くと、「良い意味でチョロそう!」とフォローする小瀧。対する藤井は「楽そうな人がいいから照史かな。(自分の)働きが少なそう」と桐山の名前を出していた。
そして桐山は藤井の名前を上げ、「バディ成立!」「おめでとうございます!」と盛り上がるメンバー。藤井を選んだ理由を桐山は「他のメンバーやったら俺の言ったことを理解してくれそうだけど、流星だけ理解してくれなさそうなのね。それが面白いなと思って。もういい!俺がやる!って」と、これまた藤井の性格も考えられていた。
神山は「淳太ですかね。頭脳派なところがあるんで」、そして最後に重岡は「メンバーの中でですよね。トム・クルーズですね。トム・クルーズってWEST.の裏社員ですよね?」と真顔でボケていた。
最後は「一番苦労した台詞や、こんな役をやってみたいということはありますか?」という質問が寄せられた。
小瀧は劇中で“なんでやねん”という台詞に苦労したようで「日常でそんなに言わないので、絶妙なところでのなんでやねんが結構難しかったです」と振り返る。
中間は、恒松演じるサクラにビンタされるシーンについて「笑いを堪えるのが大変やった。僕含めそこにいた全員が大変やったと思います」と話すと、重岡が「やっぱりなんか見たいもん。淳太がビンタされてるところって」といたずらに笑っていた。
藤井は「自分のキャラを言葉にして出すのが結構むずいなと思って、撮影前に監督と30分ぐらい2人で話していた」と明かす。
濱田は「漢字のふりがなを調べました。詳しい役なんですけど、僕は詳しくないので、詳しくなるために調べました」とあっけらかんと答える。
神山はやりたい役について「ヤンキーがやりたいです!」とアピール。「僕も今年で32なので、理想のヤンキーはクローズの山田孝之さんの芹沢多摩雄。ちょっとミステリアスな感じとか面白そうですね」と話すと、メンバーからも「僕らも見たいです」と声が上がり、神山が「いずれくるかなと思って、もう10年以上経ちましたけど…‥」と続け、マスコミに向け「よろしくお願いします!ぜひとも」と声をかけていた。
舞台挨拶では鏡開きが行われ、7人で本作の公開を盛大に祝った。