
『時をかける少女』(06)、『サマーウォーズ』(09)、『おおかみこどもの雨と雪』(12)、『バケモノの子』(15)、『未来のミライ』(18)、そして『竜とそばかすの姫』(21)。これまでに国内の数々の賞に輝きし、『未来のミライ』では日本を飛び出し、アニー賞受賞、米国アカデミー賞長編アニメーション部門にノミネート。『竜とそばかすの姫』では、世界最高峰の権威を誇る第74回カンヌ国際映画祭オフィシャル・セレクション「カンヌ・プルミエール」部門に正式招待されるなど、今や日本のみならず世界中の観客を魅了し続けているアニメーション映画監督・細田守。最新作となる『果てしなきスカーレット』のテーマは、“生きる”。「人は何のために生きるのかを問う、骨太な力強い映画を目指したい。今、この大きなテーマを、観客と一緒に考えたい」という細田監督の想いから始まった本作は、主人公の王女・スカーレットが父の復讐に失敗するも、≪死者の国≫で再び、宿敵に復讐を果たそうとする物語。今までのスタジオ地図・細田作品とは明らかに異なる主人公の設定や壮大な物語の世界観が大きな話題となっている。
主人公・スカーレットの声を演じるのは、芦田愛菜。そして芦田演じるスカーレットと共に旅をする現代の日本人看護師・聖(ひじり)を岡田将生が演じる。細田作品初参加となる芦田と岡田が、細田監督が描き出す狂気と復讐が交差する≪死者の国≫を舞台とした“愛を探す物語”に、圧倒的な演技力をもって挑む。
2人の出演情報が解禁すると「王女役の芦田さんが、細田監督の世界観でどんな表情を見せてくれるのか、楽しみです。」、「心優しい看護師役の岡田さんってぴったりすぎる!」と、二人への期待を込めたコメントが寄せられた。
そして、このたび日本を代表する10名の新声優キャストが解禁された!
スカーレットが復讐に身を投じるきっかけを作ったクローディアスを演じるのは、『バケモノの子』(15)、『未来のミライ』(18)、『竜とそばかすの姫』(21)に続き4作目の細田作品となる役所広司。
2023年にヴィム・ヴェンダースが監督を務めた映画『PERFECT DAYS』で第76回カンヌ国際映画祭最優秀男優賞を、第47回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞し、その高い演技力で国内外を魅了。
これまでは、熊徹や主人公の父親等の不器用ながらのやさしさを感じるキャラクターが多かった役所ですが、今作では今までとは真逆の主人公の宿敵・クローディアスを演じ、細田作品最多の出演キャストとなる。クローディアスは、スカーレット(芦田)の父であり、自身の兄でもあった国王(市村)を殺して王の座を奪った、本作最凶の敵。スカーレットからの報復におびえ、側近らにスカーレットの命を奪うよう命じる冷酷で狡猾な人物。
4作品連続で細田作品に参加となった役所について監督は「最初からクローディアスは、役所さんをイメージしてシナリオやデザインを作りました。これまでの役所さんの出演された作品での、人間の奥底に眠る悪や狂気などを的確に表現される迫力が圧倒的だったので、クローディアスは役所さん以外には考えられませんでした。プレスコ収録では、クローディアスを凄まじい迫力で表現されていて、この声の力に、画がついていけるのかな、と不安になるくらいでした。でも、役所さんのお芝居に、アニメーターのみんなが大きな刺激を受けてさらに高みを目指しました。声のお芝居とアニメーションのお芝居が一緒に高め合って、充実した悪の表現を作ることになったんです。」と、クローディアスという役は役所以外考えられなかったこと、また制作に与えた影響が大きかったことを明かした。
また、スカーレットを演じた芦田は、「役所さんの声の迫力にすごく圧倒されました。このクローディアスに、私は復讐をやり遂げなければいけないと、スカーレットの核となる部分を掻き立てていただきました。」と役所の迫力のあるクローディアスの声そのものが役作りの一部になったとコメントした。
さらに、スカーレットと聖の前に次々と立ちはだかるクローディアスの刺客集団や≪死者の国≫の住人ら重要キャラクターを一挙解禁!細田守作品初参加となる、市村正親・吉田鋼太郎・斉藤由貴・松重豊・柄本時生・青木崇高・白山乃愛・白石加代子そして、細田作品2作目の山路和弘、4作目の染谷将太と強力布陣が壮大な物語に参戦!
今までとは大きく異なる細田作品を創るにあたり、錚々たるキャスト陣による競演になったことに対して監督は、「なんと贅沢なんでしょう。考えられる限り最高のキャストです。お芝居を通して皆さんから教えてもらえることが様々あり、『果てしなきスカーレット』を作る上で大変勉強になりました。この作品は本当に恵まれていると思います。」と恐縮した様子で話しつつも今作への自信をのぞかせた。
また、『時をかける少女』から19年、細田監督と共に数々の作品を世の送り出してきたスタジオ地図の齋藤優一郎プロデューサーは「本作はプレスコという、絵がない状態から芝居をして頂くという収録から始まりました。日本を代表する名優の皆さまにご参加いただき、監督と志を共有し、共に、登場人物たちの魂を磨き上げながら、この映画を更なる高みへと押し上げてくださったように思っております。」とコメントを寄せた。
<コメント>

■役所広司/クローディアス
今回も細田監督作品に呼んで頂き大変光栄です。
今回の録音はトップバッターで、まだ動いていないクローディアスの表情と監督の指示だけを頼りに録音しました。無音のスタジオで監督と二人で、まるで舞台公演のリハーサルをしているような現場は格別の経験でした。
まだ僕は、動いている登場人物達も芦田愛菜さんや他のキャストの皆さんの声も聞いていません。
完成がとても楽しみです。細田監督作品はいつも予想を遥かに超える、観たこともない世界を見せてくれます。とにかく完成が待ち遠しい!