
これまで、梁山泊に集結する多彩なキャラクターが発表されてきたが、この度ついに“敵”役のキャストが解禁!
現代にも通じる「理不尽な権力に抗う意志」と「仲間との絆」を、壮大な群像劇として描く本作において、主人公・宋江が率いる梁山泊のメンバーたちが立ち向かうのは、【腐敗した国家権力】。その国家権力側で彼らを迎え撃つのが、情報収集や秘密工作を担う──いわゆる国家のスパイ機関<青蓮寺(せいれんじ)>。国を裏から動かす存在として、あらゆる手段で反体制の芽を摘み取る。
その意志がこの国の命運を左右していると言っても過言ではない青蓮寺の中で、叛乱対策を担う幹部として宋江の前に立ちはだかるのが<李富>である。彼もまたこの国の行く末を想っている。「国を倒して新たに作り直す」ことを目指す宋江とは異なり、傾いた国は内側から立て直すべきだ、という思想を持つ。国家にとって危険の種となり得る梁山泊を潰すことに執念を燃やす李富は、宋江らにとって最大の敵役だ。
演じるのは玉山鉄二。1999年の俳優デビュー以降、映画『手紙』(06)、『ハゲタカ』(09)、『ルパン三世』(14)やNHK連続テレビ小説『マッサン』(14)など、数々の話題作で活躍。主演作のみならず、脇で物語に厚みを加える重要な役柄を演じることも多く、骨太な作品での聡明な役、ヒューマンドラマでの朴訥な好青年、コメディリリーフ、そしてゾッとする悪役まで――硬軟を自在に演じ分けてきた玉山が、本作では宋江ら梁山泊の前に立ちはだかる大きな壁となる。
解禁されたビジュアルに映るのは、一癖も二癖もありそうな不敵な笑みを浮かべた表情。そして場面写真に捉えられたのは、国の未来と己の正義、その狭間で葛藤しながらも、迷いなく突き進もうとする力強い眼差しだ。冷静沈着に闇を駆けるその姿には、揺るぎない覚悟がにじむ。
本作に李富として参加した玉山は、「(もともと)作品に対する想いが強くあった」ため、撮影前は緊張や責任感も感じていたという。李富という役については、「とてもプライドが高い一方で、虚勢を張って自分を強く見せている人間っぽいキャラクター」と語り、「本作には立場の異なる様々なキャラクターが登場しますが、みんな正義を掲げて戦っています。なので様々な立場に立って見ていただければ」とコメントした。
冷酷な悪役でありながらも人間味を宿す李富。勧善懲悪に収まらない複雑な魅力を、玉山鉄二が幾層もの表情で演じきることで、物語にさらなる深みが加わった。
<玉山鉄二(李富役)コメント全文>
作品に対する想いが強くあって、撮影前は緊張や責任感も感じていましたが、他のキャストの皆さんや若松監督とまたご一緒できたのも嬉しかったです。ロケをはじめ、小道具や衣装もとても素晴らしくて、皆で李富を作り上げて高めてくださったなと思います。
演じた李富という役は、とてもプライドが高い一方で、無理して虚勢を張って自分を強く見せてるという感覚があって、その切なさが人間っぽいなって思えるキャラクターです。人に対してもそうせざるを得ないのが李富の心の強さなのか、また弱さなのか、男性には共感してもらえるんじゃないかなって思っています。
政府側である青蓮寺、それに敵対する梁山泊、本作には立場の異なる様々なキャラクターが登場しますが、みんな正義を掲げて戦っています。なので様々な立場に立って見ていただけると、いろんな水滸伝の姿が見えてくるような、グラデーションのある作品になっています。

梁山泊の面々の前に立ちはだかる“強大な敵”キャストも一挙解禁!
