Ⓒ「能面検事」製作委員会

“どんでん返しの帝王”の異名を持つベストセラー作家・中山七里による小説「能面検事」シリーズをドラマ化。
大阪地検きってのエース検察官である不破俊太郎は、検察の上層部や警察組織に対して一切の忖度はなく、とにかく冷静沈着に、ただ淡々と職務を全うする。ついた通り名は“能面検事”。この物語は、“能面検事”不破俊太郎が、権力者による圧力や組織のしきたりに屈することなく、むしろそれらを圧倒しながら事件の真相を暴いていく痛快なリーガルミステリー。

主人公・不破俊太郎(ふわしゅんたろう)を演じるのは、映画、舞台、大河ドラマなどさまざまな作品に出演し、幅広い演技力で魅了する上川隆也。原作者曰く「主人公が無表情であるが故に、感情の表現が難しく、映像化は絶対無理だ」と考えていた原作小説の、非常に特徴的な“能面”主人公。それを上川がどう演じてくるのか…その演技は必見。

そして毎話、日本社会の闇を描いた社会的なテーマを横軸で展開し、さらに警察組織の隠蔽体質や検察組織の官僚体質を暴いていく爽快なストーリーを縦軸で描いていく。司法権力の本質を描いていく骨太な物語のラストは予想を裏切る衝撃の展開へとつながる。正義か忖度か、真実か隠蔽か──。能面の奥に秘められた主人公の切なる思いとは…?

≪出演者コメント≫
■上川隆也(不破俊太郎 役)

Q.ドラマのご出演が決まった時のお気持ち、台本を読んだ感想などをお聞かせください。
脚本に続いて原作を読ませて頂き、骨子の頑健な世界観の中で奮闘する不破と惣領のバディに魅せられました。中山先生の作品は毎回、演じ甲斐を感じます。

Q.ご自身が演じる役の注目ポイントや、見どころを教えてください。
『規格の中に収まらない』のが主人公の命題なら、不破俊太郎は『規格の中だけにいる』異色の主人公である所ではないでしょうか。

Q.ドラマを楽しみにしている視聴者の皆さまにメッセージをお願いいたします。
一話一話ご覧になるにつれて新たな謎が立ち現れてくる骨太のリーガルドラマ。是非お楽しみ頂きたいと思います。

≪原作者コメント≫
■中山七里

『能面検事』の構想を得た瞬間、「ああ、これは映像化が絶対無理な小説だ」とほくそ笑んだのを憶えている。何しろ表情筋が一ミリも動かないキャラクターが主人公なのだ。
海外の映画やドラマと日本のそれを比べると相違点がいくつかあることに気づく。その一つが構図だ。海外のものはフルショット(全身を映す)が多く、日本のものはバストショット(胸から上を映す)ものが多い。つまり全身で演技をするか、表情で演技をするかの違いだろうか。
バストショットを多用するドラマなのに、無表情のキャラが主役なのだから成立する訳がない。と、高を括っていたら何とテレ東さんからドラマ化のオファーが舞い込んだので驚いた。主役は困るだろうなと思っていたが、上川隆也さんが演じられると聞いてひと安心した次第。
さて無表情からどのようにして感情を表現されるのか。上川さんの演技に大注目。

≪スタッフコメント≫
■テレビ東京 ドラマ制作部 北川俊樹(プロデューサー)

シリーズ1作目の「能面検事」が出版され、直後に拝読し、ドラマ化のご相談を光文社さんに入れたのが、2018年のことでした。あれから7年。念願叶って今に至ります。シチラー(中山七里先生のファン総称)の僕としては、日々ドキドキワクワクの思いで脚本を作り、そして撮影に臨んでいる次第です。
さて、能面検事と呼ばれる不破俊太郎を演じていただくのは上川隆也さん。実際の能楽で使用される能面は“1つの表情に様々な感情が内包されていて、時に表出することがある”とされています。上川さん演じる不破検事も当然無表情です。ところがその表情の中に、様々な感情が込められていることが伝わってくる。そんな不思議な魅力が詰まった上川さんのお芝居にもご注目ください。「え、どういうこと?」と思われた皆様、是非ご覧ください。きっとご納得いただけると思います。
あと、せっかく中山先生の原作を映像化するんですから、当然、色々とどんでん返していく所存です。お楽しみに。

≪あらすじ≫
大阪地検きってのエース検事・不破俊太郎(上川隆也)の事務官となった惣領美晴。全くの無表情と歯に衣着せぬ不破の物言いに、着任早々に辟易してしまう。そんな不協和音ただよう二人が最初に担当する事件は、大阪市内で起きた女子高校生殺害事件。被疑者は殺害現場付近に住む引きこもりの男だった。特に差し障りなく起訴される事件のはずだったが、不破はある矛盾に気づく。一方、事件の管轄となった所轄署では、不可解な証拠品紛失事件が並行して起きていた……“能面検事”が忖度なしで事件の真相を暴く爽快な司法ミステリー!