
舞鶴市は第二次世界大戦の最後の引揚港である舞鶴港を有し、舞鶴引揚記念館に収蔵されているシベリア抑留や引き揚げに関する資料570点は2015年にユネスコ世界記憶遺産に登録されています。戦後80年となる今年、舞鶴から日本、そして世界へ、日本が世界に誇る豪華声優陣による朗読劇で「平和の尊さ、平和への祈り」を届ける。
本作の演出は、朗読劇『君の膵臓をたべたい』の脚本演出を務めるなど幅広く活躍中の保科由里子が担当。脚本は、YOASOBIデビュー曲をモチーフにしたオーディオドラマ「夜に駆ける」の脚本を始め、様々なジャンルで執筆活動を行う静森夕が担当する。
キャストには、緑川光、佐久間大介(Snow Man)、岡本信彦、下野紘(8月2日のみ出演)、豊永利行(8月3日、4日のみ出演)、岸尾だいすけ、佐倉綾音、井上麻里奈の出演が決定した。
<コメント>
■舞鶴市長 鴨田秋津
舞鶴市長の鴨田秋津でございます。
今年は戦後80年、そして舞鶴市が所有する引き揚げに関する資料がユネスコ世界記憶遺産登録されて10周年という舞鶴にとっても非常に重要な年を迎えています。このような年に、昨年、多くの方々の心を打った朗読劇が、新たなストーリー「約束の鎮魂歌(レクイエム)」として、再び舞鶴で開催されることは、大変光栄なことであり、心から嬉しく思います。
戦後、舞鶴は引揚港として、1945年から13年間にわたり海外から約66万人の引揚者を温かく迎え入れました。この地は、引揚者やその帰国を待ち焦がれる日本の留守家族、そして、心身ともに傷ついた引揚者を支えた舞鶴市民など、まさに戦後の出発点として様々な人生が交錯した舞台となりました。1988年には、引揚体験者の強い願いにより史実を後世に伝え、平和の尊さを発信する拠点として舞鶴引揚記念館を開館いたしました。
戦争や引き揚げの記憶は薄れつつあるなか、我々は「体験者なき戦後」の始まりを迎えようとしています。しかし、私はこのような時代だからこそ、引き揚げの史実を「日本へ、世界へ」と発信し、平和への願いを次の世代に繋いでいくことが舞鶴の責務であると強く感じています。
今回の朗読劇は、緑川光様、岡本信彦様、下野紘様、豊永利行様、岸尾だいすけ様、佐倉綾音様、井上麻里奈様といった素晴らしい声優陣の皆様と、Snow Manの佐久間大介様という豪華な出演者と伺っています。
この朗読劇をきっかけとして、全国各地から特に若い世代の方々が多く当地にお越しになり引き揚げの史実に触れられることは、世界平和を切望し、引き揚げの史実を未来へ継承する舞鶴市の取り組みにとって、希望の1ページを刻んでいただいています。改めて、制作に関わる全ての皆様に心より感謝申し上げます。出演者、スタッフ、そして観劇にお越しになる皆様を心よりお待ちしております。ぜひ、舞鶴引揚記念館にも足をお運びいただき、引き揚げの歴史と平和への願いを享受していただければ幸いです。