2024/10/29
八村倫太郎「自分を消すことで役になれる。皆さんの反応が楽しみです」韓国発サスペンスホラー映画で主演<映画『他人は地獄だ』>
11月15日(金)より公開になる映画『他人は地獄だ』は、韓国発の同名WEBコミックが原作のサスペンスホラー映画。不気味な入居者たちが暮らすシェアハウス「方舟(はこぶね)」に地方から上京してきた青年・ユウが入居したことにきっかけに、不可解な出来事が発生してゆく。
青年・ユウを演じる八村倫太郎さんへインタビュー。
プロフィール情報
八村 倫太郎(ハチムラ リンタロウ)
- 生年月日
- 1999年7月28日
- 出身
- 神奈川県
- 身長
- 179cm
――本作に出演が決まり、台本を読んだ時の心境はいかがでしたか
「俺できるかな、大丈夫かな」って思いました(苦笑)。そもそもあんまりこういう手の作品に馴染みが無くて、自分から進んで見ないので……。だから台本を読んだ時もなかなか非現実的なことばかり起こったりするので、始まる前はすごく不安でした。
――ホラー系とか苦手ですか?
苦手です。お化け屋敷とかも難しいし、心霊系もそうですし、スリラーとかも結構難しいですね……血も映像ではあまり見れないです……。
――八村さんにとって苦手要素が詰まっていますよね?
本当ですね(笑)。だから、よくやれたなって今思います。
――韓国ホラーは精神的にずっしりくるようなジャンルですよね
幽霊系となるとフィクション的なところがどうしてもあると思っていて、信じている人と信じていない人、人によって捉え方も違うじゃないですか。だけどこの作品は相手が人間なのでそれがリアルだと思いますし、だからこそ本当に怖い。元々この作品を知っていて、LINEマンガを使っていたので何年か前に話題に上がっていたから読んでいたんですけど、だからオファーが来た時は「えっ?」って思いました。
――八村さんが演じたユウについて、どのような印象を持ちましたか?
台本を読んだ時は、自分に引き出しが無いから大丈夫かなって不安でいっぱいだったんですけど、一番この作品の中で普通の子なんだなって思いました。だから、見てくださる方が感情移入できる人でないといけないとなると、引き出しとかいらないな、むしろ不得手の自分が活きるなとも思いました。だけど自分と似たところもあって、ちょっと負けず嫌いで勝ち気で、「ここからやり直す」みたいな決意を付箋に書いて張ってしまうような奴で、でも僕もやったことはあるので、そういったところは似ているなと思います。あとは恋人のことや家族のことを大切に思っているのは、自分も大切にしたいと思っているので、そういうユウの人間らしいところは大事にしました。
――役作りのために何か作品をご覧になりましたか
『ミザリー』という、ちょっとサイコ的な人物がいてそれに脅かされる主人公の作品なんですけど、それも僕は怖くて最後まで見られなかったです……。受け手の表情とか緊迫感とかが参考になるかなと思ったんですけど、そもそも見られなかったから、この気持ちを大事にしようって思いました(笑)
――演じる時に難しかったところはありましたか
難しかったのは想像力だと思っていて、画としてすごく衝撃なところもリアルだと思ってやらなければいけなかったので、台本をめちゃくちゃ読み込んで行ったんですけど、現場ではその環境があるから自分もそこに入ろうとするし、それがすごく大変だったんですけど、スタッフの皆さんやキャストの皆さんに支えられて乗り越えられたと思います。
――ユウは周りの影響を受け、どんどん疑心暗鬼になっていきますが、八村さんも周りの影響を受けやすいタイプですか?
周りに影響されやすいですし、思い込みで体が動きます。だから病は気からタイプですし、今回の現場でも実感したんですけど、痛いなと思ったら痛くなるんですよね。そういうところで、ちゃんと想像して集中して思い込むことがお芝居では大切だと学びましたし、日々の生活でも自分って思い込みが強いタイプなんだなって思いました。
――他にも現場で学んだことはありましたか
ユウはシェアハウスの人たちのことをあまり良く思ってないじゃないですか。だから他のキャストさんとどう接しようかな、距離感をどうしようかなと最初は悩んで、距離を取ろうかとも考えたんですけど、僕には無理でしたね。仲良くしたいし、良い雰囲気で1つのチームで良い作品を作っていきたいので。僕は役によって人との接し方を変えるのは難しくて、私生活でも役に寄せたりするのは、本当に役作りで必要にならない限りは合わないなというのが分かって、また1つ勉強になりました。
――撮影現場の雰囲気は?
本当にこの作品を撮ってるの?っていうぐらい明るかったです!楽しく撮っていました。もちろんシリアスなシーンを撮る時は皆さんガッと集中するんですけど、その切り替えが良かったですね。あとは気さくな方も多くて、キャストの皆さんもスタッフの皆さんも温かい方ばかりで。自分が雰囲気作りで何かできないかなと思って、やっぱり明るくしたいなと思ったので現場はすごく好きでした。
――八村さんが現場のムードメーカー的な存在になっていたんでしょうか
ムードメーカーになれていたらすごく嬉しいです。ありがたいことに主演を任せていただいて、ただスタッフの皆さん含め、周りは自分よりも経験豊かな方や目上の方々が多かった中で、自分が引っ張っていくなんてとてもじゃないけど思えないし、むしろ色々勉強させていただきたいなと思っていたので、だけどじゃあ自分が座長として担える役割といったら何かなと思った時に、主演だからこそ雰囲気作りは意識したかもしれません。
――ダブル主演を務めた栁俊太郎さんはどのような方でしたか
俊さんは、僕が業界に入る前から知っていましたし憧れていたので、その方と一緒に主演でやらせていただくというのが嬉しかったです。クールな印象があったので、どんな方なんだろうなと思って自分から果敢に話しかけに行ったらめちゃくちゃ優しくて!懐がすごく広い方だし、長いシーンの撮影が終わって、その日は僕と俊さんだけだったので、その後に俊さんのマネージャーさん含め3人で一緒に飲みに行けたのがすごく嬉しかったです。そこでしか生まれない会話もあるし、そういったところでもかかわれるというところがすごく自分の中では大事でした。