本作は、人生に悩む医者と余命宣告された患者の2人が、人は何のために生き
、何を残すのかという永遠の問いの答えを求めながら各地を巡るヒューマンドラマ。

主演を務める妻夫木は本作について「命というものを題材にしたテーマで、素晴らしいキャストの方々、素晴らしい脚本家の北川さん、素晴らしい監督の隆一さんを迎えてスペシャルドラマを企画するのも勇気がいることだったとは思うんですけれども、テレビ東京さんだからこそできた企画だったんだろうなって思っています」と感謝を述べた。

同じく主演を務める渡辺はテレビ東京をフレキシビリティある会社と評価しつつ「ここまでストレートに死んでいく姿、それをどう看取るかみたいな話ってなかなか描けない。もちろん、北川さんの出力もあるんですけれども、本当にそれはテレ東さんありがとうって感じです」とコメント。

杉野は「オファーを頂いた時に、妻夫木さんや渡辺さんのお名前を拝見して『やった!』って思ってこういうところに呼んでいただけて嬉しい」と喜びを語り、「自分もこの一員として作品に残っていけるのはすごくありがたいことだし、自分も自分の仕事をやっていく上で経験できるものとか見れるものとかできるだけ吸収したいなと思います」と意欲をみせた。

20年ぶりに仕事をすることになった脚本家の北川について妻夫木は感慨深かったと回顧。「北川さんが書く脚本は、ただ書かれているものの事実だけじゃなくて、その裏に隠されたもっともっと大事なこと、本当に僕たちが伝えたい言葉にならない何かっていうものを確実に書いてくださる。それはなんなんだろうっていうことを僕も感じながら芝居で表現していく。でも、言葉にならないから僕もうまく説明できないんですけど、その背景にある、すごく人間にとって大事なものっていうのを北川さんは書いてくださる。それをワンシーンワンシーンすごく噛みしめて今回は演じさせていただきました」とコメント。
さらに、渡辺は北川からの猛アプローチで出演が決定したそうでMCから『実は一度お断りをされている』と振られると「一度じゃない!」と暴露。「自分の今の思いをかなり長文で丁寧に書いたつもりだったんです。その3倍ぐらいのメールが返ってきて。僕の精神的にはそれは…っていうことをもう1回書いてたら、またリングのコーナーに追い詰められるようなメールが返ってきまして、3回目で僕はノックダウンでした」とオファーの経緯を明かした。

本作で印象的だったシーンの話題になると杉野が「妻夫木さんと渡辺さんが2人でバイク乗ってるのとか気持ちよさそう」とポスター写真にもなっているシーンについて言及すると妻夫木から「全然気持ちよくないぜ!」とツッコミ。「渡辺健さん後ろに乗せて、台本に書いてあるから『ワーッ!』とかやるんですよ。ほんとにやめてください」とたじたじも、渡辺は「後ろは楽しかった」とご満悦な様子。

さらに大政が「妻夫木さんと渡辺さんが2人で旅に出たシーンが印象的だった」と話すと妻夫木は「もうなんか2人自由にみたいな感じでした、40歳超えてこんなはあはあ言う芝居させてもらえることないんで、楽しかったですね。リミッターが外れて芝居をするってなかなかない」と振り返った。

最後に妻夫木は「このドラマに参加させてもらって、自分と向き合い、作品と向き合い、命と向き合って、本当にいろんなものを得ることができたと思ってます。死っていうものは何かを失うもののようなイメージがあったんですけれども、もしかしたら残される側の人たちは死っていうものによって生かされていくっていう力になる部分もあるんじゃないかな、そういう勇気を与えてくれるドラマになってると思います。ほんとに小さな幸せがいっぱい転がってるはずなんですよ、世界中に。そういうものを見つけさせてくれるドラマになってると思います。本当に幸せがいっぱい詰まったドラマになってると思います」とコメント。
渡辺は「もちろん生と死を扱っている深い話ではあるんですけど、ある種、風のようなドラマだって思うんですよ。もちろん、強風が吹いたりとか、雷雨になったりとか、色々な風はあるんですけど、最後は本当に心地いいそよ風のような、そういうふうに感じてもらえるドラマになったんじゃないかなと思うので、北川悦吏子の風を感じてもらえればと思います」とアピールした。