本作は、高校の卒業式の日に付き合いはじめた同級生の男女を主人公に、“忘れられない恋”をテーマに8人の男女が紡ぐ切ない群像ラブストーリー。

本作が初共演となる葵と神尾だが、お互いの印象について聞かれると、葵は「お会いする前はクールな印象をお顔立ちから抱いていたんですけど、実際にお会いするとすごくフランクで、少年がそのまま大きくなったような方で、すごく楽しく撮影できたと思います」と話し、神尾は「最初の第一印象は、姿勢がすごく良いなと。すごく上品でお淑やかなんですけど、その中でも例えば僕がしょうもないボケを言ったり、ふざけた時に一緒に楽しんでくれるので、それは助かっていましたし、意外な一面だなと思いました」と、当初の印象とギャップを感じたそう。

撮影を通して、葵は神尾について「クールで全然お話ししてくれなそうなイメージだったんですけど、すごくオープンで、おしゃべり大好きなのが、皆さんもギャップがあったんじゃないかと思いますけど、今は“おしゃべりな楓珠くん”という感じです」と、現場での姿を明かす。

すると、スタッフから“葵が実年齢より大人っぽく、神尾は子どもだ”というタレコミが入ると、神尾は「見守られているなって感じはちょっとありました。僕がふざけていると付き合ってくれているなと」と感じていたようで、葵からは「楓珠くんと丈一郎くんが組み合わさると、すごい子どもが加速するんです。小学生2人ぐらいいる感じで」という言葉が。すると、神尾を顔を見合わせた藤原が「俺らもええ大人やのにな」とぼやく場面があった。

役を演じる中で葵は、「由宇の若い時代は、自分の意思がはっきりしていなくて、自分ってどういう人間なんだろうと、皆がぶつかるような悩みを等身大に抱えている女の子で」と話しながら、「そこで真央と出会うことで、彼女の人生を大きく変わっていくと思うんですけど、その10代特有のほろ苦さみたいなものは自分も覚えがあるなと演じながら懐かしさを思って、もうこういう気持ちになることはないのかなという少しの寂しさと、今の年齢で再現する難しさを感じながら、高校・大学時代が大事だと丁寧に演じていました」と語る。
一方の神尾は、演じる際に意識していたことについて「真央はすごく柔らかい雰囲気で、その雰囲気をずっと意識していました。共感できるところは正直あまりなかったですけど、真央は高校生の時から大人な感じだったので、そこは自分には無いものとして、取り入れて演じていました」と話していた。

また、8人の登場人物の中で共感した役を発表する場面で、葵が選んだのは本田が演じる真央の妹・莉津。「莉津はドラマティックな役だと思っていて、一番複雑であり、純情さや変化の多い年齢だからこその波みたいなものがすごく素敵な役だなと感じていて。由宇と話すシーンもあるんですけど、きっと、私と撮ったシーンみたいに、色んな大人の方たちとのシーンの中で感銘を受けて、今まさに芽吹いていくみたいな瞬間がたくさんあったんじゃ無いかなと想像して、その時の望結ちゃんの表情を含めてすごく素敵だなと思っていたので、好きな役です」と話すと、「ぜひ記事にしてください!嬉しい!」と笑顔を見せる本田の姿があった。
神尾も莉津を選び、「莉津は人として強いし大人だし、尊敬の部分もあって、兄として演じる中でも莉津の存在に助けられているところがすごくありました」とコメントしていた。

会見では、物語にちなみ、それぞれが持つ“宝物のような記憶”をイラストで披露。

最後に、葵は「この作品はタイトルの通り恋がテーマになっているんですが、その中でそれぞれの大切な出会いと別れを描いていて、色んな年代の出会いと別れと、そこから決まっていく生き方と、きっとどんな世代の方に見ていただいても共感できるキャラクターが見つかるようなお話になっていると思います。私たちの役同士も、絡んだり絡まなかったり、知らないストーリーも結構あるので、私自身も楽しみにしているのですが、それぞれがお互いの役と向き合って丁寧に作っていった作品になっていると思うので、10月から楽しみに見ていただけたらなと思います」、神尾は「恋愛の終わりを描くということはすごく難しいことではるなと思っていたんですけど、きっとそれに共感できる部分はたくさんあると思っていて、世の中は終わっている恋の方が多いと思うので、共感できる部分がきっとあって、それを見てもしかしたら苦しくなってしまったりとかするかもしれないですけど、恋愛模様というのはそれぞれ全然違うし、全キャラクター魅力的なので、最後まで見届けてもらえたらと思います」とメッセージを送った。