
2020年に週刊ヤングジャンプにて赤坂アカと横槍メンゴのタッグで連載スタートした【推しの子】は伝説的アイドル・アイの子どもとして転生するファンタジックな設定とショッキングな描写もいとわないサスペンス要素、“芸能界”という複雑な世界に躊躇なく切り込む他に類を見ない斬新なストーリーに衝撃が走り、幅広い世代に話題沸騰。コミック累計1,800万部以上を発行し(※2024年8月現在)、アニメ第2期の放送を終えてもなお、その反響は大きく、勢いはおさまらない。
日本が誇る【推しの子】を世界のエンタメとして届けるべく、Amazonと東映が手を組み、ドラマシリーズと映画で実写映像化し、世界へ配信する初めての試みとなる本プロジェクト。
ドラマ配信まで残り2週間をきる中、今回のイベントのために用意された豪華特別ステージに主演アクアを演じる櫻井海音に齋藤飛鳥、齊藤なぎさ、原菜乃華、茅島みずき、あのと今をときめくキャストが集結。さらに、吉田鋼太郎、倉科カナ、金子ノブアキ、要 潤ら作品の脇を固めるベテラン勢も登壇。監督を務めるスミス監督、松本花奈監督もかけつけ、総勢12名による豪華ラインナップが実現し、イベントはライブ会場を彷彿させるような超豪華特別ステージで行われた。
アイドルグループ「B小町」不動のセンターで天性の輝きを持つ伝説のアイドル・アイ役を演じた齋藤飛鳥は、オファーを受けた当初について「マスコミの皆さんはちょっとポップに書いていただけたら嬉しいんですけど…」と前置きし、「素直にやりたくなくて、普通にお断りさせていただいて。私がやる必要性は無いんじゃないかなと思っていたんですけど」と率直な想いを告白。再度出演を決めた経緯を、「それでも再度オファーしていただいて、決め手は【推しの子】を実写化するにあたって何を描きたいかというお話を具体的にいただいた時に、それが狙いなら私でももしかしたら星野アイを演じられるかもしれないなと思ったり、スタッフさんの熱意を受け取らせていただいて、ちょっと頑張ってみようかなと思って、(オファーを)受けさせていただきました」と明かす。
グループ卒業後に役としてアイドルを演じてみた感想を「私は12年ぐらいアイドルをやらせていただいて、それを卒業してからのこれだったので、それは相当な覚悟が必要でした」と振り返り、「でも、自分のファンの人がもう二度とアイドル姿の私を見れないと思っていたのに、見れるという、そういうので楽しんでいただけたら良いかなと思っていました」とファンへ想いを寄せた。
アイを見出した芸能事務所“苺プロダクション”初代社長・斉藤壱護役の吉田鋼太郎は齋藤との共演を振り返り、「ほとんど現場で喋らないんですよね。ほぼほぼ飛鳥ちゃんと一緒にいる役だったんですけど、2、3言しか喋ってないです。ただ、だんだん日にちが経つにつれてちょっとだけ笑顔をくれるようになったりとかして、そうすると少し安心して。でも本当に内に秘めた情熱と言いますか、とても冷静だし落ち着いているし動じないんだけど、徐々に母になっていくにつれ、最初に僕がアイドルとして見出してからどんどん顔つきが変わっていったり、声とかも微妙に変わっていったりして。ひょっとしたらこの人はものすごい女優になっていくのではないかという片鱗をたくさん見させていただきました。本当に素晴らしかったです」と絶賛。
その言葉を受け、「ありがとうございます。その節はすいません」と返す齋藤に、吉田が「もう少しお喋りしたかったです」と零すと会場からは笑いが。「そんな温かい目で見てくださっていたこと、今初めて知ったので、悔いが残るばかりです」と申し訳なさそうにする齋藤だった。
ドラマシリーズをPrime Videoにて11月28日(木)21時よりプライム会員向けに世界独占配信、その続きとなる映画『【推しの子】-The Final Act-』を東映配給にて12月20日(金)より全国公開する。なおドラマシリーズは全8話構成で11月28日(木)21時に1-6話、12月5日(木)21時に7-8話が配信される。
撮影・取材:村松千晶