
“楽器を持たないパンクバンド”BiSHの元メンバーで解散から約2年と数か月が経ったチッチ、自分にとってのBiSHの存在について聞かれると「BiSHにいる頃は自分の人生だと思って生きてきたんですけど、今6人巣立ってそれぞれの道を生きていく中で私自身もいろんな自分と出会って生きているけどみんなもいろんな道を生きてる姿を見ていて、今思うと実家みたいな感覚」と吐露。続けて「ふと思い出せばそこに帰れて、みんなと会ったら実家に帰ったようなあったかい気持ちになってそういう場所があることはすごく幸せだなっていま感じています」とBiSHに対する思いを明かした。
また本書の感想についてはメンバーからはまだ連絡がないことも明かし「早くみんなの感想を聞きたいと思うんですけど、多分きっとみんなちょっと恥ずかしいなって言いながら見てくれるんじゃないかな思います(笑)大胆なカットも入ってるので、メンバーにもそういう私は見せたことがないからびっくりしてくれるんじゃないかな」と期待を込めた。
また現在は「CENT」名義で音楽活動を行っており、先月8月には『らぶあるばむ』でメジャーデビューを果たしたチッチ。今後の目標を聞かれると「CENTはセントチヒロ・チッチとしてそこで音楽を表現してありのままを伝えることっていうのすごく意識してるので、1人の女性としてメッセージをちゃんと伝えていくこともそうだし、今回写真集を出したり、いろんな表現を今たくさんやってるので何も諦めずに自分らしく音楽を届けていく」と話し、「大きな目標はBiSHで立てなかった武道館なんですけど、海外の人に会いに行ったりいろんなことにチャレンジしていきたいなとすごくワクワクしてます」と目を輝かせていた。
本書は東南アジアらしい雑多な雰囲気とヨーロッパ調の美しい建造物が共存する街、ベトナムのホーチミンで「セントチヒロ・チッチ」と「加藤千尋」の“二面性”の表現をテーマに撮影。「セントチヒロ・チッチ」はアーティストとしての側面にフォーカスし、表情や衣装、ヘアメイクなどにこだわり、新しい表現を追求。一方の「加藤千尋」はありのままの素顔にフォーカスし、まるでプライベートでホーチミンを一緒に旅しているかのようなムードを醸し出す。非日常的な衣装を纏い強い眼差しでカメラを見つめる表情があれば、次のページではなんてことないラフなTシャツを着て無邪気な笑顔で走り回るセントチヒロ・チッチ/加藤千尋にしか表現できない二面性、あるいはそのグラデーションが存分に感じられる一冊となっている。