
本作は、歴史の陰に埋もれたアメリカ統治下の沖縄の真実を描き切った真藤順丈氏の直木賞受賞作を二度の撮影延期の危機を乗り越えながら完成させた魂のプロジェクト。混沌とした時代を自由を求めて全力で駆け抜けた若者たちの姿を圧倒的熱量と壮大なスケールで描く。
本作へのたぎる想いを胸に、“宝島宣伝アンバサダー”として全国行脚、6月から2か月間に及ぶ全国キャラバンで20エリアを超える訪問を達成したという妻夫木。その本作にかける情熱の源について聞かれると「僕は映画の力を信じたい」と力を込め「この映画に1%でも誰かの人生を変えられる、未来を変えられる力があるんだとしたら、僕はそれを信じたい。そういう奇跡っていうのを目の当たりにしたいし、そのためには手渡しで届けていかなきゃなって思いはすごくありました」と熱く語る。
そんな妻夫木の姿を横で見ていた広瀬は「妻夫木さんをはじめとして、皆さんが沖縄という場所と正面から向き合って、愛と情熱を持って作品、役に取り組む姿っていうのは贅沢な姿を近くで見させていただけたなと思うほど、とても真っ直ぐな姿が刺激的で今まで自分がこうして役だったり作品と向き合う時の概念を改めて変えられるような姿にすごく感動しました」と妻夫木含めチームの仲間を称賛した。
広瀬からの熱い想いを聞いた妻夫木は「僕はただひた向きに作品と向き合うだけ」と話し、「今回は向き合うのがあまりにも大きすぎるというところもあるんですけれども、向き合うほど知らないことが出てきて、それを誠心誠意受け止めて僕らが代弁して全世界の人に届けていくっていうのは使命感に似たようなものがあったのでそういう覚悟の中やってました」と改めて作品にかけた想いを明かしていた。
最後に代表してマイクを握った妻夫木は「映画は観てもらって初めて完成するものだと思っております。ですが、どんどんこの宝島という作品は成長しているように感じております。皆さんの中でこの映画というものが1つのエンディングというものを迎えているはずなんですけれども、本当のこの映画のエンディングというのは僕たちの未来なんじゃないかなと僕は思っています。この映画を通じて、この先にある未来を僕たちが1人1人の思いによって考えられていけたら、どんなに良い未来が待ってるんじゃないかっていうことを期待しています。ほんとに映画っていうのは、この社会の中ではもしかしたらちっぽけなものかもしれない。だけど僕は、この1%でも人生だったり世界だったり何かが変われるきっかけになるものがあるんであれば僕はその映画の奇跡を信じたいと思っています。この映画にはその力があるんだと僕は心から信じています。9月19日より公開となりますので少しでもその思いが共有できているのであれば1人でも多くの方に宝島って映画があるんだけど見てあげてくださいとそこでいろんなものを感じてくださいとお伝えくだされば本当に嬉しいです」と会場の観客へ熱く呼びかけていた。
この日9月19日(金)の公開に先立ち開催された映画『宝島』東京プレミア、上映後に行われた舞台挨拶には主演の妻夫木聡をはじめ、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太、塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄、木幡竜、奥野瑛太、村田秀亮(とろサーモン)、デリック・ドーバー、監督の大友啓史が出席した。