諜報組織・青蓮寺の総帥であり、李富の上司にあたる冷徹な男・袁明(えんめい)を演じるのは、大塚明夫。『METAL GEAR SOLID』シリーズの主人公・ソリッド・スネークの声をはじめ、スティーヴン・セガール、ニコラス・ケイジ、デンゼル・ワシントンら名優の吹き替えを多数担当。さらに『ルパン三世』では次元大介の声を務めており、実写版『ルパン三世』で次元を演じた玉山鉄二との“次元つながり”も興味深い。アニメ、洋画吹き替え、ナレーションなど幅広い分野で長年にわたり第一線で活躍してきた超実力派が、本作では国を影から動かす裏の権力者を、圧倒的な存在感で体現する。
青蓮寺のメンバーとしては、暗殺や工作を生業とする「闇軍」の隊長・王和(おうわ)を、中国で俳優デビューを果たし、現在は日中を股にかけて活躍する映画俳優・木幡竜。その副官である高廉(こうれん)を、2.5次元ミュージカルからストレートプレイ、朗読劇といった話題作に相次いで出演し、確かな実力で注目を集めている牧島輝が演じる。さらに、青蓮寺の幹部として禁軍担当の蒼英(そうえい)を浜田信也、民政担当の何恭(かきょう)を竹森千人、地方軍担当の呉達(ごたつ)を増田修一朗が務める。
そして、帝の直属軍である「禁軍」の大将で、腐敗した権力の象徴とも言える高俅(こうきゅう)役には池田成志。舞台俳優・演出家として第一線で活躍し続ける一方、映画やドラマでも確かな存在感を放ってきた。また、高俅の部下である陸謙(りくけん)を宮下修司が演じる。
一方、宋江らに立ちはだかるのは国家権力だけではない。宋江と晁蓋が奪取を狙う、志を失った賊徒が跋扈する砦。その砦の賊徒を束ねる頭目・王倫(おうりん)を演じるのは萩原聖人。映画、ドラマ、舞台と幅広いフィールドで数々の役柄を演じてきた超ベテランが、圧倒的なカリスマと冷徹さをあわせ持つ“梁山湖の砦の絶対的支配者”を体現する。静かな眼差しの奥に潜む狂気と、恐れを知らぬ支配欲――王倫という存在は、まさに「恐怖」そのものだ。
王倫の右腕で、砦の最古参メンバーのひとり、副頭目・杜遷(とせん)を演じるのは神尾佑。つかこうへいに師事し、俳優・演出家として多彩に活動する神尾が、王倫の忠実な片腕を演じる。もう一人の副頭目・宋万(そうまん)役には、劇団EXILEのメンバーとして舞台・映画・TVドラマで活躍する八木将康。筋骨隆々とした大男で、杜遷とともに賊徒の初期メンバーとして梁山湖を支えてきた。王倫、杜遷、宋万――梁山泊をめぐる三人の因縁の対峙にも期待が高まる。
この度、予告編第一弾映像も解禁!主人公・宋江(演:織田裕二)の「私には大望がある。腐ってしまった今の世を正したい」という熱いセリフと腐敗した世に立ち向かおうとする強い決意の表情からはじまり、次いで、叛逆の英雄で“動”の頭領・晁蓋(演:反町隆史)、“武”の化身・林冲(演:亀梨和也)、建国の英雄の末裔で正義の武人・楊志(演:満島真之介)とその伴侶の済仁美(演:波瑠)が映し出され、解禁されたばかりの“敵”役も登場。「国なら既にある」と宋江らの前に大きく立ちはだかる李富(演:玉山鉄二)の策略を張り巡らせる顔。巨大な権力に立ち向かうと蜂起する梁山泊の面々の強い信念と魂の叫び。戦いの構図が明白になり物語はより一層熱を帯びていく。それぞれがどのように自分の正義を貫こうとするのか。躍動感に満ち溢れた「日本ドラマ史上、規格外のスケール」という言葉に嘘偽りのない、骨太なとんでもない熱きドラマが誕生した。





