モスグリーンのセットアップで登場した髙橋、公開初日を迎えた感想を聞かれると思わず一歩前に「勢いで一歩前に出ちゃった(笑)」と恥ずかしそうに「すごく嬉しいですね。こういう機会もなかなかないので緊張と嬉しさ」と心境を語る。本作の撮影が2年ぐらい前だったそうで「7割ぐらいの記憶がない状態ではあるんですけど」とぶっちゃけつつ、「すごく楽しくて、監督とお話したりとかお2人とお芝居させていただいたりとか自分の中では忘れられない思い出がぎゅっと詰まってる」と語るも、笑みを浮かべながら聞いていた長澤は「7割は覚えてないんですよね?」と気になったポイントを指摘すると、髙橋は「はい!残りの3割がすごく大事なところが凝縮されて残っています」と笑顔をみせた。

また本作に参加したことで、ほかの共演者から受けた影響について聞かれた髙橋は「本当にたくさんの刺激だったりとかあるんですけどそれは一旦心の宝物としてしまっておいて」と前置きし、劇中の「応為が町で金魚を見つけて絵に描く」というシーンについて言及。続けて「自分の中ではすごく勝手に刺さっていて、有名な絵師さんとして活躍されてる方が普段目にする金魚に心を動いてそれを書こうって思うのがすごい素敵だなって。このシーンを見た時に自分が目で見たものってすごい正義。めっちゃリアルだし偽りがなくてすごい宝物だし自分だけのものだなって思ったので、お外に出てお散歩してみるでもいいですけどいろんなものに感動したいな目で見たものに」と照れつつも好きなシーンを熱く語ると、その姿を見た長澤は「7割しか覚えてなかった割にすばらしい」とツッコみ会場を笑わせていた。

本作の主人公は、破天荒な絵師・葛飾北斎と彼の娘であり弟子でもあった葛飾応為。「父をも凌ぐ」と言われた画才を持ち、北斎の右腕として、そして数少ない女性の絵師として男社会を駆け抜けていく。
長澤まさみが『MOTHER マザー』(’20)以来となる大森監督との再タッグで初の時代劇に主演、ヒロイン・葛飾応為を熱演。応為の父・北斎を永瀬正敏、応為の友人で北斎の門下生・善次郎(渓斎英泉)をKing & Princeの髙橋海人、北斎の弟子の絵師・初五郎(魚屋北渓)を大谷亮平が演じている。