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ドラマでは、TBSの日曜劇場「御上先生」で瑞々しい演技が話題になった上坂樹里が主演として、若き特攻隊員の帰りを待つ恋人を演じるほか、大原由暉、清水美砂、八村倫太郎(WATWING)、山﨑光、松尾そのまら、豪華俳優陣が出演。
なぜ「君」は最後の特攻に向かっていったのか?上坂演じる恋人の目線から描いていく。出撃の前、最後の特攻隊員となった若者が恋人に残した手紙。そこに書かれていた「本音」とは…。
ドラマに加え、この「最後の特攻隊」の真実に迫るためのドキュメンタリー取材を俳優の奈緒が担当。また、番組では綾瀬はるかがアメリカに渡り「隠された原爆開発の真実」を取材した。さらに鹿児島湾で深さ70メートルの海底から旧日本軍の飛行機を発見。この飛行機の謎には小関裕太が迫る。
1945年8月15日正午の玉音放送。終戦が告げられたこの放送の後に、爆弾を積んだ飛行機で敵に体当たりする「特攻」に向かった若者たちがいる。
その若者のひとりが福島県いわき市出身の大木正夫。正夫には恋人・芳子がいた。芳子の目線から、正夫がなぜ“最後の特攻”に向かっていったのかをドラマとドキュメンタリーで描いていく。

頭が良くてスポーツ万能だったという正夫。芳子は淡い恋心を寄せていた。
“普通の青年”だった正夫は、少年航空兵を養成する機関「予科練」に入隊する。当時、航空兵の増強を急いでいた国が「予科練」を盛んに宣伝し、「予科練」は少年たちの憧れの的になっていたのだ。
予科練で待っていたのは厳しい訓練。そこでは「連帯責任」そして、「国のために命をかける」という考え方を植え付けられた。訓練を終え実戦部隊に配属された正夫。その帰りを芳子は待ち続けたが、正夫から送られてくる手紙はいつも「元気です」というような素っ気ない内容ばかりだった。
そして久しぶりに帰郷した正夫の表情がすっかり変わってしまったことに芳子は驚く。周囲の期待の中で、正夫は「軍人」になっていた。
戦況が悪化する中、「特攻」が軍の正式な作戦となり、正夫の同期たちも次々命を落としていく。国や軍だけでなく、戦争に勝つために一般人も最前線で戦う兵士のためにすべてを捧げる。それに異を唱えることは許されないというような空気が世の中を覆っていた。やがて「一億特攻」という言葉が新聞に登場。国民は「特攻」に大きな期待を寄せた。
ある時、芳子に宛てて手紙を書き始める正夫。秘めていた思いがあふれる…
そして、“終戦”を知らせる玉音放送。「正夫さんは帰ってくる」そう信じていた芳子を待っていた運命は―。
あの日、何があったのか…そして、手紙には何が書かれていたのか…
恋人の帰りを待つ芳子を上坂が演じ、純粋な若者を特攻に向かわせた背景に何があったのか、ドラマとドキュメンタリーを組み合わせて明らかにしていく。

<上坂樹里 コメント>
正夫さんをはじめ、自分が特攻隊になって、国のために特攻に向かうことを誇りに思っている姿に、強い衝撃を受けました。同時に、今の自分の生活はすごく恵まれていると思いました。
最後の特攻隊について、脚本を読んで、芳子さんを演じさせていただいて、初めて知ったことばかりでした。
当時の状況や、大切な人を待つ芳子さんの気持ちは、いまの私には計り知れないものですが、芳子さんの素直さや純粋さを、そのまま感情として表現できるように意識して演じさせていただきました。
このドラマを見て、少しでも当時の状況や、昔こういうことがあったということを知ってほしいと思います。
特に、私と同世代の方には、初めて知ることや学べることがあると思うので、そのきっかけのひとつになればいいと思います。
上坂樹里