――デビューのきっかけは?
新宿のホームで、今のマネージャーにスカウトされました。丁度、電車から降りたところで、てっきり道を聞かれるのかと思ったんです(笑)。私は新宿に詳しくなかったので友達に助けを求めようしたら、スカウトだったんですよね。
――お友達やご家族の反応はいかがでしたか?
家族はそんなにビックリしていなかったのですが、友達は驚いてましたね。スカウトされた時も、学校帰りのコ達が結構いたので、次の日に噂になっていました。「しほちゃん、スカウトされたらしいよ!」といった感じで(笑)。
――女優さんに憧れはありましたか?
“女優さんになりたい!”という気持ちは、スカウトされるまでありませんでした。スカウトされ、レッスンを始めてから、“演技って面白いな”と感じ、本気でやっていきたいと思いました。
――今まで、いろいろな作品にご出演されてきましたが、お仕事を通じて自分自身で変わったなと思うことはありますか?
もともと強気なほうだったんですけど、もっと強くなりました(笑)。打たれ強いというか・・・、前だったら精神的にポキっと折れてしまっていたところが、今ではもうちょっともつようになったかなぁ〜と思います。

――11月26日公開の映画「探偵事務所5″~5ナンバーで呼ばれる探偵達の物語~」にご出演されますが、貫地谷さんの役どころを教えてください。
私は、探偵事務所の会長の孫娘・宍戸瞳役で出演しています。瞳は自由奔放なお嬢様で、成宮寛貴さん演じる新米探偵591と一緒に事件を解決していこうとするんですが、瞳の行動で、自分だけでなく周りを巻き込むトラブルメーカーな女のコです。林海象監督は、「私立探偵 濱マイク」を手掛けた方なので、ちょっと“濱マイク”とリンクしていたりと、監督の遊び心が盛り込まれている作品になっています。
――メンバーを拝見したところ、成宮寛貴さん、宮迫博之さん、佐野史朗さん、田中美里さんとバラエティーに富んだキャスティングですよね。
豪華メンバーですよ!キャスト、スタッフも仲が良くて、とても良い雰囲気の現場でしたね。
――貫地谷さん演じる瞳が涙するシーンもありましたが、相当な集中力が必要だったのでは?
集中はしているんですが、お芝居をしているときのことをあまり憶えていないんですよ(笑)。他の方のお芝居はリアルに憶えているんですけどねぇ・・・。舞台と違い、映画は何度もアングルを変えて撮るので、スタッフの方に「さっきのお芝居は右手上げてたから、今度も上げてね。」って教えて頂くんです。ご迷惑おかけしてます(笑)。
――(笑)!それは自然に演じられているということでもありますよね。では、役作りというのはされましたか?
この映画も含めて今まで演じた役は、自分にもリンクする役が多かったので、幸いにも“役作り”をすることがあまりないんですよ。
――瞳と貫地谷さんのリンクする部分、逆に違う部分はどこでしたか?
リンクする部分は強そうなところですかね(笑)。違う部分は、瞳みたいに行動力がないところ。瞳は“思い立ったらすぐ行動”ですが、私は“自分でよく考える + 人の後押し”がないとなかなか動けないんですよ。でも、強いところは似てます(笑) 。

――瞳は高校生という設定ですが、演じられていかがでしたか?
今、大学2年生なんですけど(笑)。でも、「刑事部屋(テレビ朝日ドラマ)」や「大奥(CXドラマ)」以外は、ほとんど高校生役なので違和感はありませんでしたね。
――気に入っているシーンはありますか?
瞳の変装シーンです。貴婦人とナースの格好をしたんですが、貴婦人は“ありえないでしょ!?”というような格好で(笑)。演じていても楽しかったです。
――逆に、大変だったシーンはありますか?
何が大変だったかというと、寒かったんですよ!2月に撮影をしていたんですが、最後のシーンは現場の規律で火を使ってはいけなかったので、ストーブも焚けないし、タバコも吸えないということでスタッフさんや役者さん達がちょっとイライラしていましたね(笑)。撮影時も道が狭かったので衣装さんから防寒着も受け取れず、本当に大変でした。
――この作品の面白さはどこにあると思いますか?
探偵というと淡々としていて冷酷で、仕事自体も想像がつかないと思うんですが、この作品の探偵は人間的な部分もあり、身近で重い問題を海象監督の手によって観やすく作られています。そして、テンポよく話しが進んでいくので、誰が観ても楽しめると思いますよ。私の父や母、祖母も試写を観に来てくれたんですが、楽しんで帰ってきてくれました。だから、幅広い層の方に受け容れられる映画になっていると思うので、是非皆さんに観ていただきたいです。

――現在放送中のCXドラマ「大奥~華の乱~」にもご出演されていますよね。
それが、以前放送されていた「大奥」を見ていたんですよ。だから、“華の乱”に出演できることになり、とても嬉しかったです。でも、実際に撮影をしてみると、大変なんだなと思いました(笑)。私は、日舞をやったことがなかったので作法や所作が全く分からず、最初はそちらに気を取られて、お芝居に集中出来なかったこともありましたね。やっと最近になって、所作を気にせずに演じられるようになってきたんですけど・・・やっぱり難しいです(笑)。
――言葉遣いも違いますからね。
そうなんですよ。日本のお話なんですけど、まるで日本人がアメリカ人を演じてるような感覚です(笑)。
――このドラマの見どころは?
私が今まで演じていた役は、“探偵事務所5”や“スウィングガールズ”で演じたような元気で明るい女のコが多かったんですが、このドラマで演じている染子は、従順でいて、とても可哀想な女性なんです。なので、今までにない私を見ることが出来ると思うので、ストーリーとともに、そこにも注目して欲しいですね(笑) 。
――今後、どういった活動をしていきたいですか?
私は映画が好きなので、映画のお仕事をいっぱい出来たらいいなと思っています。それと、今年、舞台に挑戦し楽しかったので年に1回のペースでも舞台に立てたらいいなと。実は、来年の舞台も決まっているんですよ。
――プライベートで挑戦したいことはありますか?
“挑戦”というか(笑)、大学生らしいことをしてみたいです。今は忙しいので出来ないんですが、サークルに入ってキャンパスライフを満喫したいです 。
――最後に、ファンの方へメッセージをお願いします。
「探偵事務所5」は、沢山の人のこだわりが詰った映画なので、劇場に足を運んで観ていただけると嬉しいです。是非是非、来てください!