本作は、漫画家・月子氏による人気マンガ『バツコイ』(講談社「Kiss」所載)の実写化。アラサーのバリキャリ女性弁護士が、遊びのダメ恋を卒業し、本当の恋に目覚め、愛を見つけていく姿を描く、視聴者の共感と反感を揺さぶるビターな大人のラブコメ作品。

自由恋愛を好む、強気な肉食系美人弁護士・美留町カホリ役は、今回が連ドラ初主演の高田里穂。離婚交渉中の身で、カホリに魅了され関係を持ってしまう既婚者の高校教師・砂後谷輝義役は渡部秀が、イケメン不動産営業マンの江遠晃記役は井上想良が演じる。

自身の役について高田は「私もすごく強気に見られることが多いので、意識的に強く見せるというよりかは自分が持っているものを表現できたらと思ってやりました」と話し、「最初は砂後谷が既婚者だということを知らずに出会ってしまうわけですけど、カホリの性格上、それを知ってしまったところできっと後に引けないというか、自分の気持ちに嘘をつけない性格なのかなと思ったので、そこも自分と似ているかなって。不倫ということにこだわらず、秀くんの演じる砂後谷も本当に魅力的で可愛らしくて、個性に溢れていたのでそこに愛情を、気持ちを乗せて演じようと思ってやっていました」と自身との共通点も見出しながら演じていたとのこと。演じていて難しかったところを聞かれると「テンションのアップダウンがすごく激しいので、1日に20シーンぐらい撮る日もあったりして、カホリと一緒にテンションがジェットコースターになりながらやっていたので、難しいというか一緒に疲弊していった感じがありました」と振り返る。

登場するキャラクターがクズばかりと言われる本作。“クズ”を演じる際に工夫していたことなどを聞かれるも「脚本に書かれていることをやることと、監督に言われたことを全うすること」と答え、「私自身のクズな部分でいうと部屋が片付けられないということがあるので、多分カホリの家はすごい綺麗に整頓されていると思うんですけど、そういう誰しもが持っている(クズの)部分は私も1個あるなと思って演じました。特にクズをやろうという意識はしていなかったです」と語った。

また、本作が高田にとって連ドラ初主演作品となるが、「連ドラで主演をすることをずっと目標にしていたので、叶った瞬間は嬉しくてありがたかったですし、主役をやられている素晴らしい俳優さんの背中を見てきて、私もこういう風になりたいなとか、もし自分が主役になったことをイメージしていたので、ついにそれが発揮できると、体現できる時がきたなと思いました」と気合を入れながら「いざ主役になってみると、すごい簡単なセリフすら言えなくなるぐらい呂律が回らなくなったり、ずっと喋っている役をいただくこともあまりなく、弁護士ということもありすごく早口で捲し立てるシーンもあったので、そういう経験ができたこともありがたかったですし、これからも主演俳優で居続けられるように頑張りたいと改めて心に決めました」と意欲を見せる。

そんな高田の姿を、10年以上の付き合いとなる渡部は「色んな面を知っていますけども、改めて初座長、初主演で共演するにあたって、より女優・高田里穂、人間・高田里穂としての奥深さ、そしてまだ見ぬ可能性みたいなものを感じまして、まだまだ僕はこの人のことを全然知らなかったなと思うぐらい撮影の回数を重ねれば重ねるほど魅力がどんどん出てきて、たくさん大変なことも悩むこともあったと思うんですけど、キャストやスタッフに感じさせず引っ張っていく力強さも含め、底が見えないなと」と大絶賛。その言葉を受け「そんな風に思ってくれてたんだ……」と感動する高田に、「記者会見だしね」とユーモアのある返しをする渡部だった。

また、井上は高田の印象を「ずっとニコニコしてたんですよね。現場に来たらメイク中からずっと笑顔でニコニコしているから僕も疲れが吹き飛ぶというか」と話し、「こちらこそです」と恐縮する高田が「2人とも昭和歌謡がすごい好きで、メイク中にずっとジュリーとか松田聖子さんとかを流して2人で歌ってて」と現場でのエピソードを明かす。

一方高田は、渡部の印象を「安定感、安心感がすごくて、初めて会った時は15歳の時だったんですけど、その時から変わらずこの人がいれば大丈夫だっていう安心感」とし、本作の撮影でも「絶対秀くんとのシーンは一発OKで、キスシーンとかベッドシーンでも一発OKだから、どんなふうに風に演技しても絶対にしてくれてすごいなって思ってます」と信頼を寄せている様子。井上については「本当に無邪気で少年みたいな人で、こんなにピュアな俳優さん見たことないなって思うくらい裏表がない人だなってずっと思ってて、だから晃記っていう清廉潔白の役がすごく似合うんだろうな」と返した。

会見の最後に代表して高田からメッセージ。「“全員クズ”とありますけど、本当に全員クズなのかは本編を見て楽しんでいただけたらなと思うんですけど、本当にジェットコースター級のロマンティックコメディになっています。一緒にハラハラドキドキキュンキュンしてもらえたらなと思います。個人的にはカホリの成長物語かなと思っていて、今まで本気で恋をしたことがない女弁護士が砂後谷と出会って、本当の愛を知っていく物語かなと思いますので、一緒に共感してもらったり、何か感じるものがあると嬉しいなと思います」と呼びかけ、「そして、私はこのカホリという役、そして『バツコイ』という作品が初主演なので、改めてこの作品で初主演を飾ることができたことを本当にありがたいなと思って、今日の朝起きた瞬間に感じました。ハッシュタグ“#バツコイ”をつけてSNSでたくさん拡散していただけたら嬉しいですし、配信サイトの方でも、TVerとかランクインしたくない?10位以内に入りたい!と思うから、一緒に盛り上げてもらえると嬉しいです。ぜひ楽しみにしていてください」とアピールした。

さらに、オープニング主題歌を担当する.BPM(ドットビーピーエム)、エンディングテーマを担当するGOOD BYE APRILも登場した。