
時代を超えて愛される国民的バンド・スピッツの楽曲「楓(かえで)」が、デビュー34年にして初の映画化。「楓」は、1998年にリリースされた8thアルバム『フェイクファー』の収録曲で、同年にアルバムからシングルカットされ、その後数多くのアーティストにカバーされながら、27年経った今も愛され続ける名曲。ボーカルで作詞・作曲も担当する草野マサムネが綴る歌詞と心揺さぶるメロディーは、聴く人それぞれに寄り添い、大切な人との別れや想い出を包み込む。
そんなスピッツの「楓」を原案にした本作は、事故で双子の弟を失った涼は、弟の恋人・亜子に弟と間違えられたまま恋人として過ごす。しかし亜子もまた<秘密>を抱えていた。真実を言えないまま惹かれあってしまう2人の運命が交差するとき、驚き涙するこの冬一番の感動作となっている。

19日に公開を迎え、すでにたくさんの感想が届いている本作。その一部がピックアップされ、キャストの元に渡されると、それぞれがじっくり読む姿が。
福士は、楽曲にまつわる感想を読み、「映画を通して聴く『楓』になるので、それぞれの登場人物を思い浮かべるから、それがまた違った印象になるんだろうなと思います」と話す。「スピッツは抽象的な歌詞も多いんですけど、その歌詞ひとつひとつが映画を見ることで具体的になっていくのが、映画のある意味、音楽がある意味も深く感じることができました」とコメント。
福原は“愛しい人がいる意味をこの映画から学んだ気がします”という感想に対して、「すごく嬉しいですよね、この映画を見てそう思ってくださって」と喜び、「誰かをこんなに愛することって本当に素晴らしいことなんだな、素敵なことなんだなと私もこの映画を見てすごく感じました」と語る。「日本人らしさがすごく出た映画で、日本人らしい相手を慮るからこそ言えない思いや優しさ、温かさをこの作品が丁寧に大切に届けているんだな思うと、すごく嬉しいです」と微笑んだ。

福原は「私自身、この作品は喪失を経験した二人が、自分達のペースで一歩一歩ゆっくり前を向こうとしている姿に背中を押されて、そっと寄り添ってくれるような作品だなと感じていたので、その思いがぜひ皆さんにも届いて、この作品が皆さんにとって、自分に寄り添ってくれるような温かい作品になっていたらいいなと思っております。これからこの作品を一緒に広めていっていただけたら嬉しいです」と、メッセージを送る。

そして福士は「登場人物の皆が嘘や偽りを抱えて生きていくんですけど、皆ピュアで、人間味があって、応援してくるような登場人物なんですよね。登場人物の目線を変えるだけで涙が出ることがあるような作品かなと思っています」と、作品への想いを語り、「伏線みたいなところもあるような作品なので、二度三度見て、いろんな人の感情になってくれたら嬉しいなと思います。そして、スピッツの『楓』を劇場で聴く体験はなかなかできないと思うので、ぜひ劇場で見てほしいなと思います」と呼びかけた。














