本作は、ミステリ・サスペンスジャンルと恋愛ジャンルを縦横無尽に横断する俊英作家・斜線堂有紀による小説『恋に至る病』を実写映画化。W主演として内気な男子高校生・宮嶺望を長尾謙杜、寄河景を山田杏奈が演じている。

公開から間もなく1ヶ月。SNS上では、作中で描かれる刺激的なラブストーリーに心揺さぶられた声が多数寄せられている。
公開後舞台挨拶には、子役から活動を広げ、直近は大河ドラマへの出演で注目を集める中川翼、関西ジュニアの人気グループ・AmBitiousで活躍し、本作で長編映画初出演を果たした真弓孟之、そして廣木隆一監督と田辺圭吾プロデューサーが登壇。

中川と真弓は今日がほぼ初対面のようで、中川が「撮影が被ったのも1日で」と明かすと、真弓も「この出会いも1年ぶりで。井出と木村が1番並ばない二人ですよね!」と顔を見合わせる。
撮影現場を振り返り、中川は「僕は暗いシーンが多かったので、和気あいあいではなかったんですけど、現場の雰囲気を見ていて、長尾さんと真弓さんが話しているのが、めっちゃ羨ましくて。その空間だけ輝いてるんですよ!役的にも長尾さんと真弓さんの二人に対して、僕と醍醐さんが敵対しているという感じで、空間の差がダークな現場とキラキラしているエンジェルのようなキラキラした現場で」と、空気感の違いを熱弁すると「めっちゃ褒めてくれるじゃないですか!」と嬉しそうな真弓。
そんな真弓は「長尾くんが喋ってくださって、多分、ボケの捌け口として、長尾くんが現場で目についたことを全部ボケ風に喋って、僕がつっこむっていう感じでした。ぜひ入ってきてくれれば僕のツッコミの負担も減ったのに…」と、現場で絡みがなかったことを残念がると、「じゃあこれからはエンジェル真弓とエンジェル中川でお願いします!」と、謎のあだ名が誕生していた。

そんな中川と真弓の現場での姿について、田辺プロデューサーは「中川くんは複雑な役回りだったので、どういうメンタリティーでやっているのかなと、クールに冷静にやっているイメージがありました。真弓くんは初めてと伺ったんですけど、落ち着いていて頼もしいなと。お土産に関西にしか売ってないスナック菓子を持ってきてくれたり、リラックスして参加されていたなと思っています」とと話していた。

また、W主演を務めた長尾・山田との共演で印象に残っていることを聞かれると、中川は宮嶺をいじめるシーンの際に、「長尾謙杜さんが『本気で来ていいよ』という言葉をかけてくださって、お芝居を全力で楽しんでいるからこそ、その言葉はありがたいし、かっこいいなと思います」と印象的だった言葉を明かし、「山田杏奈さんは自然体でお芝居をされる方で、ただ、景にはダークな瞬間もあって、その切り替えがすごいです。ブルーモルフォの話になったら、一瞬で目の色が変わって、そのスイッチの切り替えもあります。長尾さんにもそれがあって、最後の取調室も印象に残るシーンだと思うんですけど、そこの落ち具合も、僕もあれをやりたいです」と、二人の芝居の切り替えに憧れたよう。
真弓も「長尾くんは僕にずっとボケていたりするんですけど、アクションがかかった瞬間にいじめられっ子の宮嶺にスンっとなってて、その切り替えがすごいと思いました。3秒前までボケてたやん!って思いながら、教室に座っていました」と、長尾の切り替えの速さに驚き、「山田杏奈さんは、教室内でカメラが回っていない時に、口数がめちゃくちゃ多いわけではなかったんですけど、ふとした瞬間に話の中心になっていて、カリスマ性が溢れ出ているようなお人柄なんだなと思いました」と語る。

今後の活躍が期待できる二人に、今後の展望について聞くと、中川は「今回の作品に参加できて、長尾さんのような、目線だけではなく体の動作も繊細な男の子に見えるように演じれる俳優さんになりたいですし、逆に学級委員みたいな役をやったことがなくて、真弓さんも普段から役作りをされていたからだと思うんですけど、本当に学級委員みたいで、そういう役もやってみたいなと、新しい道が開けた作品です」と、本作からかなり刺激を受けたことを明かしながら、「あとは、今、放送中の大河ドラマ『べらぼう』に参加していて、演じている中で横浜流星さんの横にいることが多くて、その背中を見ていると、いずれ僕も大河ドラマで主演をはれるような俳優さんになれたらと思います」と意欲を見せる。

そして真弓も、「初めての映画作品が、事務所の先輩の長尾くんが一緒ということで、僕が事務所に入所した時は、長尾くんも関西ジュニアでまだデビューしていなくて、その時代を知っていたからこそ、役者としての道を進んでいる長尾くんに僕もいつか追いつきたいなと思いますし、そういう存在感を放てるような役者さんになれたらと思います」と意気込んでいた。