
『君の膵臓をたべたい』でデビュー以来、数々の人気作を手がけてきた住野よるの同名小説を映画化した『か「」く「」し「」ご「」と「』が5月30日(金)より全国公開となる。本作は、“少しだけ人の気持ちが見えてしまう”男女5人の、純度100%の尊い日々を描く青春ラブストーリー。原作は累計発行部数80万部を突破し、2017年の原作発売から若者を中心に根強い人気を誇る。
全国公開前日となる29日、都内にて公開前夜祭イベントを開催。イベントには、W主演の奥平大兼、出口夏希をはじめ、佐野晶哉(Aぇ! group)、菊池日菜子、早瀬憩と中川駿監督が登壇し、全国公開を目前に控えた胸の内を語る。
イベントは上映後に行われたということで、司会から主題歌となったちゃんみなの楽曲の感想を聞かれた奥平は「僕のイメージするちゃんみなさんの楽曲というのがあったので、どういう曲を当てはめるんだろうとすごくワクワクしていたんですけど、いざ聞いたらすごく世界観にピッタリでした。豪華でありがたいなと思いました」とコメント。
出口も「この映画の世界観にマッチしていて、エンドロールになった時に、まだ続きがあるような歌詞で好きです」と笑顔を見せる。
また、作品にちなみ「〇〇すぎて、純度100%の涙が溢れ出してしまうこと」をそれぞれ発表することに。
トップバッターの中川監督は「出口さんに負けた時」とフリップに記入。「2歳になりたての娘がいるんですけど、最近この5人のファンになってしまって、皆の名前を言えるんですけど、中でも出口さんが推しみたいで、ずっと“なちゅき、なちゅき”って言ってて」と明かすと、「可愛い〜!!」と悶えながら大喜びする出口。
「これは聞き捨てならんなと、『パパと出口夏希、どっちが好き?』って聞こうと思って、『パパと出口夏希、どっち…』ぐらいで、食い気味に“なちゅき!”って」と、出口に敗北していたことを明かす。
早瀬は「新潟でお世話になった高校の方々が優しすぎて」と記し、「撮影中に皆で犬派か猫派かという話になった時に、そもそも犬と猫って何が違うんだろう?ってなったんですね。その時にお借りしていた新潟の高校の校長先生がすごい私たちに優しくしてくれて、その先生に『犬と猫の違いってなんなんだろうってなったんですけど、なんですかね?』って、私たちは冗談で聞いたんですけど、数時間後にコピー用紙1枚持ってきて、見たら犬と猫の違いを真剣にまとめてくれて、それがめっちゃ嬉しくて」というエピソードを披露。さらに、そのコピー用紙を取っていたようで実物を持ってきていた早瀬。「校長先生も優しいし、生徒さんも『撮影頑張って』って横断幕を書いて応援してくれたり、本当に地元の皆さんが優しかったです」と笑顔を見せた。
菊池は「ここにいる皆さんにも共感してもらえると信じているんですけど」と会場を見渡し、。「私にも推しがいまして、女性アイドルさんが大好きでたくさん見るんですけど、中でも乃木坂46の中西アルノちゃんが大好きで!最近選抜入りをしたと思えば、なんとダブルセンターの1人になったり、そういう推しの大躍進を見た時、本当に気づかないうちにスーって涙が流れるんですよね!」と熱弁。すると出口が「かくしごとより熱く語ってない?」とツッコミを入れていた。
佐野がフリップに書いたのは、松山千春の楽曲『大空と大地の中で』に関するエピソード。「このフリップはただ一人、大兼に届けているんですけど」と前置きし、「撮影が休みの日に、大兼と二人で新潟の海辺を2,3時間ドライブしながらこの曲を聴いたときにマジで泣きそうになって。新潟の自然と撮影の楽しい思い出と。『いつの日か幸せを 自分の腕でつかむよう』って歌詞が沁みて、未だにめっちゃ聴いています。俺たちの青春の一曲です」と答える佐野に、奥平も「この曲聞くと撮影の時の思い出が蘇るくらい聴いてました」と共感していた。
続く出口は「夜食が好きすぎて」という答えを披露。「撮影とかがあると、前日にいっぱい食べちゃうと浮腫みがすごいじゃないですか。私は本当に浮腫みやすくて、よく朝、浮腫んだまま登場するとメイクさんに笑われるぐらいパンパンなんですよ。なので、オフの前日の過ごし方は、死ぬほどジャンクフードとか炭水化物とかを好きなものを食べて、そのまんま寝ると、次の日起きた時、幸せだ〜!ってなるんです」と幸せそうに話していた。
最後の奥平は「こういう時に何も出てこない自分に」と記載。佐野から「メイク中、パーテーションで区切られてる楽屋でメイクさんとかマネージャーさんと1時間この話してなかった?」とバラされながら、どうやら代案もあったようで「僕、Instagramですごい長文を書くんですけど、1回スマホのメモで下書きをして、それをコピーしてマネージャーさんとかに確認してもらうんですよ。そのコピーの時に間違えて消しちゃう時があるんです。そういう時に涙が止まらないとかにしようとしたんですけど、最後だし、皆どうせ面白いエピソードを持ってくるんだろうなと思って……」とプレッシャーを感じていたよう。そんな奥平に「一番おもんないの来たね」と、出口の容赦ないツッコミに会場は笑いに包まれていた。
イベントの最後に、出口は「映画を撮っている時に気持ちの部分で成長したなと思うことがあって、見えていても言葉にしないと勘違いして伝わっちゃうことってあるんだなと。改めて言葉って大事だなと思いました」と思い直し、「なかなか言葉にすることって難しくて、皆かっこつけたり言えないこととかあるけど、この映画を見て、言葉に出して気持ちを伝えることが大事なんだと、一人でも多くの人に思っていただきたいなと思いました。ぜひ、拡散してね!」とメッセージを送る。
そしてここでも締めを任された奥平は「ちょっと思いつかなくて…」と話し出すと隣の佐野に「ここはこのコメントで逃げれへんよ!」と制される一幕が。気を取り直し「この映画には共感できるポイントが多々あると思います。あとは、この映画は住野よるさんの小説が原作というのもありまして、僕は最初にそれを読んで、京くんという役を絶対やりたいと思いました。それぐらいすごく魅力があって、もしかしたら小説を見ていない方もいらっしゃると思うので、ぜひ見ていただけると、映画で描かれていない部分も書いてあったりして、面白いと思います」と呼びかけ、「住野さんとお話ししている時に『この映画は、見た人が自分を自分のままで良いと肯定してくれるような作品になっていると思います』とおっしゃっていて、まさにそういう作品だと思うので。色んな人に届くのが一番良いと思うので、何回も見てください。きっと面白いと思います!」と、イベントを締めくくった。