本作は、2018年から2022年まで「Chara Selection」(徳間書店)で連載された、木下けい子原作の同名人気漫画。初恋相手に数十年ぶりに再会した、素直になれない30代男子の現実味あふれるオトナの恋愛模様が幅広い層から支持を集めている。

本日の放送開始に先駆け、1話先行試写と完成披露イベントが開催され、W主演を務める長谷川慎と古屋呂敏が登場。

長谷川が演じるのはビジネス誌の中堅編集者・宮田晃啓。実年齢より5歳年上の設定だが、自身の役柄について「宮田は結構真面目な役なんですけど、崇と再会したことによって、昔のことを思い出してしまい、自分の人生がこう狂い始めてしまって、自分の理性を失ってしまうシーンもあったりして。崇の甘い誘惑に対してすごい葛藤している役柄です」とコメント。

一方の古屋は頭脳明晰で容姿端麗、若くして大学の准教授を務める岩永崇を演じる。「(岩永が)自分と違いすぎてと。こんな余裕までの大人でいられるのすごいなっていうのがあって。甘い言葉ももう簡単に、水が流れるように言えるというのは、僕としてはすごい新鮮で。演じていて、あ、自分もこういう風にちょっと余裕があって、甘い言葉をかけれたらいいな、なんて思いながら演じられました」と振り返り、「最初は崇なりの言い回しだったり、言葉の表現というものがたくさんあったのでつまずくかなと思ってたんですけど、宮田役のまこっちゃんがとても可愛らしくて愛おしくて、思いのほかすらすらすらすら言えちゃえるようになってる自分がいて。本当に長谷川慎さんをちょっと口説き落としてはいました(笑)」と含みを見せた。
そんな言葉を受け長谷川は「役柄としては素直に笑ったりしちゃいけないんですけど、素でにやけてしまうというか。近い距離で甘い言葉を言われたら普通ににやっとなっちゃって。監督に『まこっちゃん惚れすぎ!』とか、よく注意されてて、惚れすぎないように、呂敏さんに落とされないように頑張ってました」と苦労(?)を明かした。

2月頭から始まった撮影がちょうど昨日クランクアップしたとのことで、撮影を終えた感想を長谷川は「約1ヶ月ずっと突っ走ってきて、お互い初めて主演を務めさせていただくということで、かなりプレッシャーを感じていたんですけど、そんなプレッシャーも昨日を終えて一段落というか、ちょっと一息つけた感じもあって。だからといって終わったわけじゃないので、これから世の中に放たれると思うと若干緊張感もあって。愛される作品になればと思っております」と語る。古屋も「今振り返ればとても早い1ヶ月だったんですけど、毎日毎日とても濃密で有意義な時間を過ごせましたし、何よりも現場の雰囲気が本当に良かった。本当に愛のある方々ばかりで作られた作品だったので、僕もこの作品が、この愛がもっともっと外に外に広がって行ったらいいなと思っています」と続けた。

撮影現場のエピソードについて聞かれると「日常的にずっと二人で笑ってたんですよね。これ1個ていうものはなかなか……」「いっぱいありますよね?」と顔を見合わせる二人。
「まこっちゃんのファンの方もたくさん今日は来てると思うんですけど……」と口を開いた古屋は「この作品はベッドシーンなんかもありまして、本番が終わってモニターで見ている時にあるシーンでまこっちゃんの右肩の艶やかさがすごいカットがありまして、なんだこの綺麗さは!?と。男性なのにこんな美人なのか、何か秘密があるんじゃないかと思って、本番の前にちらっとまこっちゃんを見たら、めちゃくちゃ丁寧にボディークリーム塗ってました」と暴露する一幕が。「本番前のベッドシーンはすごい繊細でお互い大事に作り上げたいシーンなので、本番前はあまり話せなかったんですね。でも、二人で(動きが)固まる前に『呂敏さん、肩剃った方がいいですかね?背中の毛、どうですか?』『多分これ、カット的に映らないかな?』『いやでも自分のちょっと……」って」とやり取りを明かす古屋。
さらに、長谷川からも「その時に呂敏さんがボディクリームを体に塗ってて、ボディークリーム(の入れ物)がお酒の形をしてて結構大きくて。それを見て、これは呂敏さんがヘアメイクさんから買い取る物なんだなと思い込んで、本当に何の悪気もなく『あ、これお酒みたいですね、いいっすね』って言っていっぱい出して使ってたら『これ俺のだよ?』って」とボディークリームに関するエピソードが明かされると、「これ本当に酷いんですよ!」と声を上げる古屋。「やっぱり男性同士であれエチケットが大事だなと思って、家の近くに香水とボディクリームが合わさったすごい高価な、1万くらいの、塗ったらすごい良い匂いがするのがあって、よし、まこっちゃんのためにこれをつけて本番に挑もうって持って行ったら、まこっちゃんが『あ、コレいいっすね!』ってめっちゃ出すんですよ!でもそのお陰で二人とも素敵な香水のいい匂いで本番を迎えました」と振り返った。

