
主演は、米アカデミー賞で最優秀国際長編映画賞に輝いた『ドライブ・マイ・カー』や、A24製作のシリーズ『Sunny』など国際的な活躍の場を拡げる俳優・西島秀俊。その妻役には、ベルリン国際映画祭の最優秀作品賞を受賞した『薄氷の殺人』や『鵞鳥湖の夜』に出演するなど、人気と実力を兼ね備えた、台湾を代表する国民的女優のグイ・ルンメイ。監督は、日本映画界において熱狂的なファンを獲得し、独自の道を行く映画作家・真利子哲也。
誘拐事件を発端に破綻していく家族を通して、NYという大都会の片隅で生きる上での、見えない人種の壁、孤独、人と人が分かり合うことの困難さなど、全世界に向けて各々の文化圏の人々に届くテーマを描いた濃密なヒューマンサスペンスが誕生する。
この度解禁された特報では、トランプ再選後のアメリカ・ニューヨークで暮らすアジア人夫婦を襲った息子の誘拐という悲劇を軸に、とある秘密を抱えながら翻弄され崩壊していく夫婦の姿が映し出される。
映像では、消えた息子を探しながらもすれ違い葛藤する賢治とジェーンの元に、数々のノイズが絶え間なく畳みかけられる。押しかけてくる強盗、暗闇で銃を発砲する賢治、“BLANK”と落書きされた車、不穏な音楽、故障した車の耳障りな雑音など、不穏な要素が不協和音のように重なり、目にしたすべての事実が疑わしくなるような不安定さ、じりじりと嫌な予感が観るものに襲い掛かる。ラストには、ティザービジュアルで登場し話題になった謎の人形も登場し、本作が纏う“違和感”をより一層際立たせている。「Who is it?」(誰だ?)という賢治の問いかけの先にいるのは一体何者なのか?すれ違い崩壊していく夫婦の姿を、息が詰まるような緊張感で描いた、胸騒ぎを覚える予告編となっている。