
『ナイトメアホスピタル』は、レジェンドステージの代表を務める黒谷通生による総合監修のもと、劇団ホチキスの主宰を務める米山和仁が脚本・総合演出を手掛け2020年に初演。病院の一室のみで展開されるワンシチュエーションコメディで、観る人を飽きさせない凝った演出や仕掛け、レジェンドステージのエンターテインメント色とホチキスのコメディ要素が融合した華やかなパフォーマンスが特徴の作品。そして、この度の2024年版ではキャストを一新し、さらに演劇的ギミックを駆使した演出やダンスパフォーマンスを随所に入れ込み、パワーアップして届ける。
物語は、まるで妊婦のようにお腹が膨れ上がった主人公・赤井田祐三と、そのお腹から突如生まれた魔界の王が繰り広げる、ユーモア満載のゴシックファンタジー。魔界の王が真の魔王になる条件として、自分を生んだ男である赤井田に、傲慢・強欲・嫉妬・憤怒・色欲・暴食・怠慢の「七つの大罪」を犯させようとする…という突拍子もない設定とは裏腹に描かれるのは、作・演出の米山が得意とする「人間賛歌」。
最初はいがみ合っていた二人はやがて違いを認め合い、次第に友情が芽生え始めるも、物語の最後には究極の選択を迫られる。果たして、赤井田はどのような選択をするのか。そして、そんな赤井田を献身的に支え続ける妻の愛情、変化する夫婦の関係性にも注目。
【和田優希 コメント】
今回僕が演じさせて頂いた赤井田祐三くんは、とてもぶっきらぼうで素直じゃなく不器用な男です。でも演じていくうちに、祐三の内にある根の真っすぐさを知りました。祐三の数々の問題行動は根の真っすぐさと、不器用さが釣りあってないからこそ起こってしまうことなんだなと思っています。「嫌なやつなはずなのに、根の真っすぐさが見えるから、何故か完全には嫌いになれない!」そのように思って頂けたら幸いです。同時に和田優希自身も祐三と共に、自分自身の色んな感情を知りながら歩いていけたらと。
赤井田祐三、和田優希、そしてこの舞台この座組が千種楽まで無事走り抜けられるよう精進して参りますので、改めて応援の程よろしくお願い致します。
【千井野空翔 コメント】
今回、僕自身初の外部作品に出演させていただくので不安でいっぱいでした。温かいスタッフの皆さん、共演者の方々に助けて頂きながら無事今日の日を迎えることができました。今はホッとしています。
魔界の王役と聞いた時は、最初はてなマークが5個ぐらい頭に浮かびました。稽古を重ねていくうちに、こんな魔界の王だったら面白いな!と自分なりに役について考えるようになり、演じることが自然と楽しくなっていました。演出家さんを初め、共演者の方々にたくさんのアドバイスをいただき、自分なりの”魔界の王”を作り上げられたと思います。
僕自身17歳になって一発目の舞台作品になります。応援してくださる皆さんに久しぶりにお会いできるので、心からわくわくしています。
2024年の良いスタートが切れるように頑張りますので、千井野空翔をこれからもよろしくお願いします。
<あらすじ>
バレンタインデーが近づく2月。
とあるヤクザ組織の鉄砲玉『赤井田祐三』は、お腹がまるで妊婦のように大きくなってしまい、隔離病棟で入院していた。
医者が診断するには、想像妊娠だという。
男が想像妊娠なんてするわけがないと、医者に不信感を持つ補三。
しかし、妻の『赤井田恵』は、夫が心配でたまらないため、病院にいろという。
青立つ祐三は余計に妻の恵につらくあたる。それでも笑って献身的に仕える恵…
ある日、猛烈な腹の痛みを覚える。ナースコールを押そうにも、コードが絡み合い押せない。気絶しかける祐三。
しかし、次の瞬間、なんと祐三のお腹から真っ黒な男が現れたのだ!
男は、『魔界の王』だった…
<登場人物>
赤井田祐三・・・和田優希
魔界の王・・・千井野空翔
上泉順矢・・・渡邉心
露木魔佐人・・・木村来士
木野寺実・・・古賀瑠
赤井田恵・・・青木志穏
八千代男・・・篠原孝文
セリーヌディオンヌ魔蛭・・・小玉久仁子
英聖子・・・武藤晃子