東京ドラマアウォードは、作品の質の高さだけではなく、“市場性”、“商業性”にスポットをあて、“世界に見せたい日本のドラマ”というコンセプトのもと、世界水準で海外に売れる
可能性が高い優秀なテレビドラマを表彰する。

内田は、今年4月に放送されたNHKのドラマ10『燕は戻ってこない』にて助演女優賞を受賞した。本作は、作家・桐野夏生氏が「命は誰のものか」をテーマに描いた同名小説が原作。連続テレビ小説「らんまん」の脚本家・長田育恵による脚本で、生殖医療の光と影を描いた作品。

受賞の想いを聞かれ「喜びの気持ち……ちょっとこの空気を1回吸いたいと思います」とまず深呼吸をする場面が。

「このような素敵な素敵な賞をいただけて、本当に嬉しく思っております。助演ということで、主役の石橋静河ちゃんを始め、現場スタッフも一丸となって『燕は戻ってこない』という代理出産をテーマにしたドラマでした。血や骨や肉、全てを私が演じた女性に染み込ませなければ向き合いきれなかった作品だと思っております」と話し、「そして、桐野夏生さんが書かれた原作は、どのキャラクターも人として決して美化せずに、感情をむき出しにしたそのものを描いてくださった、非常にリアリティのある作品でした。ですので、読むのと演じるのとでは随分違っているなと、私自身最初は不安に思ったり悩んだりもしました」と葛藤を明かす。

「でも、監督の田中健二さん、それからプロデューサーの方々、脚本の長田(育恵)さん、スタッフの方々、皆さん心強く私を支えてくださって、揺れながら、呼吸しながら、日々撮影に向き合えたと思っています。そして今日、この素敵な素敵な賞をいただけて、これからも自分が役とともに寄り添って生きていける俳優であるように、一歩一歩大切に進んでいきたいと思います」と語った。

『燕は戻ってこない』は、連続ドラマ部門の作品賞でも優秀賞を受賞した。

受賞作品・受賞者は下記参照。

<東京ドラマアウォード2024 受賞作品・受賞者一覧>
■作品賞<連続ドラマ部門>
グランプリ 『VIVANT』(TBSテレビ)
優秀賞 『舟を編む ~私、辞書つくります~』(日本放送協会)
優秀賞 『燕は戻ってこない』(日本放送協会)
優秀賞 『不適切にもほどがある!』TBSテレビ
優秀賞 『アンメット ある脳外科医の日記』(関西テレビ放送)
■作品賞<単発ドラマ部門>
グランプリ 『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』(日本放送協会)
優秀賞 『未解決事件 File.10 下山事件』(日本放送協会)
優秀賞 『侵入者たちの晩餐』(日本テレビ放送網)
優秀賞 『ブラック・ジャック』(テレビ朝日)
優秀賞 『生きとし生けるもの』(テレビ東京)
優秀賞 『PICU 小児集中治療室 スペシャル 2024』(フジテレビジョン)
■ローカル・ドラマ賞
『京都のお引越し』(朝日放送テレビ)
『琉球歴史ドラマ 阿麻和利 THE LAST HERO』(琉球放送)
■個人賞
主演男優賞 草彅 剛 『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』(日本放送協会)
主演女優賞 石橋静河 『燕は戻ってこない』(日本放送協会)
助演男優賞 若葉竜也 『アンメット ある脳外科医の日記』(関西テレビ放送)
助演女優賞 内田有紀 『燕は戻ってこない』(日本放送協会)
脚本賞 宮藤官九郎 『不適切にもほどがある!』(TBSテレビ)
演出賞 金子文紀 『不適切にもほどがある!』(TBSテレビ)
■主題歌賞
Creepy Nuts『二度寝』(「不適切にもほどがある!」(TBSテレビ)主題歌)
■特別賞
山田太一(脚本家)