
本作の舞台となるのは、歴史に名を残す寺社仏閣が点在する美しい街並みや、悠久の時を超えて受け継がれてきた伝統文化が、世界中の人々を魅了する古都・京都。そんな京都が大好きすぎて、この街のいちばんの理解者になろうとした主人公が、思いもよらず引き起こした大騒動を描くシニカルコメディ。
脚本家・アサダアツシが構想7年を費やした完全オリジナル作品で、監督を務めるのは、冨永昌敬。
東京から京都の老舗扇子店に嫁いできたフリーライター・澁澤まどかを演じるのは、深川麻衣。まどかの義母である老舗扇子店の女将・澁澤環には、室井滋。さらに、小野寺ずる、片岡礼子、大友律、若葉竜也、松尾貴史、豊原功補ら、日本屈指の実力派俳優たちが古都に大集結。
個性的な役柄を演じている若葉だが、役作りについて聞かれると「役作りはしてはいないですけど、本読みの時に冨永さんに『語尾にですよをつけたらどうかな』と言われて、なんとなく冨永さんが思い描いている方向性をキャッチできたので、やってみたら、気がついたらあんなことになっていました」と、監督からの一言が役作りに大きな影響がとのこと。
また、京都にまつわる話の流れで、司会も務める松尾が「若葉さんが大友さんの後ろ姿を……」と話を切り出すと「やだ、言わないで!」「怖い!」と声が上がり、続けて若葉が「僕がパッと彼の写真を撮ったら、妖怪みたいなのが写ってて。大友律よりも妖怪中心の写真みたいな感じだったんですよ」と心霊写真のような写真を撮影してしまったそう。「その数日後に、ちょっと夢を見て、僕はキッチンで料理を作っていたら、律が後ろから話しかけてくるんです。『竜也さん、やばいです』って窓の方をさしたら、窓とカーテンの間に誰かいて、隙間から顔が見えるんですけど、それが律なんです。律が(もう一人の)律の方を指差して、『戻橋に行かないとまずいことになる』って言って、その夢は終わるんですが」と不可思議な体験があり、「一条戻橋って京都に人が戻ってくる橋みたいな場所があるらしくて。そこの目の前に安倍晴明の神社があって。『お祓い行った方が良いんじゃない?』って言ったら、明後日行くみたいです」と話すと、大友が「はい。明後日戻り橋に行ってきます」と報告。
問題の写真は他のキャストも見ており、深川も「さっき皆で見せてもらったんですけど、写真ではっきり映っている写真は初めてで、緑色のバケモノみたいな……」と語ると、室井から「この映画はそういう怖い映画ではないので!」、松尾から「安心してご覧ください」とフォローの言葉が入った。
イベントでは、どれくらい京都の文化を理解しているのか、理解度を測るクイズも行われた。