U-25プロジェクトは将来有望な映像作家の国内外での活躍を表彰すべく、国内の25歳までの監督が制作した作品を対象に募集し、5分以下のショートフィルムを対象に表彰する。プレゼンターとして登壇した大平は優秀賞に選ばれた柴田九監督にトロフィーを授与して受賞を祝福。柴田監督の「お母さんに受賞するかもしれないからスーツで行きなさいって言われたんですけど、絶対ないからこれで大丈夫って出てきちゃってめちゃくちゃ後悔してる」とバイトの格好で来てしまったという癖の強いスピーチに思わず笑みをこぼした大平は「場慣れすごくないですか!?」と驚きの表情を浮かべるも、受賞作品について「若い方ならではの視点だなって感じました。作品の中で使われてる楽曲も僕も音楽やってる身としてすごいなと思いましたし、ストーリーもとても面白くて感動しました」と称賛した。

最後に、同世代や若い世代の人たちへメッセージを求められた大平は「僕自身、10代から夢を持って進んできて、その中でたくさん挫折したことだったり、大変だったこともたくさんあった」と振り返りつつ「それが今では自分の糧になってる。どんだけ大変な経験も自分のためになるので、夢を持ってる方はそのまま突き進んでほしいですし、今動けてない方、夢を持ってるだけでまだ行動ができてない方も、夢を持って進んでいただけたら嬉しい」とエールを送った。

27回目を迎えた映画祭の今年のテーマは、「creative active generative」。世界中のフィルムメイカーたちの”creative”が集結する映画祭は、作品とオーディエンス、クリエイターと企業が出会い、新たな化学反応が生まれる場を、”active”に創出していきたい、また、「生成AI」にも通じる新たなテクノロジーで新時代のクリエイティブを生み出していきたい(”generative”)というSSFF & ASIAの現在地と未来図をテーマに映画祭を展開。映画祭を締めくくるアワードセレモニーでは、世界108の国と地域から応募のあった4,592点の作品から、翌年のアカデミー賞短編部⾨へ推薦される米国アカデミー賞公認のライブアクション部⾨(インターナショナル、アジアインターナショナル、ジャパン)、アニメーション部⾨、ノンフィクション部⾨の優秀賞およびジョージ・ルーカスアワード(グランプリ)を発表した。