
本作は原浩による『第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞』大賞・受賞作『火喰鳥を、喰う』を実写映画化。物語は、信州で暮らす久喜雄司(水上)と夕里子(山下)の元に戦死した先祖の久喜貞市の日記が届くところから始まる。日記の最後のページに綴られていたのは「ヒクイドリ、クイタイ」の文字。その日以来、幸せな夫婦の周辺で不可解な出来事が起こり始める。超常現象専門家・北斗総一郎(宮舘)を加え真相を探るが、その先に現れたのは驚愕の世界だった。
MCの呼び込みで拍手が沸き起こる中、登場したキャスト陣。この日の衣装について振られた山下は「火喰鳥に赤いのどだれがあるじゃないですか、今回キャスト全員がそれぞれワンポイントで赤の衣装を用意してきた」と赤いアクセサリーを見せつつ説明。そんな衣装から息を合わせてきたキャスト陣だったが山下は「宮館さん全然赤入ってない」と身を乗り出して指摘、宮館は「僕それ聞いてなくてですね…」と慌てつつ「自分で衣装フィッティングした時にハンカチーフ入れてきました」と胸ポケットに入れた赤のハンカチを指さしドヤ顔をみせていた。
さらに役どころの話題になると、自身が演じた夕里子が劇中で“大変なこと”になってるシーンについて触れた山下は「とんでもないことになるんですけど、私としてはそこのシーンを際立てるために原作の夕里子らしさというか凛とした美しさとか控えめな都会から来ているけど田舎に馴染もうとしている佇まいでもちょっと演じている部分もあるみたいなところをすごく大事に、原作に助けられながら撮影をしたなって記憶」と回顧。また『火喰鳥』はイメージでお芝居していたことを明かし「まさか『火喰鳥』の鳴き声があんな鳴き声だと思わなくて。『キェー!』って鳴いてて初めて聞く音だなって(笑)驚きの『火喰鳥』でした」と撮影を振り返った。
そんな本作でのお気に入りシーンを聞かれた山下は『雄司(水上)と北斗(宮舘)が争っているシーン』に言及。「夕里子のために雄司と北斗が殴り合ってるんですよ(笑)」と嬉しそうに話し、スクリーンに映し出されたふたりの顔に「この大きさでこの2人の顔でめちゃくちゃ白米食べれそう(笑)味濃い目のソースみたいな(笑)」と爆笑。続けて「今回のテーマが執着ということもあって、ここまで1人の人間に対して成人男性2人が殺しあえるんだって。そこまで私は生で人間のパワーを見たことがなかったので映像で見ることができて人間って改めて怖いものなんだなってハッとさせられたシーンでした」と選んだ理由を説明すると、宮館は「これが執着のピークですからね」としみじみ、水上は「ここのアクションシーンは舘さんとすごいやりやすかった」と称賛すると、宮館は「この言葉で白米いけますよね!」と大喜びしていた。