
本作は「文化の百花繚乱」の様相を呈した大正から昭和初期を舞台に実在した男女3人の壮絶な愛と青春を描く。実在の女優・長谷川泰子を広瀬すず、のちに不世出の天才詩人と呼ばれることになる青年・中原中也を木戸大聖、のちに日本を代表することになる文芸評論家・小林秀雄を岡田将生が演じている。
映画公開から1週間経ち、周囲からの反響について「僕のところにもたくさん感想が届いていて、まだ1週間なのに5回見ました!みたいな人とかいらっしゃってすごく嬉しいし、何回も見てくださったからこその細かいところに気づいてくれた感想もいっぱいあったり、僕自身も今までやってきた役とはまた全然違うところだったので、そういう驚きや新しい発見をしてくださった方もすごくいました。2年前に撮っていたということで、それが逆によかったみたいなことを言ってくださる方もいたりして、すごく嬉しいなと思います」と喜びを語る。
ビジュアルが舞台挨拶のたびに変わっていることを指摘され、広瀬からも「どんどん若返っているなって」と言われると、「そんなことはないですけど、今回たくさん舞台挨拶をさせていただきまして、ちょっとずつ遊べるところは遊ぼうかなって。頑張ってます!」と恥ずかしそうにしていた。
本日が最後の舞台挨拶ということで、作品にちなんだいくつかの質問に答える企画が行われた。
ワンカットで撮影しているファーストシーンの感想を聞かれ、「とにかくセットがすごかったから、僕が出てくるタイミングと、すずちゃんが出てくるタイミングが狙えたというか。家が並んでいて、傘のシーンは上から撮っているところがあって、それもすごい本当に狙っていて、『とにかく木戸さんは真っ直ぐ歩いてください』って。傘しか見えてないんですけど、とにかく真っ直ぐ歩くことを意識しました」と苦労を明かした。
また、物語の中で、泰子と中也の取っ組み合いをするシーンにちなみ、「誰かと取っ組み合いの喧嘩をしたことはありますか?」という質問が。「僕の場合は妹なので、パワーでどうこうというのはあまりなかったですけど、今思いついたらスポーツを結構やっていたので、ちょっと相手チームをおい!みたいなことはありました。でも取っ組み合いまではなかったです。喧嘩はありますけど」と回答。
そして、愛に人生を翻弄されている3人の物語ということで、「皆さんが人生を翻弄されるような出会いをしたものはなんですか?」という質問には「事務所の人と出会うきっかけとなったのが、同じクラスメイトの友だち」と話し、「その子きっかけであったので、未だにその子に足を向けて寝られないんですけど。それが全て今お仕事できている本当の原点で、そのクラスメイトの子には感謝しています」と述べた。
最後に「実際に性別に関わらずどのような人に惹かれますか?」という深い質問が。「僕は年齢とか関係なく、男性でも女性でも、いくつになっても無邪気さみたいなところとか、興味へ走っていく感じの人にすごく憧れるというか、自分もそうなっていきたいなと思います。その人が小さい頃からのワクワクした心とかドキドキしたこととか、ちゃんと正直に出しているイメージがあって、かつ、ちゃんと自分が失敗したり怒られたり、負けてる姿を正直に出していて、そういうところでも可愛げがすごくあるなと思って、そういう人になっていきたいし、そういう人に惹かれます」と語り、共演した岡田将生について「ずっと可愛らしくて、僕がいうのもあれですけど(笑)。年を重ねてそういう男の人になりたいなと思っていました」と憧れを話した。