――声優タレントを目指したきっかけは?
- そもそも声優タレントっていうものになりたいと思っていたわけではなくて。
もともとは高校2年生のとき、生まれて初めて観た舞台にとても感動してしまって、舞台役者になりたかったんですね。専門学校でもアフレコやラジオドラマなどの授業は一切とらないで、舞台の演出と構成と演技のレッスンだけをとって卒業しました。今の事務所にお世話になるのがきっかけで声優としての仕事が主になってきたという感じですね。
――生まれて初めて観たその舞台というのは?
- 正直タイトルは全然覚えていないんです。ただ内海賢二さんが出てらっしゃった舞台で家族劇でした。親に無理矢理連れて行かれたんですけどものすごく感動して……大号泣して立てなくなりました。
――ぱーるさんといえば〝踊ってみた〟ですが、動画を載せようと思ったのは?
- 友達が〝踊ってみた〟をやっていて、その子と一緒にダンスユニットとして活動し始めたのがきっかけです。ただ私はやっぱり舞台役者出身でステージや生ものが好きだったので、動画を上げるという思考回路がまずなくて。その友達が「どうしてもぱーると動画をあげたいんだ」って言ってくれて、人数を集めて初めてあげた動画がたまたまたくさんの方に観ていただけました。
――動画を載せてみて周囲の反響はいかがでしたか?
- いやもうすごかったです! 1日必ず1万再生!ニコニコ動画ってコメントが流れるじゃないですか。最初はあの文化が分からなくて(笑)。そのコメントでショック受ける事もあったんですけど、励まされることが圧倒的に多かったんです。こういう形でファンが増えて、直接会えないけど応援してくれている言葉が伝わってくるのはすごいなって思いましたね。
――ダンスは始めたのもユニットを組んでから?
- ミュージカルにも多少出ていたのでダンス自体は経験していたんですけど、そのダンススキルっていうのは柔軟とかばかりだったのでヒップホップ・ロックは知らなくて。本格的に始めたのはやはり2年ちょっと前に〝踊ってみた〟の動画をあげた時ですね。
――かなり練習されたそうですね
- 周りがめちゃくちゃうまくて10年以上やっている人も中にはいたので。絶対私のせいでクオリティを下げたくないから「振付もそのままでいってくれ」って言ったんですね。今でも稽古場にはユニットのみんなで練習する2時間前くらいに入って、動きの確認をします。メンバーが10年間かけてきたものに2年ちょっとの私が追いつくためにはそのくらいのスピードでやらないと追いつけないなっていうのが身に染みて分かります。
――踊ってみた「おそ松さん」ではいつも一松を担当していますが、1日だけ他のキャラクターをやるなら?
- うーん、おそ松ですかね~。いろんな意味で(一松とは)真逆!笑顔が多くて動きが大きくてしかもセンターポジションだし(笑)。なんかこう一松は絶対に踊るけれどもでしゃばりすぎないというか。あくまで他の5人が楽しんで踊っているから彼も踊っているというのが基本的なスタンスなんですね。
――今までの撮影の中で印象深いエピソードはありますか?
- メンバー同士和気あいあいしているのがうちのユニットのウリで実際仲もいいんですけど、みんなオンオフの切り替えがちゃんとしているので「今日はココを撮るよ」ってなったら終わるまで全力で真剣にやるんですね。たまにピリっとした瞬間もあるんですけどオン明けの瞬間が一番素が出ていますね(笑)。