――デビューのきっかけは?
- 15歳のときに雑誌社の方にスカウトしていただいて、読者モデルみたいな形で雑誌に出たんです。 17歳になる頃には、いろいろな雑誌に出させて頂いていたんですけど、その頃はまだアルバイトと同じ感覚で、事務所にも入っていなかったので、あまり仕事意識はなかったんです。 そのあとCanCamをやるようになってから、読者モデルではなく他のモデルさんと同じような思いになって・・・、CanCamを半年くらいやって事務所にちゃんと所属しました。
――もともと芸能界に興味があったのですか?
- 正直、全然なかったんですよ。(雑誌社に)声掛けられて、自分が知っている雑誌だったからいいかな、と思って出たんです。
――では、このお仕事を続けていきたいな、と思ったきっかけは何かあったのですか?
- 高校卒業の年に進路を考えるようになってですね。事務所へ入る前、本気でやるなら事務所に所属したほうがいいし、迷っていて自分の気持ちが固まらないのなら事務所には入らないほうがいいし・・・って半年くらい悩んでいたんです。 いろんな方に相談して、興味あることは他にも沢山あったんですけど、モデルを辞めてまでして違う道に踏み込むかって考えたら、「今やっていることが大事だな」と思えて。
――雑誌の最初のお仕事の時は緊張されましたか?
- あまり緊張しなかったですね。むしろ今の方がすごく緊張して、今は「もっとこうしたいんだ」って自分の中に欲があるんですけど、当時は「呼ばれたから来た」みたいな感覚で、ほんと他のアルバイトと変わり無いテンションだったんですよ。 雑誌に出るのと同じ頃にファーストフード店でバイトをしていて、それと同じ感覚でやっていたので、写真を撮られることには不慣れでしたけど、「頑張らなきゃ!」って意思はそこまでありませんでした。
――これはきつい!と思ったお仕事は?
- 真冬に夏の格好をすることは慣れないですね。今でもやっぱり、凄い鳥肌立ってるのに、夏だから「暑い、眩しい」みたいなポーズをするのでその辺は大変です。 でももっと大変だと思うことはお芝居をすることです。自分ではない誰かを演じることは簡単じゃないですね。
――逆にやっていて良かったと思うことは?
- 映画は作っている間と完成してからが全然違って、演じている間は結構しんどいんですよ。もっとこうしたいという欲が強くて悩むし、監督に言われたことにうまく応えられない、という葛藤があって。 でも出来上がった時は全部そういったものが無くなっているので、その作品になったものを観た時、やっててよかったなと思います。
――8月15日公開『色即ぜねれいしょん』、簡単にストーリーと臼田さんの役どころについて教えてください。
- 純君という主人公の男の子が、今までなら映画の主人公にはならないであろうキャラクターなんです。
スポーツができるわけでもない、勉強ができるわけでもない、あまりスポットライトを浴びないような文化系男子で、でもそういう男の子達も他の男の子達と変わらず悶々とした青春があって、夏休みの間にいろんな経験をして、心が動き、ちょっとだけ成長するお話です。
私はその中で、純君が海へ行ってそこで出会う女子大生です。彼の恋愛の部分を少し成長させてあげる、心を揺さ振らせ刺激する存在ですね。
――ヒロイン役のオリーブですね。その役に抜擢された時の気持ちはいかがでした?
- 『色即ぜねれいしょん』の原作も、みうらじゅんさんと田口トモロヲさんの前作『アイデン&ティティ』も大好きで、とにかく作品に参加したいっていう思いだけがあったんです。 で、オーディションがあると聞いた時には既に応募期限が過ぎていたのですが、開催日はまだ過ぎていなかったので、手紙を書いて事務所の方から監督へ渡していただいて、オーディションに呼んでもらいました。 最初のオーディションから決定するまでが長かったんです。なので一番最初にマネージャーさんから「決まりました!」って聞いた瞬間は正直、実感が湧かなくてピンとこなかったです。 あと好きな作品だからこそ、私で大丈夫かな?っていう不安は少しありました。
――では、実際にその台本を読んだ時はどうでした?
- オリーブは登場するたびに感情、表情がコロコロ変ってて難しいなって思ったんですけど、女の子として誰でも思うような感情の動きが描かれているので、それはすごく共感できました。