
山田風太郎の小説『八犬伝 上・下』(角川文庫刊)を映画化した本作。この世界に誇る日本ファンタジーの原点である『八犬伝』を映画化するにあたり、豪華キャストが集結。【実】の世界で八犬伝の物語を生み出す人気作家・滝沢馬琴を役所広司、親友・葛飾北斎を内野聖陽、馬琴の息子・宗伯を磯村勇斗、宗伯の妻・お路に黒木華、馬琴の妻・お百に寺島しのぶ。さらに「八犬伝」=【虚】の世界で八犬士の運命を握る伏姫を土屋太鳳、八犬士には犬塚信乃を渡邊圭祐、犬川荘助を鈴木仁、犬坂毛野を板垣李光人、犬飼現八を水上恒司、犬村大角を松岡広大、犬田小文吾を佳久創、犬江親兵衛を藤岡真威人、犬山道節を上杉柊平、八犬士の最大の敵・玉梓を栗山千明が演じる。
そしてこのたび、この錚々たる顔ぶれの中に加わる強い存在感を放つ新キャスト4名の出演が決定!
【虚】の世界で八犬士の一人・犬塚信乃に想いを寄せる浜路を、いま最注目の若手俳優・河合優実が演じる。ドラマ「不適切にもほどがある!」で一躍話題となり、上映中の話題作『あんのこと』や第77回カンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞した『ナミビアの砂漠』では主演、人気コミックの劇場アニメ化『ルックバック』では主要キャストの声優を務めるなど大活躍中の河合が、透明感溢れる演技で浜路というキャラクターに命を吹き込んでいる。
そして【実】の世界において馬琴に関わる重要なキャラクターで、江戸時代を代表する歌舞伎狂言作者・鶴屋南北を演じるのは、ドラマ「下町ロケット」や大河ドラマ「どうする家康」などで俳優としても活躍する落語家・立川談春。南北が劇中で披露するのは、南北の歌舞伎代表作であり今でも日本で一番怖い怪談と言われる「東海道四谷怪談」の初演。当時は民谷伊右衛門役を七代目 市川團十郎とお岩役を三代目 尾上菊五郎が演じていた。この役を歌舞伎役者の中村獅童と尾上右近が200年の時を越えて演じる圧巻シーンは必見だ。さらに見どころは南北の新作歌舞伎のテーマを巡り、馬琴と南北が激しく衝突するシーン。馬琴のその後の執筆活動にも影響を与えてしまうほどのインパクトを与える本シーンの緊張感溢れる演技の応酬に注目だ。