
本作は、ごく普通の人が今を生きるために、小さなアクションを起こす、ほんのちょっと勇気を出す――そこから世界が変わっていく様を、二転三転する謎や敵・味方が入れ替わる戦いを、エンターテインメントに徹して描くサスペンスドラマである。
主演には、郵便配達人・副島力也を演じる田中圭。そして、明るく爽やかで気配りも忘れない、力也の後輩の郵便配達人・草薙桃役に志田未来。力也の幼馴染で、強気な性格の刑事・祖父江ひなた役に高橋メアリージュン。力也と桃の先輩郵便局職員で、局内のムード―メーカー・原田遥香役を近藤春菜(ハリセンボン)が演じる。
イベント冒頭、役柄について聞かれると主演を務める田中は「本日はありがとうございます、田中圭でございます。副島力也という、郵便配達をやらせていただいております。色々巻き込まれて、自分もこう色々やっていくという。これ、難しいですね。どこまで話していいのか。ちゃんと聞いてからここに出ればよかった」とネタバレを心配しつつも「色々訳ありっぽい主人公をやらせていただいております」と紹介した。
志田は「本当に明るく、どこにでもいるような普通の女の子。副島さんの後輩なんですけれども、桃も色々抱えて生きています。今後それがどんなふうに暴かれていくのか、まだ言えないことが多すぎるんですけど、楽しみにしていただけたら嬉しいです」とアピールした。
高橋は「主役の力也の幼馴染で、刑事をやっております。幼馴染みの力也を信じたい、でも刑事として疑わなきゃいけない、そういう複雑な役所で。実際、今も本当はどうなのか、ちょっとまだわかっておらず。疑ったり、信じたい気持ちと複雑になりながら演じております」と言及した。
近藤は「私も抱えてるかもしれないし、何も抱えてないかもしれない、今のところ、何も抱えてないんです。今後、何か抱えるかもしれませんし、物語のミステリーの部分に食い込むかもしれない、食い込まないかもしれない、今私が撮ってるところは、ほんとにただの郵便局員です。でも今後どう絡んでいくかわかりませんから、皆さん注目していただきたいなと思います」と笑いを誘った。
台本を読んだ時の率直な感想を聞かれると田中は「素直に、面白いなと思いました。作り手側の熱意みたいなものをすごく感じられた」と感想を述べつつも「現場に行って『あっ!』て思ったんですけど僕、副島(そえじま)って役なんですけど、ずっと福島(ふくしま)だと思ってて」と苦笑い。その後、撮影に参加した志田も「福島(ふくしま)さん」と呼んでいたことに「俺だけじゃなかったと思って。わかるわかる、そうだよね、そうだよね」と安堵したことを回顧した。
そして近藤も「副島(そえじま)さんって言うところを1回リハで福島(ふくしま)さんって言って、助監督の方から耳元で副島(そえじま)です」と言われたことを暴露。
そんな中、高橋は漢字の強い友達に聞いて副島(そえじま)を読めていたことを明かしたが『漢字の強い友達』に皆の関心が集まっていた。
役作りについて田中は「眼鏡をかけているんですけど、落として割らないように気をつける。熱い中撮影していて、長袖、長ズボン、帽子、ヘルメット、チャリンコとかなので、汗をかきすぎないように、カメラが止まってる時はずっと自転車で走って、走ってると風が気持ちいいんで、汗をあんまかかないようにする」と気をつけていることを告白した。
志田は難しいシーンがあったことを振り返りつつ「圭さんが一緒に監督に相談してくださって、私1人だったらどうしようって迷ってたところを必死についてきてくださって、桃の気持ちやそのシーンのことを圭さんが丁寧に説明してくださったのですごく演じやすく、すごく心強い座長だなと思ってます」と感謝した。
すると田中に「その若さであなたも大御所、大女優ですよねってこっちは思ってるんですけれども、すごい謙虚なんですよ。この猛暑の中、日傘さしてくれるじゃないですか?『大丈夫ですよ』って未来ちゃん、傘をさすわけ。スタッフさんが今度、扇風機当てるわけ。そうすると、『ありがとうございます』って言って扇風機をとるわけで。そうすると、自転車をこの小さい体で支えながら日傘と扇風機片手で持ってる」と現場でのエピソードを披露され照れ笑い。
高橋は「刑事役っていうことで、今までだと刑事だから黒髪に染めなきゃいけないとかビシッとしなきゃいけないっていうイメージがあったんですけど、リアルな刑事さん、元刑事さんとお話を伺う機会があって、女性の刑事さん茶髪の人多いですよって聞いたりとか、普通におしゃれされてますよっていうの聞いて、おしゃれな刑事、華やかな刑事ができてるので、それはすごく楽しいですね」とコメント。
