
2018年の刊行以来、発行部数20万部を突破し、第32回山本周五郎賞を受賞した朝倉かすみによる「平場の月」(光文社文庫)。中学時代の同級生が時を経て再会。お互い独り身となり、様々な人生経験を積んだ二人が意気投合し、離れていた歳月を埋め、心を通わせていくストーリー。「こんな“大人の恋愛小説”は読んだことがない!」と多くの話題を呼び、発売当初から映像化権をめぐり30社以上からのオファーを経て、満を持して映画化が実現した。
妻と別れ、地元に戻り印刷会社に再就職し、慎ましく、平穏に生活する主人公・青砥健将(あおと けんしょう)を演じるのは、映画主演が『DESTINY 鎌倉ものがたり』(2017年)以来8年ぶりとなる堺雅人。その青砥が中学生時代に想いを寄せていた須藤葉子(すどう ようこ)を演じるのは、堺とは「半沢直樹」(2020年)以来の共演となる井川遥。夫と死別し、今はパートで生計を立てているが、中学の時に感じた大人びた線の太さを残しつつも、どこか儚く、切なさを感じる女性を演じる。また、2人の中学生時代を演じるのは、TBSドラマ「不適切にもほどがある!」のキヨシ役で注目を集め、現在ドラマ「ちはやふる-めぐり-」にも出演中の坂元愛登と、ドラマ「あなたを奪ったその日から」で好演し、本作で鮮烈な銀幕デビューを飾る一色香澄のフレッシュな面々となっている。
さらに、監督を務めるのは『いま、会いにゆきます』(2004年)、『ハナミズキ』(2010年)など恋愛ドラマの名手として知られ、『花束みたいな恋をした』(2021年)で興行収入38億円の大ヒットを記録した土井裕泰。堺とのタッグは初めてとなり、土井監督の恋愛映画に新たなエッセンスが加わることで、どのような作品が生み出されるのか、注目が集まる。脚本は、『ある男』(2022年)で第46回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第44回ヨコハマ映画祭脚本賞を受賞した向井康介が担当する。
そしてこの度、青砥と須藤の溢れる想いを鮮やかに映し出す最新ビジュアルが解禁!「夢みたいなこと」を考えていたという須藤の温かくもどこか儚げな表情。そんな須藤の姿を真剣な眼差しでまっすぐに見つめる青砥。自転車に二人乗りをしながら無邪気に笑う様子や、額を寄せ合い互いの温もりを確かめ合う姿。こうした様々な表情が、徐々に距離を縮め、互いに心を通わせていく青砥と須藤の関係性を物語り、お互いへの溢れる想いを鮮やかに映し出す。また、無垢で初々しい中学時代の青砥と須藤の姿も同時に描かれ、初恋の“あの頃”を思い起こさせるノスタルジックなビジュアルともなっている。

さらに、新キャストとして成田凌の出演も解禁!井川遥演じる須藤のかつての恋人・鎌田雄一を演じる。『スマホを落としただけなのに』(2018年)『ビブリア古書堂の事件手帖』(2018年)で第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、その後も『愛がなんだ』(2019年)、『窮鼠はチーズの夢を見る』(2020年)など話題作に次々と出演。第93回キネマ旬報ベスト・テン助演男優賞や第74回毎日映画コンクール男優主演賞をはじめ、数々の映画賞を受賞し、高い評価を得てきた。今年は『ブラック・ショーマン』(2025年9月公開)への出演も控え、ますます活躍の幅を広げている。そんな成田が本作では、甘え上手で人の懐に自然と入り込み、どこか放っておけない魅力を持つキャラクターを演じる。堺雅人の“恋のライバル”という重要な役どころとして目が離せない。
<コメント>
■成田凌
今の自分にとってとても大切な時間を過ごさせていただきました。
堺さんとの時間、井川さんとの時間、土井監督との時間、平場の月の現場、とても素敵でした。ずっと居たかったです。
言いたい台詞、言われたい台詞、表現したいト書き、たくさんありました。
素敵な作品に関わらせていただきありがとうございます。
この文章を書き始めたらとんでもない量になってしまったので割愛させていただきました。