――さて、先ほどもちょっとお話に出てきた映画『ペルソナ』が1月26日から公開されますが、主演が決まったときはいかがでしたか?
主演でやらせて頂けると聞いたとき、他のキャストさんが決まっていなかったんです。まだ台本も上がってなかったし具体的なことが分からなかったので漠然となんですが、『演技が出来てうれしいなぁ、頑張ろう。』って。それからキャストさんを聞いてびっくりしました。
――錚々たる方々が脇を固めてくださってますよね。
緊張すると台詞を噛んじゃったりするんですよ。だから、キャストの方に怒られたらどうしようってちょっと不安でした。でも、わりと台詞もすんなり憶えられたし、撮影もあまり緊張せずリラックスして撮れました。
――山崎さんの役どころを教えていただけますか?
私は、一人の人間の脳にもう一人の脳のデータを移す“ペルソナ”という実験のモルモットにされている御園日和という女のコ役で、萩原聖人さん演じる木場幸一郎の奥さんが関わっているその実験の真相を、幸一郎と日和が追うというちょっとシリアスなストーリーです。

――二人の人格を演じるということで難しい役どころだったと思うんですが。
クランクインした最初の撮影が一番難しいシーンだったんですよ。幸一郎と日和が出会うシーンなんですけど、日和は情緒不安定という設定で・・・、撮影の直前に台詞が変わったり、動きの指示があったりとちょっと混乱しました。でも、その時は萩原さんがアドバイスをしてくれました。その後の撮影も鈴木砂羽さんがアドバイスをくれたりと皆さんに支えてもらった部分も大きいですね。
――そしてアクションもありますよね。
大寒波が来ていたときで、もの凄く寒かったんです。衣裳も薄着だし、準備運動をして暖かくしてもすぐ冷えちゃって、それで急に動いたりするから怪我してしまったんです。だから、アクションシーンは激しく動いていたのに、車に乗り込むシーンは微妙に足を引きずってたり(苦笑)。でも、アクションシーンがちょうど撮り終わるころに怪我をしたので、監督は「コレ終わったら病院行っていいから。」って(笑)。
――ほとんどご自分で演じられてたんですか!?
そうですね、ほとんど自分でやって・・・それから病院に行きました(笑)。たぶんもう出来ないと思います。でも楽しくかったですよ!人を殴ったり蹴ったりしないじゃないですか、だから、気持ちよくて(笑)。日常でやったら怒られますからね。

――撮影中に一番苦労したことは?
車の中で幸一郎の手を握るシーンがあるんですが、スペースが狭く動きがぎこちなくなってしまって、自然に見せるのが難しかったです。あと、日和が気絶しているときに、幸一郎にアイスを食べさせてもらうシーンがあるんですけど、目を閉じてるのでいつアイスが入って来るか分からなくて(笑)。しかも歯に当たってスプーンが全然入らないんですよ、気絶してるのに自分から口を開けたらおかしいし。だから、萩原さんも無理やりスプーンを押し込めるようにしてました(笑)。なんてことはないシーンなんですけど、10テイクくらい撮ったと思います。
――苦労されたんですね(笑)。
アゴを掴まれてアイスを押し込められてる自分を客観的に見て、笑ってしまって(笑)。
――この映画の見所を教えてください。
アクションシーンは是非観てもらいたいです。アクションにプラスして新体操の要素も入っているので、ちょっと変わったアクションになっていると思います。だからアクションを実際にやっている方にも観てもらいたいですね、どんな評価が出るのか、気になります。
――ジャッキー・チェンさんとか(笑)。
それは(笑)!コテンパにやられそうですね・・・。