ドラマ撮影中に朝と帰りにハグをするルーティーンがSNSでも話題になっていたが、今日のイベント前にもメイク中の長谷川に対して古屋がバックハグをしたことを明かし、しかしそのハグもできなくなると思うと名残惜しさを感じている様子の二人。
すると古屋が「僕の方がちょっと想いが強いのか、1ヶ月毎日一緒にいた中で2日だけ撮休があって、それはまこっちゃんがTHE RAMPAGEの方でお仕事があって。今日まこっちゃんと会わないのか、変な感じするなと思ってインスタを仕事終わりに見たら、まこっちゃんがメンバーの方とすごいイチャイチャしたストーリーを上げてるわけですよ!ええ!?と思って。こんな1ヶ月毎日イチャイチャしたのにすぐ浮気するやんこの子!と思って。崇が抜けてなくて、リアルに妬いちゃったんですよね」と役柄と自身がリンクしていたことを話し、長谷川が「インスタに急に呂敏さんからコメント来てて、なんだろう?って見たら“妬いた”って。リアルアカウントから」と続けると、古屋も「コメントだったら他の人にバレちゃうじゃないですか。それが恥ずかしかったのでストーリーのダイレクト(メッセージ)の方に送っちゃいました」とラブコールの裏側を語った。

イベントでは用意されたお題に対して、二人の答えが一致しているかを試す「恋のシンクロチャレンジ」企画も行われた。

その中で「古屋呂敏が長谷川慎に一番キュンっとした瞬間は?」というお題が上がり、長谷川は「不意打ちのキス」と回答。「これは実際に呂敏さんが証言してたんですよ。あるキスシーンで、本番以外はフリーでいいんで(キスを)しないんですよ。で、段取りを確認している時に思わず普通に流れでチュってしちゃったんですよ。その時に『わっ!キスしちゃった』って言ったら呂敏さんがめちゃめちゃキュンキュンしたらしくて」というエピソードが。
しかし古屋が書いたのは「すやすや事件」。「“長谷川慎すやすや事件”が僕の中では結構キュンキュンする事件の一つはあるんですけど、宮田がまこっちゃんにこう切り替わった瞬間と言いますか、集中してたからこそなんか出てしまったことで、すごい可愛いなと思ったんですけど。1話のシーンで、酔っぱらった宮田が崇の家に来て寝てしまうんですが、撮影の時に彼、本当に寝てました」と長谷川の可愛らしい姿を語った。

なかなか答えが揃わない中「キャストの中でムードメーカーといえば?」というお題に対しては揃って「髙松アロハ」と回答。
岩永の助手で岩永に好意を寄せている白石優人を演じる髙松について、「僕と呂敏さんはずっと和やかな感じなんですけど、アロハは朝がどれだけ早くても元気で、アロハがいることによって僕たちだけのシーンとまた違う雰囲気になるというか、別の良い雰囲気に変わるのでムードメーカーっぽいなと思いました」(長谷川)、「Tik Tokを見ていただくと分かると思うんですけど、アロハが一番頑張ってます!彼が一番振り切って頑張ってくれてるので、彼がいることによっていつもの現場とは違う流れになる」(古屋)と話した。


イベントの最後は「オーバー30の男性二人で、オーバー30だからこそある恋愛の悩みや辛さ、色んなジレンマの中で二人がどういうふうに愛を育んでいくのか皆さんに見ていただけたら嬉しいと思います」(古屋)、「この作品はほっこりもできてキュンキュンもできて、たまに宮田が感情的になったり、色んな感情になれると思っております。内容がすごい非現実的なようではあるんですけど、意外と自分に置き換えるとリンクする部分もたくさんあると思うのでこの作品を通して皆さんの人生と照らし合わせながら楽しんでいただけたらと思います」(長谷川)とそれぞれ見どころを語り、締めくくった。