舞台版『成瀬は天下を取りにいく』は、主人公・成瀬あかりが全力で我が道を突き進む姿が読者を魅了し、2024年本屋大賞はじめ数多くの文学賞を受賞した宮島未奈のデビュー作『成瀬は天下を取りにいく』(新潮文庫刊)と続編『成瀬は信じた道をいく』(新潮社刊)をもとに構成。シリーズ累計発行部数250万部を突破する大人気作は、周囲におもねることなく自由に生きる成瀬あかりの姿や、成瀬に影響を受けて新しい生き方を見つけていく人々の姿を生き生きと描き、滋賀県大津市を舞台にした新たな青春小説として、世代を超えた多くの読者の心を捉えている。

成瀬あかり役には、初の単独主演となる山下美月。あかりの親友・島崎みゆき役に藤野涼子、あかりの母・成瀬美貴子役を田畑智子、あかりの父・成瀬慶彦役を天宮良、成瀬のバイト先のクレーマー・呉間言実役を山崎静代、成瀬を気にかける広島県の男子高校生・西浦航一郎役をISSEIが務め、個性あふれる登場人物たちが舞台を彩る。脚本・演出には数々の人気原作の舞台・演出を担当しているG2が務める。

開幕に先駆けて行われた囲み取材に登壇した山下は、初の単独主演に「全く座長感のない座長で申し訳ないなと思うんですけど…」と恐縮しながら、「本編を見ていただくと、成瀬というキャラクターが軸となって色々な人を動かしていく内容になっているので、皆さんのことをまとめたりリーダーシップを発揮したり、みたいなことはできていないと思いつつ、お芝居の面では、成瀬として頑張ろうという気持ちです」と気合を入れる。

役と自身の似ているところを聞かれ、「今のところまだ見つかってないんですけど、やっていて楽しい役です」と話し、「今までやったことのない面白いキャラクターで、立ち方とか喋り方、色んな人に対する態度が、普段自分が社会でできないようなことを舞台上でさせていただいているので、見ている方に成瀬の奇想天外さからパワーをもらってほしいです」と笑顔を見せた。

幼馴染役の藤野は、劇中で山下とともに漫才を披露しているが、「稽古の初期段階で、本当にお笑い芸人になるわけではないので、笑いを取りにいくというより、二人の関係性の中で、お芝居であってもクスッと思えるところがあれば良いなと、二人で自主稽古したりしていました」と稽古期間を振り返る。
漫才の手応えを、山下は「今のところはお客様の前でできていないので、私たちが一生懸命やっても笑いが起きることは経験していないので、本番でもしーんとなるのか、笑ってくださるのか、不安はありつつ楽しみな部分でもあります」と期待を寄せる。
そんな二人の漫才を、南海キャンディーズとして活躍する山崎は「高校生が漫才をする話なので、プロの漫才師じゃなくて良いんですよ。その二人がめちゃくちゃ可愛いです。ずっとニコニコ見ちゃうというか、堂々とした掛け合いも素晴らしいですし、完全に成立していて、すごいなと思って見ています」と太鼓判を押す。プロの漫才師に見守られている山下は「大プレッシャーですね。冷や汗です」と心境を明かした。

また、本作や役の見どころについてそれぞれ伺うと、田畑は「セットを見ていただいたら素晴らしい出来上がりで、今まで見たことない舞台の装置だと思いますし、特に滋賀県ご出身の方がいらっしゃったらすごい感動されると思います」とアピールし、「成瀬あかりのお母さんとして、どしんと強く見守って、私は一番のファンだと母として思っているので、心を大きくして娘を見守っているつもりで舞台上に立っています」と語る。

藤野は「山ちゃん演じる成瀬あかりの面白さをお客様に伝えていきたいなと思いますし、お客様とともに発見できたらと思っています」とコメント。

山崎は「今まで見たこともやったこともないお芝居で、主役がどんどん変わっていって、その主役たちが成瀬によってどんどん動かされていきます。自分で言ったら、普段漫才やったら10:0で山ちゃん(山里亮太)が喋っていて、私はほとんど喋っていないんですけど、その相方分ぐらい今回しゃべっているので、自分としては普段喋らないから珍しいなと思います」と自身の見どころを語る。

また、ISSEIは「普段の自分の性格と真逆なキャラクターを演じていて、初めて読み合わせをした時にG2さんに『その感じだとモテそうだからちょっとやめようか』って言われて。モテない高校生でもあるんで、ピュアな西浦くんのリアクションや表情は、そういうお芝居をやったことがなかったので、すごく勉強させていただきました」と振り返る。劇中では成瀬とのデートシーンもあり、「デートシーンは西浦の頑張りどころかなと思います!」と意気込んだ。

そして、天宮からは「主役のお二人以外は色んなあらゆる役をやっていて、色んな変装をしていますので、ウォーリーを探せみたいな状態になっています。各々のファンの方はどんなことがあっても見つけてほしいですし、逆に我々は本人だと分からないように、どれだけうまく演じられるかが見どころになると思います」と語られた。