
1990年、早稲田大学在学中に演劇サークルのメンバーであった松村武、八嶋智人、吉田晋一らによって旗揚げされた「カムカムミニキーナ」。主宰である松村は劇団の全作品の作・演出を手がけ、歴史や神話から着想を得た壮大なスケールの物語と、ハイテンションでまくし立てるような台詞にテンポのよい笑い、演劇的表現を追求した斬新な演出を得意とし、その独特の作風から多くの根強いファンを獲得してきた。
その松村が2008年に脚本・演出・出演を務めた演目をキャスト、音楽、衣装、美術を一新し完全リメイクで届ける。
物語の舞台は黒船来航に揺れる幕末。勝海舟の統括のもと、徳川幕府初の海軍養成プロジェクトが始動し、幕府の蒸気船には西洋航海術を学びにあらゆる出自の若者たちが集まります。そのうちの一人、旗本の息子・榎本釜次郎を演じるのはEXILEのパフォーマーとしても活躍した松本利夫。
共演に今江大地、小笠原健、松本祐一、阿部快征、亀岡孝洋、武藤晃子、神屋敷樹麗、松村優、田原靖子、内村理沙、福久総吾、原口誠、篠原孝文、そして作・演出も務める松村武が顔を揃えた。
そしてこの度、個性豊かなキャラクターが際立つソロビジュアルが完成。武藤、神屋敷、田原、内村は男性の偉人に扮するなど、クセの強い登場人物たちがどのように幕末の世を動かすのか、期待が高まる。6月1日(日)からはチケット一般発売が開始となる。
【あらすじ】
黒船来航に揺れる幕府。
幕府は長崎にて日本初の海軍を養成するプロジェクトを始める。
統括するのは幕府軍艦奉行勝海舟。
蒸気船観光丸にて西洋航海術をはじめて学ぶメンバーには武士だけでなく、百姓、漁師など様々な出自の若者が集められた。
最下層の彼らが担当するのは地獄のかまどと呼ばれる真っ暗な船底。
通称「ぼっとん」の蒸気エンジンの機関部。
すなわち灼熱の中で石炭をくべ続ける船の原動力だった。
班長の旗本子息榎本釜次郎とすれ違いを繰り返しながらも寄せ集めのメンツが少しずつチームになっていく。
長崎、神戸、江戸、日本の海をいったりきたりの訓練の旅。その都度、いろんな幕府の風が船底に舞い込んでくる。
米大使ハリス、坂本龍馬、最後の将軍慶喜…。
時代と海のどん底(BOTTOM)で若さが生み出し続けた無限のエネルギーが船の外の歴史を少しずつ動かしていく。
彼らの汗と熱こそが時代の波を生み出す原動力であった。