近藤は自身のアドリブシーンが本編でどれぐらい起用されているか気になる様子だが田中の「多分、入ってない」の一言に「入ってないんかい!」と今日いちばんのツッコミを見せ「でも、楽しんでやってます!」と笑顔。
高校時代郵便局でバイトしてた経験から「私が見てた郵便局員の方の姿をやっぱ重ねながらやらしてもらってますね。だから、パソコンを打ってる姿とか、ちょっとなんかメモってる姿とか、すごいリアルだと思います」とアピールした。
そして、ブラックポストマンの見どころを聞かれた田中は「見どころは、サスペンスとしてすごく優秀な作品であるということがまず1つありますし、それぞれの登場人物が動いてる感情も、みんな上手に伝えてくれてますので、見ててワクワクできるものなんじゃないかなと。あと毎話毎話1話完結の要素もあって見やすいと思いますし、でも連続ドラマとして伏線をずっと張り続けて、最終回に向けて回収に向かっていくっていう伏線もありますし、シンプルにワクワクしてもらえるんじゃないかな、誰が犯人なんだろう、この人どうすんだろう、なんでこの人こうしたんだろうっていうのを、家族みんなで話してもらえるような作品になってると思いますので。まずはとにかく1話を見ていただいて、楽しみにしてもらえればなと思います」と自信を見せた。
物語の鍵を握るアイテム『手紙』に因んで書いた手紙、貰った手紙で印象に残ったものについて聞かれると田中は「小学校の時とかほぼ毎日ぐらい反省文書いてました。MAX400枚ぐらい溜まったんですけど、良いことすると50枚免除になる。小学生5年生とかの時に400字詰めの反省文20枚とか書いたこともあります」と幼少期のエピソードを披露。さらに、最近娘から「パピ大好きだよ。いつもありがとう仕事。これからもずっと働いてね」と書かれた手紙を貰ったほっこりエピソードを笑顔で話した。
志田は「自分が25歳の誕生日の時に、志田未来四半世紀だと思って、家族に何も書いてない紙渡して、これに手紙書いてって言って、25歳の誕生日を祝ってと渡したんです。ぎっしり書いてくれて、それが宝物です」と嬉しそうに語るも「ちゃんと宝物っていう、ジップロックに入れている」と保管方法を明かすと近藤から「ジップロック!?新鮮なままってこと!?」とツッコまれて笑みを漏らしていた。
高橋は自身のイベントで貰った手紙の内容に「号泣。すっごく嬉しくて、もうワンワン泣きましたね」と思い出を語った。
近藤はステラおばさんの社長から貰った「いつでもエプロンを用意して待ってます。本職戻られてください」と書かれた手紙に対し1人で「ステラおばさんじゃねえよ!」とツッコんでることを明かした。
視聴者からの『皆さんにとってヒーローのような存在はいますか?』という質問に田中は「本当、偶然なんですけど」と前置きをしつつ「今年、バスケットボールワールドカップがあって、僕、日テレ系でメインキャスターをやらせていただいていて、8月25日8時からブラックポストマンで、9時からワールドカップ初戦が始まるんですけど、やっぱ日本が世界と戦って1勝できるんじゃないかっていうところまで、日本代表切磋琢磨しながら本番を迎えるっていうのを見てきてしまっているので、バスケ少年として今は日本代表ヒーローがだなと思ってます」と告白。「決してワールドカップの宣伝がしたかったわけじゃないです」と否定し「日本一丸となって応援しますってだけです」と呼びかけた。
志田は学生時代にテストの山場を教えてくれた友達、高橋はこの業界に入るきっかけをくれた父、近藤は夢を持たせてくれて叶えてくれた安室奈美恵と自身のヒーローを明かした。
最後に、田中が「本日はお付き合いありがとうございました。ドラマはですね、すごくすごく楽しんでいただける作品になってると思います。実際、1話を見てくださった方々からお声をいただいたんですけども、本当にみんなすごい面白かったって言ってくださることが多くて。まあ、ちなみに全員、このドラマの関係者なんですけれども(笑)。関係者なんですけれども、やっぱ自信を持って僕らがまず言えないとダメっていうのもありますし、実際僕も見て、面白く、みんなすごい楽しんでもらえるんじゃないかなと思って、ワクワクドキドキもしてるんですけど、いい時間を毎週皆さんにプレゼントできるんじゃないかなと思っておりますので、ぜひ楽しみに。まずは明日の1話を楽しみにしていてください!」とメッセージを送り、会見を締めくくった。