この日の舞台挨拶では、本作の内容にちなんで登壇者が怖い話を披露することに。MCの呼びかけで場内の照明が暗転して登壇者が青く照らされるというムードたっぷりの中、トップバッターの赤楚は「小学校の頃に某育成ゲームにハマってて芋虫を蝶々に育てたいと思った」と前置きしつつ「家の近所の公園で緑色の芋虫を拾ったんですね。どんな蝶々になるかなと思って大事に育ててたんですよ。で、さなぎになっていよいよ蝶々になる、どんな蝶になるかなと思ったら蛾でした」と思いがけない結末に会場を笑わせた。赤楚はもともと蛾が嫌いだったようで「めっちゃ怖かったです。ほんとに気持ち悪い色の蛾がバーってなってて子供の時絶叫しました」と幼少期の思い出を振り返った。

一方、菅野は「霊感が全くないんですけれども、霊感がある方は未知なるものがいるところって音が聞こえたりとか匂いがするっていうじゃないですか、ここ何日か家から生臭い匂いがするんです」と話し、「今日公開日だから何かよからぬ何かが来たのかなと思っていた」と恐怖のエピソードを明かすも、その臭いの原因についてちょうど生放送でやっていたのを先ほど見たそうで「この酷暑で排水溝の水がなくなって下水の臭いが部屋に戻ってきただけでした、心霊現象じゃなかったっていうのを感じました」と安堵した様子。赤楚が「対処法もやってましたもんね」と問いかけると、菅野は「やってました!お水を流せばいい!」と力込め会場を笑わせていた。

本作は、発行部数70万部を突破し、いま日本全国で話題沸騰中の小説「近畿地方のある場所について」(著者・背筋/KADOKAWA)の実写映画化。監督には『ノロイ』『貞子VS伽椰子』『サユリ』の鬼才・白石晃士。失踪事件の調査をすすめるにつれて“ある場所”へと導かれていくオカルトライター・瀬野千紘(せのちひろ)役に菅野美穂、千紘と行動をともにしていくうちに“ある場所”の謎に魅せられていく雑誌編集者・小沢悠生(おざわゆうせい)役を赤楚衛二が演じる。