(C)TBS

80年前の戦争で、日本やアメリカにいた「君」はなぜ戦争に向かったのか?巻き込まれたのか?加担したのか?綾瀬はるかをはじめとした俳優たちが、その理由に迫る。すると当時と今の「空気」には共通点があり、80年前の「君」が、今を生きる「君」と重なって見えてくる。戦争は今もすぐそばにある「ジブンゴト」だと気付いてもらい、戦争を止める力になるための番組だ。
また番組では80年間、水深70メートルの海に眠り続けてきた“特攻機”を発見。最先端の技術で3D画像化して分析し、その謎に迫っていく。

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今回綾瀬はるかが訪れたのは、アメリカ・ニューメキシコ州のロスアラモス。原爆開発計画「マンハッタン計画」の拠点となった街だ。綾瀬が追うのは、この街で暮らし、マンハッタン計画に携わった一人の医師の足跡。
その医師は、原爆開発計画に警鐘を鳴らしていた。それにもかかわらず、なぜ原爆は広島と長崎に投下されたのか? 原爆投下後に日本を訪れた医師は、放射線被害に苦しむ被爆者たちの惨状を目の当たりにして、何を思ったのか? 綾瀬はるかが医師の孫と対談し、その思いに迫る。
そして医師の孫が80年の時を経た今年、被爆地・長崎の教会に贈った“あるもの”とは。
また、綾瀬は大谷翔平の活躍に沸くロサンゼルスでも取材を行った。「原爆投下は戦争を終わらせるために必要だった」という、昔も今もアメリカに根強く存在する“原爆神話”がなぜ生まれたのか、それを探るためだ。綾瀬は、当時日系人たちが多く暮らしていた町に住んでいた98歳のアメリカ人女性に出会う。彼女は、当時の巧みな情報操作により、アメリカの人々がどんな空気に包まれ、心を変えていったのか、つぶさに見つめていた。

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番組では今回、鹿児島湾の水深70メートルに沈む謎の飛行機を発見、映像の撮影に成功した。
さらに最新の技術で3D画像化、調べを進めていくと、この飛行機が“悲劇の特攻機”であることが分かってきた。
また、終戦を告げた玉音放送の後に飛び立った「最後の特攻隊」に注目。終戦の知らせの後に、なぜ特攻に出たのか。隊員の一人だった青年とその恋人の姿を、本格ドラマを交えて描き、「君」を“最後の特攻”に向かわせたものの正体に迫る。

<コメント>
■綾瀬はるか
戦争に関わる取材を20年近く行ってきましたが、
これまでアメリカ側の方から、お話を聞く機会はあまりありませんでした。
改めて片方ではなく、両方の話を聞くことが大事だと思いました。
戦争体験者の方から話を聞くなかで、想像すること、考えること、という言葉が残っています。
小さなことかもしれませんが、日々のそういうことがまず大事だと感じています。
戦争を知らない私たちの世代に貴重な証言をしてくださった方々に改めて感謝しています。
綾瀬はるか

■制作プロデューサー・藤野智史
取材をしていると、もう誰も80年前と同じ思いをしてほしくないと思います。
でも、特攻隊員になった「君」も、原爆を作ることになった「君」も、戦争に関わった理由をよく見ていくと、現代を生きる「君」が置かれた環境と、どこか似ていることにハッとさせられます。
80年前なんて遠い昔の話だから。今の日本は平和だし大丈夫。そんなふうには思えないあやうい“空気”が今の「君」の周りにも漂っていないでしょうか。
80年が経って、戦争を直接知る人たちが「絶対に戦争はいけないぞ。今だって危ないぞ」と言ってくれる機会が減っていくからこそ、この番組を見て「なぜ君は戦争に?」と、一緒に考えてもらえたらと思います。