ピーター・シェーファーの戯曲『エクウス』は、実際に起きた事件をもとに描かれており、表面的には異常犯罪を描きながら、人間の心の闇と情熱を真正面から捉えた心理劇の傑作。この傑作戯曲を小川絵梨子による新訳・演出で上演。現代の視点から人間の「正気と狂気」の境界を鋭く描き直す、今この時代にこそ観るべき、新たな『エクウス』が誕生する。

これまで数多くの名優たちが演じてきた少年アラン・ストラングに、近年はドラマや映画など映像作品でも活躍する織山尚大が挑む。

開幕を明日に控え、心境を聞かれた織山は「この稽古期間、毎日が早いスピードでここまで走ってきて、あっという間に本番だという感じで今日のゲネプロを終えました。まだちょっと緊張はします」と、緊張の面持ち。自身が演じる役について、『アランくんは、エクウスというものすごく大きい秘密を抱えていて、彼の秘密は言葉で表すと内臓剥き出しで歩いている、そんな状態なんですよね。登場人物の皆さんがラブでアランに送っていたものが、ヘイトで返ってきてしまうというか。ナイフを向けられているようにしか僕に見えていないので、それをすごい考えて、実際の物語としては1週間ちょっとなんですけど、アランはすごい成長したんだなって演じていて感じました」と話す。

精神科医のドクター・ダイサートを演じる村川絵梨は、「毎日小川さんはブラッシュアップで、昨日も色々変わったり、いろいろなことがあって今日、明日なので、良い意味で実感がないまま初日を迎えられるかなと思います」と率直な心境を語り、「ダイサートはこれまで中年男性がやっていた役なので、まずオファーといただいて、女性?という驚きと、小川さんの演出はそう変えるのかという衝撃から始まりました。でも、今の2026年だからこそ共感してもらえるところも増えてくるのかなと思いながら、男性、女性という意識は無くして、演じさせてもらっています」とコメント。

乗馬クラブでアランに馬との関係を与え、事件の引き金となるジル・メイソン役の岡本玲は「毎日より良いものをと小川さんが演出してくださって、それを皆で表現に寄せようと、チーム一丸となって、チームワークでここまで走ってきたなと思います。それがお客様にどう伝わるのか、今回全員が舞台上に3時間い続けるので、外側から見たことがないので、それもドキドキです。楽しみです」と期待を寄せる。「ジルはアランの記憶の中だけで出てくるので、記憶に残っているジルがどういう女の子か、日常よりも強く見えていたり、人の記憶に残る女の子はどうなんだろうと、楽しみながら作ってきました」と役作りについて明かす。

そして、父親のフランク・ストラングを演じる千葉哲也は「毎日ちょこちょこ変わってるので、明日もバタバタしながらちょこちょこ変わって、初日を迎えると思います。頑張ってやりたいと思います」と意気込み、「同じく父親もアランの記憶の中に出てくる父親なので、普段優しい時もあったんですけど、そうじゃなくアランの中では強制的で上からで、という父親像をさらにデフォルメして作っています」と述べた。

取材会の最後に代表して織山より、「明日から東京公演、そして大阪公演と、長い期間になるんですけど、なぜ『エクウス』をこの時代に皆さんにシェアしてお送りするのか、どこかに気づきがあれば良いなと思っています。健康と安全面を第一に、キャスト含めスタッフ一同、精進してまいります」とメッセージが送られた。

舞台『エクウス』は、2026年1月29日(木)から2月15日(日)まで東京・東京グローブ座、2026年2月20日(金)から24日(火)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演される。