この日の舞台挨拶には、本作の主題歌『scenario』を担当した新進気鋭の次世代ラッパーRin音が登壇者に花束を渡しながら登場。主題歌は本作を観てRin音本人がストーリーを組み、小説のぺージを捲るように主人公美雪（池田エライザ）の立場で物語を想像して書き下ろした楽曲、そんな想いが込められた主題歌について池田は「初号では主題歌がなかった。『scenario』がついたエンドロールまで完璧に仕上がった映画を見た時に美しい円環というか全てが繋がった感じになって、今まで気持ちが追いついてなかった部分が全てエンドロールで整って、私涙出たんですよ。この映画の泣きどころってもしかしたらエンドロールかもなって思うぐらい」と話し、役の気持ちで曲を聞いたことがあったそうで「改めてこの前美雪としてなんかふと聞いちゃった時があって、なんか変な涙出ました。説明するのは上映前なので難しいんですけど、すごいいろんな感情、色々夏を思い出して泣くようなそんな経験ができたので改めて素晴らしい曲だなと思いました」と吐露した。

舞台挨拶では、Rin音による主題歌の生歌唱も行われた。会場が見守る中、歌い終えたRin音は「この舞台で歌わせてもらえることってすごく貴重だし、光栄だし、この映画に対する僕の愛情もすごくあった。主題歌という形ではありますけど、また別の形でも還元したいとずっと思っていたのでこういう機会いただけてほんとに嬉しいです」と感無量。
生でRin音の歌唱を目の当たりにした阿達は「ずっとポップコーンの匂いがしてたんですけど、リライトの匂いがしました」と興奮冷めやらぬ様子で大喜び。池田は「この舞台挨拶がひとまず私の宣伝活動の最後になるかもしれないねみたいなお話をさっきしてたんですけど、聞きながらめっちゃ寂しいなと思っちゃって、この曲聞きながら思いを馳せることができるエネルギーがすごくて、すごい食らいました」と感激していた。

本作は、数々の青春映画で若い世代から圧倒的支持を集める監督・松居大悟と、“時間もの”で高い評価を獲得している脚本・上田誠が初タッグを組み、法条遥の「リライト」（ハヤカワ文庫）を〈タイムリープ✕青春ミステリ〉として誕生させた。主人公・美雪役を役の池田エライザ、300年後からやってきた未来人・保彦役を阿達慶が演じている。
舞台挨拶には池田と阿達のほか、主題歌を担当したRin音、監督の松居大悟も出席した。