本作は原浩による『第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞』大賞・受賞作『火喰鳥を、喰う』を実写映画化。物語は、信州で暮らす久喜雄司(水上)と夕里子(山下)の元に戦死した先祖の久喜貞市の日記が届くところから始まる。日記の最後のページに綴られていたのは「ヒクイドリ、クイタイ」の文字。その日以来、幸せな夫婦の周辺で不可解な出来事が起こり始める。超常現象専門家・北斗総一郎(宮舘)を加え真相を探るが、その先に現れたのは驚愕の世界だった。

ついに10月3日(金)に公開初日を迎えた本作、今回が映画単独初主演作となる水上は「試写を見るって役者にとってちょっとプレッシャーになる部分があって、関係者から『どうでしたか?』って感想を求められる時に自分の芝居がダメってこともそうなんですけど面白くなかった時に『いや…』っていうのがあるんですよ」と前置きしつつ「今回の『火喰鳥』は見終わって開口1番面白かったなって本木さんにお話した。スタッフさんとキャストと僕が一緒に見た回でみんな面白いねって言い合える。それが世の中の評価にはあまり関係ないと思うんですが、その作品に携わった一人間としてすごく嬉しい」と喜びを口にした。
また好きなシーンについて聞かれた水上は『宮舘演じる北斗の初登場シーン』に言及。そのシーンは宮館のクランクインで「膨大なセリフを言うという見てるこっちも緊張してもおかしくないようなシーンなんですけど、舘さん緊張があまり見えなかった」と驚愕したことを明かし、「僕はちょっとセリフを言うだけなんですけど、ずっと笑いそうになりながら『何言ってんだこいつ』と思った(笑)僕としてはこの段階では拒絶をしていくので、『何言ってんだ』ってその感情は正しいと思うので良かったんですけど、すごくお気に入り」と好きな理由を説明した。

このシーンについて宮館は「僕のできる最善を尽くしてセリフを覚えることは当たり前じゃないですか。でも、そこに感情を乗せたり説得をしていかないといけない、僕は何のために夕里子(山下)に呼ばれたのかも入れながら、しかも監督がカットは割りますよって言ってくださったんですけど1回も止めたくなかったんですよ。ページで言うと5~6ページぐらいあったのかな。それを1発で長回しでやらせてくださいって撮らせていただきました」と撮影の裏話を告白。そんな宮館に山下は「ほとんどミスもなくって。普段お忙しいのにいつ覚えてるんだろうって思いました」と不思議そうに投げかけると、宮館は「家です」と良い声で回答し笑わせた。
イベントの最後にはMCからの「ヒクイドリ!」という呼びかけに観客が「ビミナリ!」と本作にちなんだ掛け声でキャスト・監督がくす玉を割り公開をお祝いした。