――BSジャパン「山本周五郎人情時代劇」で第四話のヒロイン・お美津役を演じていらっしゃいましたが、役が決まった時はいかがでしたか?
事務所に入って初めてのオーディションだったので、人の演技を見て凄いなーって感動したり、あまり自分のことを考える余裕が無い中で選ばれたので私!?って思って。初めてのお芝居で不安でしたし、カツラをかぶるのも初めてで、着物も動きずらいですし。だから細かい事を確認しながらやって大変だなあって思いました。
――どんな役どころだったんですか?
店の娘役で、私が演じる娘のお姉さんの婚約者と恋に落ちてしまって、そんな状況でも思い続けるとても一途な女性を演じました。時代劇を見たことがほぼ無くて、いくつか教えてもらった時代劇を見たり、原作を読んでこの時こう思ったんだろうなって自分で想像して役に近づけようとしました。
――現場の雰囲気はどうでしたか?
撮影期間が短くてどたばたしてました。初めてのお芝居の現場で右も左も分からないので、自分もあたふたして周りを見る余裕がなかったんです。でもそこでの経験が少しずつ現場に慣れてきた今の自分に繋がってると思うので、忙しい現場を体験できて良かったなと思います。
――その他にご出演された作品で印象に残っているのは?
「おやじの釜めしと編みかけのセーター」という映画で千鶴というヒロイン役を演じたのですが、その子は幼い頃にお母さんがいなくなり、施設で一緒に育った男の子と最終的に結婚するという話なんですが、「お母さんにもおじいちゃんにもみんなに捨てられたと思ってた」という台詞があって、凄い重い言葉なのでどう表現すればいいんだろうってすごく悩みました。
――撮影中で難しかった事や印象に残っている事は?
クライマックスの結婚式のシーンで、お母さんが育った家で結婚式を挙げ、みんなが見てる所で伝統の踊りを踊るんですけど、そこは脚本で読んでても泣いてしまって。実際も本当に涙が出てきて凄い印象に残ってるし自分の中でもここはきちんと伝えなきゃと思っていたので色々と試行錯誤したシーンではあります。
――こちらの現場の雰囲気はどうでしたか?
凄いゆったりしてて、監督もお芝居をやられてるので「ここ僕こうやるからあなたはこうして」って凄く一つ一つ丁寧に教えて下さってスケジュールもそんなにタイトじゃなかったので私も私で「もっとこうしたらいいですか」とか聞きながら出来たので監督と話し合いながら一つ一つ丁寧に作れた現場でした。

――映画「おとめ桜」では400人近くの中から選ばれたそうですが、どうでしたか?
オーディション会場に凄い人数がいて圧倒されました。でも楽しむだけ楽しもうと思ってオーディションを受けたんですけど、お芝居は初心者ですし、自信も持てなかったんですがその時の自分の力を出したら結果を出せたので、周りを気にせず自分らしくやればいいのかなって自信がつきました!
――ヒロインはどのような役ですか?
「おとめ桜」という木が福島の白川城跡にあって、そこで私の演じるおとめという役はおとめ桜の伝説と一緒で、とある誤解から捕まってしまった悲劇のヒロインなんです。性格は凄い強気な女の子で、それこそ男勝りな女の子なんです。
――いつも役作りはどのようにされているんですか?
とにかくその人の気持ちにならなきゃと思っています。台詞はもちろん覚えますが、その人に成りきっているので役作りというほど何か作業みたいなことはしてなくて。ただお芝居の経験が少ないので色々な作品を見てこの役はあの映画のこの人に近いなって思ったり、この女優さんだったらこう演じるんだろうなっていうのは考えたりしてます。
――目標にしている方や憧れの方はいらっしゃいますか?
尾野真千子さんが好きです!尾野さんはスカウトされて事務所に入り、お芝居をコツコツやられていて、今では幅広い役を演じられています。私も一つ一つ段階を踏んで、表に立っていたいなと思っているので憧れてます。お芝居の幅も広く、前回と全然違う役だとしても見てる人の心に入っていくので、そんな幅広いお芝居が出来る女優になりたいなって思います。
――2016年は積極的に素直に生きるとありましたが、その宣言通り過ごせていますか?
はい!自分の言いたいことは伝えられるようになりましたし、あまり迷うこともなくやりたいことはよし!やろうってなりましたし、あまり時間がないなと思い始めたらどんどん動けるようになってきたので今年の目標はちゃんと進んでると思います。
――やりたいことをやるという事ですが、プライベートで今後挑戦したいことはありますか?
手話を覚えたくて。元々お芝居をやろうと思ったのが人に何かを与えられる人間になりたいなと思っていて、世の中には耳の聞こえない方もいらっしゃるなと思ったのでそういう人にも伝えられるように覚えようと思って。お芝居にも生かせると思うし自分のコミュニケーションの幅も広げたいなと思っています。
――お仕事では?
ちょっとコメディーとか明るいそういうものにも挑戦したいなと思います。新しい事に挑戦してそこでまた色々経験できたらなって思います。
――最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします!
まだまだ事務所に入って間もなくてお芝居も全然経験はないんですけど、一度やると決めたらとことんやり通すタイプなのでどんどん多くの人に知って頂けるように頑張ります!よろしくお願いします!


写真:秋葉 巧、ヘアメイク:鈴木 祥太