
『アンナチュラル』(2018年)、『MIU404』(2020年)など数々のヒット作を生んだ、脚本・野木亜紀子×監督・塚原あゆ子×プロデューサー・新井順子という強力チームが再集結する本作は、1955年からの石炭産業で躍進した長崎県・端島と、現代の東京を舞台にした70年にわたる愛と友情、そして家族の壮大な物語。戦後復興期から高度経済成長期の“何もないけれど夢があり活力に満ちあふれた時代”にあった家族の絆や人間模様、青春と愛の物語を紡いでいく。同時に、現代の“一見して何でもあるけれど若者が夢を持てない時代”を描き、過去から現代に通じる希望を見つけだす、時代を超えたヒューマンラブエンターテインメント。
主演は民放連続ドラマでの主演は13年ぶり、日曜劇場初主演の神木隆之介が、端島の炭鉱員の家で生まれ育った明るくまっすぐな主人公・鉄平を演じる。
さらに、鉄平の良き理解者である兄・進平を斎藤工、鉄平に想いを寄せる食堂の看板娘・朝子を杉咲花、端島に突然現れた謎の女性・リナを池田エライザ、鉄平の親友でありライバルである賢将を清水尋也、ある過去を抱える自由奔放な鷹羽鉱業職員の娘・百合子を土屋太鳳が演じ、國村隼・沢村一樹・中嶋朋子・山本未來・さだまさしといった実力派俳優陣の出演も決定している。
このたび、現代の東京で登場する謎の婦人・いづみ役に宮本信子が決定。ホストの玲央に声をかけ、突然長崎へ連れていくなど謎多き行動で物語を搔きまわしていく存在となる。物語が進むにつれて徐々に明かされていくいづみの過去、そしていづみとの出会いによって動き出す、玲央の人生の行方にも注目。宮本が日曜劇場に出演するのは、『この世界の片隅に』(2018年)以来6年ぶりとなる。
さらに、主演・神木隆之介がドラマで初の一人二役を演じることが決定した。
神木が主人公・鉄平と共に演じるのは、現代の東京に生きるもう一人の主人公・ホストの玲央。夢も希望もやる気もなく、抜け出せない日々のなかで自分をすり減らしながら生きている青年。高度経済成長期の長崎県・端島で生きる誠実でまっすぐな鉄平と、現代の東京に生きる無気力で刹那的な玲央という正反対の2人。70年にわたる物語のなかで、鉄平と玲央がどう交錯しながら展開するのか。
なお、神木と宮本は共にNHK連続テレビ小説『どんど晴れ』(2007年)に出演しているが、本格的な共演は初となる。
<あらすじ>
「私と、結婚しない?」2018年夏、東京。
その日暮らしのホスト・玲央(神木隆之介)は、出会ったばかりの怪しげな婦人・いづみ(宮本信子)から、突然プロポーズされる。ホストクラブに案内すると玲央のために大金を使ってくれるいづみ。都合のいい客に巡り会った玲央は、後日再び現れたいづみの誘いに乗って、軽い気持ちで長崎を訪れる。フェリーに乗る二人だったが、近づいてくる端島を前に、いづみは突然涙を流し始めて・・・。
1955年春、長崎県・端島。炭鉱員・一平(國村隼)の家に生まれた青年・鉄平(神木隆之介)は、島外の大学を卒業後、島の炭鉱業を取り仕切る鷹羽鉱業の職員として端島に戻ってきた。同じ大学を卒業した幼馴染の賢将(清水尋也)と百合子(土屋太鳳)も帰島した。鉄平の兄・進平(斎藤工)や島の食堂の看板娘・朝子(杉咲花)、鉄平の母・ハル(中嶋朋子)ら、皆が鉄平の帰島を喜ぶなか、一平だけは激怒する。さらに鷹羽鉱業の職員で賢将の父・辰雄(沢村一樹)もまた、息子の就職先については思うところがあるようだ。
同じ頃、端島に謎多き美女・リナ(池田エライザ)が降り立つ。歌手だというリナに、興味津々の鉄平たちだが・・・。
未来への希望と活力に満ちた高度経済成長期の端島と、どこか閉塞感が漂う現代の東京。70年の時を超え、2つの異なる場所をつなぐ若者たちの物語が今、幕を開ける――。