今作は、コミック累計1,500万部突破した西修氏原作・週刊少年チャンピオン(秋田書店)で連載中の魔界学園ファンタジー『魔入りました!入間くん』を舞台化。2023年5月に、そのアニメを原作とする舞台を初上演した。主人公・鈴木入間がはじめて魔界に足を踏み入れてから、バビルスで「オトモダチ」と出会い、成長していくストーリーが再び描かれる。

出演者は前回公演より全員続投で、魔界の大悪魔サリバンの孫となり、彼が理事長を務める悪魔学校(バビルス)に通うことになった人間の少年、主人公・鈴木入間を演じる宮崎湧。
火炎系魔術を得意とする入試首席の優等生悪魔であるアスモデウス・アリス役に松井勇歩、無邪気で明るい女子悪魔のウァラク・クララ役は小山百代、気高く美しい生徒会長アザゼル・アメリ役は立道梨緒奈、魔王の座を狙う熱血漢の悪魔サブノック・サブロ役は桜庭大翔、寡黙で優秀なサリバンの執事・オペラ役は和合真一、入間を魔界に迎え入れた理事長・サリバンには林野健志、そして厳粛な教師であるナベリウス・カルエゴ役の谷口賢志。さらに、悪魔学校(バビルス)の生徒アンドロ・M・ジャズ役の山﨑玲央、シャックス・リード役の相田真滉、イクス・エリザベッタ役の赤坂麻凪、クロケル・ケロリ役の北野瑠那、ガープ・ゴエモン役の松川大祐、アロケル・シュナイダー役の菅野慶太、アガレス・ピケロ役の立花 将、エイコ役の田畑 渚らに加えアンサンブルキャストも、一部演出を新たにパワーアップして上演する。

公演初日を前に公開ゲネプロ及び取材会が開催。取材会には、宮崎 湧、松井勇歩、小山百代、立道梨緒奈、桜庭大翔が出席した。

前作からのキャスト続投について宮崎は「カンパニーとして関係性が高まったからこその“初めて”を描く難しさはありつつ、信頼関係はすごく出来ているので、そこに良い意味で甘えて。自分のキャラクターの解釈が深まっているのが稽古場から分かって、こんな一面もあったんだというところも多々見受けられて、舞台でしか見れないキャラクターの表情をたくさん見てもらえたら嬉しいなと思っております」と期待を寄せる。

松井も「関係性が深くなったというのと各々のキャラクターの捉え方も深くなったという部分があります。逆にこの作品が始まるスタートの部分を今回お届けするので、稽古中は逆にその初々しさをもう一回改めて感じようとするのが大変な作業だったというか。慣れ親しんだキャストの皆と改めて初心に戻った気持ちで、その中で去年を踏まえて、悔しい気持ちもあったので、それを同じキャストでリベンジできるのが本当に嬉しいなと思います」と話し、「原作に忠実に作らせていただいて、アブノーマルクラスの皆の個性の強さだったりわちゃわちゃだったりを生で僕らが演じることによってよりリアルに楽しさを届けられるんじゃないかなと」と見どころも語った。

「昨年よりもコミュニケーションを取る回数も増えましたし、昨年はまだ人見知りをしている部分がありましたけど、今回はそれも無く、皆で力を合わせて稽古できたので、去年を乗り越えた団結力で今年もお届けできたらと思います。舞台ならではの表現で皆さんにお届けできるように頑張ります!」と、笑顔で意気込む小山。

桜庭は「キャストが全員一緒ということなんですけど、人によってはちょっと違ったりする部位もあったりするんですよ。僕が初演の時に筋肉を普及してきたので、この1年でだいぶ筋トレをして制服の袖がパツパツになっている人もいたりいなかったりするので。中でも僕は一回りも二回りも大きくなったので、ぜひ露わになっている筋肉を楽しんでいただければと思います!」と自慢の筋肉を見せつけた。

立道は「全員続投ってなかなかないので、初演よりも団結力というか、ファミリーのような居心地の良さがあるので、それを作品にも出していけるようになっているので、仲の良さも十分に見せつつ、今回ならではの見せ方を頑張りたいと思います。楽しみたいと思います!」と語り、おすすめポイントについては「入間軍(入間くん・アスモデウス・クララ)の『オトモダチ結成の歌』が本当に可愛いので、そこはぜひ双眼鏡を持って見てください!」とアピール。

また、今回の再演で改めて役と向き合い、自身と役で似ている部分について聞かれると、宮崎は「僕も入間くんと同様に人に断れないという特性はすごく似ているのかなと思います。新しく発見した面としては、良い意味での鈍感力というか、普通だったらそうならないでしょ、みたいなことが入間くんにとって普通で。そういうちょっと人間界で外れてしまっているようなところが自分の中にもあるのかなと思って、自分にとっての普通を一回見つめ直しました」と語る。

自身と真逆のキャラクターだったと話す松井は「だからこそ演じる楽しみがあるというか、自分と違う人物を演じられるのが本当に楽しいので、そこを突きつめて皆さんにお届けできたらと思います」と、演じがいを感じている様子。

小山は「昨年演じている時は似ているところが無いなと思っていまして」と話すも、「でも、クララの明るい部分にたくさん引っ張っていただいて、クララでいる期間が自分自身もすごく明るく元気にいられるなという印象があるので、千秋楽まで健康に明るく突っ走っていけたらいいなと思います!」と明るく答える。

桜庭は「噛んでいるものと同じ物質の武器を作り出せるという家系能力があるんですけど、僕、結構歯ごたえがあるものが好きで。何でも固い方が良いんですよ!バナナも熟しているやつよりも青めが好きだったり、グミもとりあえずハードグミで、さらに冷蔵庫に入れて冷やした状態の方が固いんですよ!あの歯ごたえが好きな方はぜひやってみてください。結構ハマります」とユーモアたっぷりで回答し、立道は「アメリは気持ちが結構顔に出るんです。そこは似てるなって思いました。その共通点を大事にして頑張りたいと思います」と気合をみせた。

最後に代表して、宮崎からメッセージが。「再演という形で初日を迎えられること、本当に心から嬉しく思います。西修先生が紡ぎ出した世界観を僕たちが腹の底からセリフを言って、体を動かして、より本物になるように、今日まで誠心誠意駆け抜けて参りました。劇中の“恐ろしい時ほど前に出ろ”という言葉がすごく印象的なんですけど、僕たちカンパニー一同は、色々なことを経験してきて、この『入間くん』の作る唯一無二の空気感が本当に大好きで、どんな壁でも乗り越えていけるんじゃないかなという原作の力を信じて、最後まで突っ走って参りたいなと思います。最後まで魔界を生き抜きます!」と力強く宣言し、会見を締めくくった。

「魔入りました!入間くん」THE STAGE 再演は、2024年8月30日(金)から9月8日(日)まで、東京ドームシティ シアターGロッソにて上演される。