――漫画の実写化ということで工夫している点はありますか?
今まで原作モノって小説が原作のものはやったことがあるんですけど、漫画が原作の作品を演じるのは初めてなんです。今回、衣裳合わせの段階で監督さんやスタッフさんが見た目にもこだわっているっていうことが感じられたので、私も原作のひとコマひとコマを見て、そのときの表情だったり仕草をできるだけ取り入れるようにしてますね。忠実に真似しようっていう意識があるわけではないんですけど、やっぱり形から入ることでも、キャラクターが出来上がっていくんじゃないかなって思って、原作は現場でも常に持ってます。
――合間に読んだりもするんですか?
はい、もう教科書ですね(笑)。原作で重要なシーンの撮影のときには特に読みますし、監督ですらチェックしているので、細かい部分や空気感はしっかり原作に寄せていってるんじゃないかなって思います。
――漫画が原作だとテンポも重要ですよね?
そうですね、テンポ感は意識していますし、監督さんが上手い具合に誘導してくださるので気づいたら楽しいテンポでできていますね。出来上がったものを見てもすごく漫画チックで、テンポが良くて熱いコミカルな作品になっていると思います。理想は二次元の漫画をテレビ観てるっていうくらいになったら良いですね。

――現場の雰囲気はいかがですか?
マイペースに仲良くしてます(笑)。皆さん結構マイペースなので、それぞれの生活テンポがありつつ、でもみんなで応援練習をしたり、暑い中で一緒にいたりするので、チームな感じはすごくありますね。朝が早くて空き時間に眠ってる子もいますけど、それに対して誰かがちょっかいを出すわけでもなく、微笑ましく見ていたりとか。自由な感じです(笑)。
――誰と一緒にいることが多いですか?
事務所が同じでチャンクマ役の渡辺佑太朗くんとは結構一緒にいることが多いです。なんか性格に通ずるところがあるのか、二人していつも控え室の端のほうに座ってしまうんですよ(笑)。そうすると自然と喋ってしまいますね。でも今村金一郎役の藤井流星さんが渡辺くんをすごく気に入っているみたいで、しょっちゅうちょっかいを出しに来てます(笑)。
――共演者の方とはどんなお話をされるんですか?
スガラッキー役の堤下さんが引っ張っていってくれる感じなんですけど、最近はもっぱら堤下さんが欲しくて最近手に入れた靴とか時計とかを「どう?どう?」って見せてきて(笑)、「わぁ~めっちゃかっこいいですね!」っていうくだりが何回かありました(笑)。
――現場では堤下さんがムードメーカーなんですね!
そうですね、みんな個々でマイペースに過ごしているときに、ガッと注目を集めて、みんなで同じ話題を共有している瞬間の中心は堤下さんだったりしますね。すごくおもしろくて、堤下さんの人柄なんだと思うんですけど控え室でもみんなを楽しませようとしてくれて、みんなが違うことをしていても自然と耳に入ってきて笑ってしまうという環境ですね。

――もし実際にアゲインができるとしたら、してみたいと思いますか?その理由も教えてください。
う~ん・・・したいとはあまり思わないです。やり直すならここがいいなっていう時はありますけれど、でも原作を読むとアゲインしても悩むときは悩むし、自分や周りの性格は当然変わらずにアゲインするわけだから、そんなにうまくはできないんじゃないかと思います。それに私がアゲインしても、今村ほどやり直せる自信がないので(笑)、だったら今のまま、これからの未来がもっと楽しいものになるように、今好きなことやりたいなって思います。
――今村みたいに未来をやり直せる自信がないというのは、どういう部分ですか?
う~ん・・・行動力ですかね。今村もほんとにちょっとしたきっかけで「応援団を変えてやろう」って思うんですけど、私がアゲインしても、その小さなきっかけに気づけずに見逃してしまいそうですね。もし気づいても行動にまでも移せないんじゃないかなって思います。
――すごく冷静にご自身を分析されるんですね!
そうですか(笑)?あ、でも現場で「悟り開いてるね」って言われます(笑)。昔から落ち着いてるとか、しっかりしてるとか言われますけど・・・自分ではそんなに自覚がないです。
――では『アゲイン!!』の見どころを教えてください。
応援団の熱さや素直でまっすぐなセリフ、コミカルな動きですね。すごくスピード感のある面白い作品だと思います。