――この作品に出演が決まった時のお気持ちを教えてください
瑠東(東一郎)監督ともう一度お仕事ができるというのも嬉しかったですし、WEST.の皆さんの大切な作品に関わらせていただくということも嬉しかったです。何より、オファーをいただいた時に台本を読んだんですけど、めちゃくちゃ面白くて!起承転結がすごく良くできていたんですよ。スムーズに爆笑に持って行くし、その中でも感動するし、アクションもちゃんとあるという。これは絶対に面白い!と思い、すごく楽しみな気持ちで衣装合わせや本読みに行きました。
――恒松さんが演じたサクラにはどういう印象を持ちましたか?
私は最近結構トリッキーな役というか、個性が強すぎる役が多かったんですけど、そんな私の中ではサクラは本当に普通の女の子で。サクラは商店街の喫茶店で看板娘として働いていて、幼馴染チーム3人組(サクラ、マコト(小瀧望さん)、陽一郎(重岡大毅さん))でよくいるんです。その中の複雑な関係もありつつ、商店街が大好きで、毎日笑顔で商店街の皆さんと接して、仕事をして生きている普通の女の子という感じです。久々に普通の子が演じられる、と思いました(笑)。そうしたら、瑠東監督に「普通のこういうのもええやん」「こっち系の役もやりや~」って言われました(笑)

©2025「裏社員。-スパイやらせてもろてます‐」製作委員会

 

――役を演じる中で意識したことはありましたか?
とにかくこの現場はコメディ要素がしっかりとあるので、現場を楽しむということは意識していました。サクラはマコトと付き合っているんですけど、マコトに対して幼馴染で近すぎるが故に言えないことというのがあって、そういうマコト、陽一郎の幼馴染2人に対しての気持ちはちゃんと作った上で、現場を楽しむようにしていました。

©2025「裏社員。-スパイやらせてもろてます‐」製作委員会

 

――ご自身と役で似ているところ、似てないところはありますか?
全く似てないところは、サクラのすごい酔っぱらうところです。酔っぱらうと記憶も無くすし、すごくハチャメチャになるという設定なんです。私はお酒がすごく強い方ではなく、酔っぱらうまでいけないんですよね。2、3杯で寝てしまうのでサクラほどまでなったことがなくて。お芝居でもすごい酔っぱらうというのが今まであまり無かったので、そこは演じていて楽しさもありつつ、これで合っているのかな?とか思っていました。瑠東監督に確認して「めっちゃおもろいで」って言われて、じゃあ大丈夫なのかなと思いながらやっていました(笑)
――完成した映画を観て、感想はいかがでしたか?
もう爆笑でしたね!色んな笑いのポイントがありすぎて、ずっと笑っていた記憶があります。
――撮影の時から楽しい現場だったのでしょうか?
撮影の時からです!瑠東監督との作品は今回が2回目なんですが、監督が現場で誰よりも笑ってくださって、ムードを作ってくださるので、私たちも現場で笑いながら、こうした方がもっと面白いね、と話し合いながら作っていました。
――瑠東監督はどのような方ですか?
柔軟な方だなと思います。どんな人でも面白く演出してしまうというか、その人に合ったお芝居の仕方の延長線上で、クスッと日常的に笑えるような部分をどんどん追加してくださったり、私たちが持ち込んだ芝居を、こうやったらもっと面白くなるとか、素直に言ってくださったりして、すごくありがたいです。特に大切なシーンは、私たちの気持ちを優先で撮り順を考えてくださって、一緒にお仕事をしていて楽しいです。


 

――撮影の中で、監督から言われて印象に残っている言葉は何かありますか?
「もう自由にやってええで!」「好きにしいや!」みたいな感じでした(笑)。私は今回、久々に関西弁を話す役だったんですけど、昔、舞台でガッツリ関西弁をやっていて、その時の感じがだんだん戻ってきたのを覚えています。私もアドリブをしたくなり、瑠東監督に「これやろうと思うんですけど」や「こういうアドリブをしようと思います」みたいに言うと、「ええやん!」みたいな感じで、自由にやらせてもらうこともありました。
――主演を務めたWEST.の皆さんはどのような方でしたか?
全員仲が良くて、ずっと喋っているんですよ!控え室でも現場でも、こちらに緊張する隙を与えないというか、たくさん話しかけてくださるし、スタッフの皆さんにも話しかけていて、皆が一丸となって作品を作っている感じでした。皆さんがすごく自然体でいてくださったので、私も自然体でサクラ役に臨むことができました。
WEST.の皆さんは、本当にずっとボケています(笑)。今回の映画の最後に、映画館限定のNG集映像が流れるんですけど、あのままです!ずっと喋っていて、監督も全然カットをかけないし、日常の延長線上でお芝居が行われている感じでした。


 

――“裏社員”というタイトルにちなみ、恒松さんから見たWEST.のメンバーの中で、この人は一番裏があるんじゃないか?裏があったらギャップがありそう?と思う方はいますか?
最年長の中間(淳太)さんが現場では皆のいじられキャラになっていたんですよね。最年長なのに皆にいじられてすごいなと思いながら、チームをまとめていらっしゃって、すごく優しくて。劇中で、私が酔っぱらって中間さんに色々やってしまうシーンがあるのですが、かなり滅茶苦茶なシーンで、あんなに優しい中間さんが、実は裏では怒っていらっしゃるんじゃないかな?とドキドキしています(笑)。台本にも書いてありますし、瑠東監督にやれと言われたのでしょうがなかったですし、中間さんも「何回でもやって」「めっちゃ良い音したよ」と言ってくださってすごくありがたかったんですけど、本当は怒っていないかな……という心配はしています(笑)
――もし、恒松さんが裏社員のように秘密裏に動いてほしいと言われたら、どのようなことをしますか?
私、子どもの頃からスパイに憧れていたんです!『バーン・ノーティス』とか、海外のスパイ作品をよく見ていたんです。だから逃げたり潜入したり、そういうのはかっこいいと思っていたので、憧れています!
――どういったシチュエーションが理想ですか?
私はアベンジャーズも大好きなので、S.H.I.E.L.D.のエージェントとして、ヒドラ側に潜入したいです。正義の味方でいたいですね(笑)