
2023年にインディーゲームクリエイターのKOTAKE CREATE氏がたったひとりで制作し、累計販売本数200万超の世界的大ヒットを記録したゲーム『8番出口』を実写映画化。
今年5月には、第78回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション【ミッドナイト・スクリーニング部門】へ正式招待され、二宮和也と小松菜奈、川村元気監督がフランス・カンヌの地へ。2,300人もの観客の前で世界初上映を果たし、奇跡ともいえる“8分間のスタンディングオベーション”という大反響を巻き起こした。以降も、第50回トロント国際映画祭【センターピース部門】、第58回シッチェス・カタロニア国際映画祭【コンペティション部門】、第30回釜山国際映画祭【ミッドナイトパッション部門】への出品が続々と決まり、『パラサイト 半地下の家族』『Anora』など近年アカデミー賞作品を次々と送り出すNEON社による北米配給も決定。さらに世界100以上の国と地域での世界配給が決定するなど、海外でも次々と異変を起こし続けている。
そして先日8月29日(金)に日本全国407館(IMAX を含む)で公開するや否や、公開から3日間(8月29日~8月31日)で観客動員671,840人、興行収入9億5391万900円を記録し、3日間の興行収入が2025年公開の実写映画1位を獲得。日本中を無限ループに巻き込む“異変”級の大ヒットスタートを切った。(興行通信社調べ)
そんな“異変”級の大ヒットを記念して、開催された大ヒット御礼舞台挨拶は、二宮和也がたった一人で登壇。改めて大ヒットスタートを切ったいまの心境を「本当に一歩間違えれば…だったので。多分出禁ですよ、東宝」と、東宝出禁も覚悟していたようで、「色んな方々が現場に見に来てくださいましたけど、『現場の世界観はすごいしっかりしてるけど、これを映像化したらどうなるんだろうね』って映画のプロの人たちが言いながら帰っていくんで。『これどうなるんだろうね、楽しみだね』って言ってくれるんですけど、どう楽しんだか分からないんですよ。ただ、本当にこっちに転んで良かったよね、って思います」と、大ヒットしている状況に安堵していた。
「本当に脚本や話の流れが素晴らしかったというのと、撮り方もそうですけど、ワンシーンにしてぐるぐる回していくコンセプトとかに、お褒めの言葉をいただきます」と周りからの反響を明かし、「僕にとっては奇跡が起きまくっていて、それが全て良い方に行ったなという形です」と語った。
昨日9月12日までで動員177万人、興行収入が24.9億円を突破しているという朗報を聞き、「ありがとうございます!もう二宮、堂々と東宝の正面入り口から入れることが確定しました!」と笑顔を見せ、「多分、僕史上、最も変わっている話ですし、僕の作品の中でも一番僕が出ている時間が長いのは間違いないので」と自身にとっても特別な作品となったようだが、キャリアの中では「ヘンテコな作品」とした上で、「でも狙ってヘンテコになったわけではなく、どうやってもヘンテコだったのが強いところだったなと。それにまじめに向き合っていくと、こういう作品が出来上がって、尖れるところは尖って、伝えたいことは伝えて、そういう広がりを見せていく。これから10年、20年経って振り返った時に、この時が、という大きな点になっているんじゃないかなと思います」と述べた。
さらに、舞台挨拶では、異変があれば“引き返し”、異変がなければそのまま“前に進む”2択を繰り返す“迷う男”にちなみ、二宮が2択クイズに挑戦する「二宮二択チャレンジ!二宮和也は迷う男!?迷わない男!?」も開催。8つの2択クイズに答える一幕もあった。
最後に「何度も自分たちで試行錯誤しながら作っていった作品なんですけど、見ていただいたエンディングも、実は上映されている作品のラストシーンとは違う形のラストシーンを初日にチャレンジして、そこを目指していっていたんですけど、初日に撮ったものが違うんじゃないかと、中盤あたりにもう1回撮って、それも違うんじゃないかと終盤あたりにまた撮って、今の形に収まっているんですけど、そういう形で、普段だったらあまりやらないような手法や作業で進んでいった作品です。水のシーンも一発本番で、CGみたいに見えるけど、実際に自分が受けて吹っ飛ばされたりとかしていて。やっぱり岡田准一ってすごい強いんだなってそういうところで思ったり」と、冗談を交えながら撮影の裏話を明かし、「試しながらやっていた作品ですので、単純に画や音の怖さよりも、色んな感情を渡していけたら、見やすくなるのかなと思いますので、何度も何度も見ていただきたいなと思っております」とメッセージを送った。