
『しろがねの葉』で第168回直木賞を受賞した千早 茜のロングセラー小説『男ともだち』(文春文庫)が著者作品初の映像化。30歳を目前に、人生に行き詰まるイラストレーター・神名(かんな)と“男ともだち”・ハセオの曖昧で確かな関係性をつづった傑作が、11月6日(金)より全国ロードショーとなる。本作は、第39回東京国際映画祭(会期2026年10月26日(月)~11月4日(水))コンペティション部門に出品されることが決定した。
主人公の神名(かんな)を演じるのは、現在Netflixシリーズ「ダウンタイム」での演技が話題沸騰中、『勝手にふるえてろ』(17/大九明子監督)『万引き家族』(18/是枝裕和監督)の松岡茉優。才能はあるが、身勝手で人間関係に不器用なクリエイターの孤独や不安定な心情を繊細に体現し、30歳を目前に人生に行き詰まるキャラクターをリアルに演じ切る。
出会ったころからなぜか神名を深く理解している男ともだち・ハセオには『愛がなんだ』(19/今泉力哉監督)や『窮鼠はチーズの夢を見る』(20/行定勲監督)の成田 凌。ぶっきらぼうに見えるが、松岡演じる神名に対しては独特の距離感で接する“男ともだち”として唯一無二の存在感を放つ。7年ぶりに再会を果たす神名とハセオと同じく、松岡と成田も7年ぶりの共演が実現した。
そして、神名の恋人で同棲相手・彰人役は井上祐貴。妻子ある身だが神名と関係を持っている医師・真司役に中島 歩。さらには、咲妃みゆ、三浦貴大、余 貴美子、池畑慎之介らが名を連ね、個性豊かなキャスト陣が、ままならなくも豊かな物語を紡いでいく。本作は、2026年2月に京都、福井、広島で撮影を実施、三島有紀子監督が、人生の分岐点に立つ人々の清濁あわせ持つ感情と体温までを、演技派俳優たちと力強いロングテイクに刻み込み、長編監督作11本目にして映像作家として新たな境地を切り拓いた。
この度、主人公・神名と不毛な恋愛を繰り広げる浮気相手の医師・真司役の中島歩のインタビュー映像が解禁。劇中で、実力派俳優・松岡茉優を相手に、無神経にデリカシーのない言葉を浴びせる“浮気相手”を演じる上での役作りや成田凌との共演エピソードなどを中島らしいワードセンスで語る映像になっている。
本日放送されたNHKの情報番組「あさイチ」に出演、ドラマ「Tシャツが乾くまで」での名演ぶりが話題を呼び、今、最も注目を集める俳優の一人である中島歩が本作で演じる真司は、松岡演じる主人公・神名が不毛な恋愛を続ける<浮気相手>。妻子ある身でありながら神名と関係を持つ医師という役どころ。これまでも個性的な役柄を演じ、インパクトを残してきた中島自身も「出たよ中島と思われるかもしれない役回りですが懲りずに楽しんでいただけたらと思います」とコメント。役作りについては「そんなに決めきらずに、赴くままに、監督の演出と松岡さんのお芝居を受けて出るものを大切に演じました。それが良かったのかなと思います。~中略~やっぱりその場で出たもののほうが有機的なお芝居になると実感しました」と振り返る。

10年以上の下積み時代を過ごした中島は、俳優として経験を重ねていく中で、現場でアイデアを出したり、話し合って皆で作り上げていくことの重要性に気づいたといい、本作の撮影でも三島有紀子監督と話し合うことから始めたそう。「段取りの前に『どうやるか?』みたいなことをゆっくりお話して、いろいろ考えるきっかけを与えてくださったんです。だけど、みんなで動いてやってみたら、最初に監督と2人で話したこととも違う演技になっていって、それが楽しかったし、面白かったです。じっくり何度も段取りしていく作業が私はわりと好きなので、やりながら『面白くなってきたぞ』と思いましたね」と撮影中に感じた手ごたえを振り返る。こうして<現場で生まれる生の演技>を大切に、独特なキャラクター・真司を見事に演じ切った中島だが、劇中、神名をめぐってハセオと真司が一触即発するシーンを共に作り上げた俳優・成田凌には親近感を抱いているそう。中島は「一回、映画で共演して、昔はワークショップに一緒に出たりもしていたので、楽しくお話ししていました。(成田さんも僕も)似たような感じで、似たような役をやって来ているなと思って…勝手に仲間だと思っています(笑)」と明かした。
先日行われた本作の完成報告試写会でも中島は、「現場で真司のキャラクター像がどんどん膨らんでいって、劇中では彼のリアクションで表現されています」とコメントしており、本作での演技にますます期待が高まるばかり。完成した作品を観た感想も「全然違う映画になってました。(台本は読んでいたが)現場で起きたこと、俳優とか、演出とかスタッフが考えてきたことが豊かに表現された結果だと思うんです。」と語り、自信をのぞかせる。
京都、富山、広島――7年ぶりにふたりが過ごす、甘く、苦く、せつない“3つの夜”。
心をざわつかせひりひりと綴られる時間が美しいロケーションの中で紡がれていく本作。誰もが“周りで見たことがある”“自分も経験したことがある”リアルで絶妙な距離感と関係性を繊細に映し出した、語らずにはいられない物語が誕生した。





