数多くのヒット作を生み出してきたWOWOWとテレ東の初共同製作となる今作は、主演に向井理を迎え、脚本・𠮷田康弘や監督・河野圭太など数々の話題作を手掛けてきたクリエイター陣が総力をあげてお届けする、近年ネットの普及と共に拡大し続ける様々な詐欺被害をテーマにした、正義と悪を使い分けながら法では裁けない悪を裁くクライム・エンターテインメント。

“警察官”と“詐欺師”二つの顔を持つ主人公を演じる向井は「詐欺師の役をやるということを頭に入れながら日々生活するようになったことで、(詐欺は)テレビの中で見るものだったんですけど、近い距離にあるものなんだと思うようになりました」と話し、「騙す人って嘘ついてるって思わせないですよね、つまり堂々としてるというか変に説得力があって。嘘つくときには自分は嘘ついてますよっていうお芝居は絶対しちゃいけないなと思いました」と自身の役作りについて明かした。
「(詐欺師として)いろんな職業を演じる中で、お芝居を色々変えたりとか工夫したりして、各話ごとに違いを楽しんでいただけるように作ってます」とドラマへの意気込みを話すが、職業を変えるたびに毎回違う眼鏡を選ぶ作業については「意外と最初は楽しかったんですけど、だんだん苦痛に…」と口を滑らせ苦笑い。
また、毎話登場するゲストキャストについて「悪い役をやるとき、役者として腹黒いところを演じるっていうのがすごく魅力的。だから毎回ゲストの方がある意味人間の悪い部分っていうのを表に出しながらやってくれるのでそこはすごく見てて楽しそう。悪役を演じる方々の魅力的な演技っていうのがすごく楽しみ」と期待を寄せた。

向井演じる詐欺師・Kの相棒を務める荒川がキャラクターの見どころを聞かれ「皆さんとほとんど何にも絡んでないんです…もう向井さんに注目です…」とつぶやくと向井に「ちゃんとしてくださいよ!」とツッコまれ、恐縮しつつ「向井さんの細かなお芝居を目の前で 見られるということはすごく幸せであります」とコメントしバディ感の良さが現れる場面も。

撮影中の印象的なエピソードを聞かれた向井は「“DEATH NOTE”的な感じで台本通りの詐欺が日常生活で起きる」と明かし、続けて「台本を読んでて『こんなことあるんだ』と思ったら何日後かに似たような事件が起きる。だからなんかあの事件、あの詐欺をモチーフにして書いたって思われたくない。こっちがさき!」とアピール。
さらに、リアルな内容に負けずセットの作りもリアルなようで「本物の警察官の人が交番だと思って『こんなとこに交番が!』って立ち寄りに来ました」と明かした。

内田は「おじいちゃんが向井さんに道を聞いていた」と交番での撮影で向井が本物の警察官と間違わたエピソードを披露し、「本当に警察官だと街の人に思われるぐらい警察官になりきってるんだって思いました」と尊敬のまなざしを送った。

ドラマで主人公が2つの顔を持っていることにちなんでキャスト陣の『もう1つの裏の顔』について聞かれると伊藤は「向井さんと内田さんとご一緒する機会が多くてお話してるんですけど向井さんが完璧すぎるんですよ。欠点を探そうって2人で向井さんから根掘り葉掘り聞いてたんですけど、何もまだ見つかってない」と切り出すと、内田も「2時間ぐらいずっとお話してたんですけど、何にも収穫なかった。裏の顔がない」とお手上げの様子。向井が自身の欠点を「歌が下手」と告白するが、伊藤は「それ、可愛いってなります!」と言い返し会場を笑わせた。
最後に向井は「詐欺を題材にしたドラマではありますけれども、決して詐欺を撲滅したいっていう大義名分ではなくて、エンターテインメントとして、フィクションとしてドラマを作っていく中で、こういう詐欺もあるんだとかこういう詐欺の被害にあった人が近くにいるだとか、少しでも身近に悪いものとして詐欺を感じていただければ警戒する気持ちに繋がったり、少しでもそういう手助けになればいいなと思ってます。ただ、エンターテイメントとして、いろんな詐欺の手法であったりとか、いろんな人たちのお芝居を見て、単純に楽しんでもらえる、そういう爽快感もある話になっていると思います。本当に単純に金曜の夜8時に気軽に見てもらえる作品にもなっていると思いますので、最後まで、そしてWOWOWの方まで楽しんでいただければありがたいです」とコメントした。